「そうだん」担当nanaさんおすすめ、子育て本です! |
子育てとの向き合い方を教えてくれる素敵な本を紹介していただきました! |
こどもの叱り方に迷う時にお勧めの本
「こころ育ての子育て」は、時代が変わっても決して古くなることのない 子育てのエッセンスに満ちた本です。 子どもの叱り方に迷う親は沢山いますし、 子どものためと思って叱ったあとに、 これでよかったのだろうかと自信が持てなかったり、 反省したりの繰り返しの毎日が子育てと言っても過言ではありません。 そんな時にこころの指針になる本だと思います。 渡辺先生は、児童精神科医として、沢山の親子に接してこられた経験から、 幼児期の親子関係の大切さを実際の例を挙げてわかりやすく書かれています。 さみしかったときに、やさしく抱かれたこと。 こわかったときに、しっかりとまもってもらえたこと。 わからなかったときに、教えてもらったこと。 いやだったときに、わかってもらえたこと。 まちがっていたときに、直されたこと。 いたずらしたときに、しかられたこと。 こういう幼児期の体験が人の一生に大きく影響していくのだそうです。 人間を一本の木にたとえ、 木の眼に見える部分、枝や葉は人間の外見や社会的地位などで、 目に見えない部分つまり根が、こころにあたるところだそうでうす。 このこころを幼児期にしっかり太くしておくと、 どんなに困難な状況でも前向きに生きる力を失わないのです。 わが子の心の根の成長をしっかり守るのが、 それだけが親の仕事だと先生は書いておられます。 こころの根をしっかり守るために母親は良い大地とならなければいけません。 そして良い大地とは、 1.根を無条件に包むこと(無条件の愛) 2.根の吸収と排泄の営みを受け入れること(需要) 3.根が一人前に伸びようとすることを認めること。(承認) お母さんが大地であるとしたら、お父さんはお日様、、 子どもがお日様の光を受けながら大地の上で 楽しくピョンンピョン飛び跳ねているという暖かい家庭のイメージはとてもわかりやすく、 お母さんだけでなくお父さんも子育てにどんなに大切な存在であるかが良く理解できます。 またイソップ物語の「おひさまと風」を子どもを叱るということでたとえ話にされています。 旅人のオーバーを最後には脱がせてしまう何の激しさもないぽかぽかしたおだやかなおひさまが 子どもにとって良い親のイメージで、 強い風で無理やりオーバーを吹き飛ばそうとする北風は厳しく叱る親のイメージです。 また親子関係を綱引きにたとえた話もとてもわかりやすいものです。 親子でこころの綱引きをしながら親も子どもに育てられるのだなあとしみじみ感じます。 子育てで悩んだり、迷ったりする時に お子さんの年齢に関係なく手にとってみると良い一冊だと思います。
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2005年6月号
画像は「ソザイヤPOMO」さんからお借りしています。