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三鷹市美術ギャラリーを拠点として、
市内で子どもや親子向けのワークショップを実施されているNPOのMAG-netさんに、
お話をうかがいました!


コンビニの質問 子どもと美術館というと二の足を踏んでしまうのですが、小さい子どもでも楽しめるものでしょうか?
MAG-netさんの回答 ご承知のように小さなお子さまは美術館に限らずどこでも、その日の体調やご機嫌によって楽しめる場合とそうでない場合があります。

お子さまと美術鑑賞したいとお考えになりましたら、躊躇せずまずは美術館へお出掛けになってみてください。小さなお子さまが絵画を見上げて鑑賞する姿は本当に可愛いものです。
コンビニの質問 MAG-netさんは、子ども向けワークショップの他、市内の小学生のためのツアーガイドをしているそうですが、具体的にどういうことをされるのですか?
MAG-netさんの回答 三鷹市美術ギャラリー主催の企画展には小学生が授業の一環としてクラス単位で来館します。ガイドと小学生4、5人ずつが1グループになり、ガイドの質問に小学生が作品から感じたり想像したことを答えながらやりとりし約30分間鑑賞します。知識を教えることはいたしません。
コンビニの質問 子どもたちの反応はいかがですか
MAG-netさんの回答 小学生はガイドの質問に対して素直に答えてくれます。しかも感性が豊かですので時には思いがけない発想をしガイドを感動させてくれます。
コンビニの質問 一緒にみられなかったり、騒いでしまう子どもなどはいないものなのでしょうか。
MAG-netさんの回答 個性溢れる小学生は常にいますが、ガイドはグループの小学生を一人一人観察し、どのような場合でも慌てず自然に接するように心掛けています。
コンビニの質問 ズバリ、美術館は、何才ぐらいから楽しめるものですか?
MAG-netさんの回答 小さなお子さまの成長は個人差があり年令で区切ることはかなり難しいですね。お子さまが色を見分けられるようになりひそひそとお話することが苦でなければ、何才からでもお試しいただきたいと思います。
コンビニの質問 子ども連れで行く場合のアドバイスをお願いいたします!
MAG-netさんの回答 子ども連れの外出であっても公共の場所での基本的なマナーは守らねばなりません。美術館では

「小さな声でお話する」、
「ゆっくり歩く」、
「作品に触らない」

のこの3つを守ることが出来ればおおむね大丈夫でしょう。親子でお約束し、しっかり手を繋いで鑑賞なさってみてください。その際、お子さまのペースで滞在時間を短めに設定することもどうぞお忘れなく。

お互いに作品の中の好きな色の順番や嫌いな色、見えている形、好きな理由などをお話したり、見えない匂いや音まで想像してみるのも一案です。

途中でお子さまが嫌がったり疲れた様子を見せたら無理強いはせず美術館を出てしまいましょう。逆にお子さまが静かにひとりで観ているようなら保護者は側で見守るというのもありかと思います。

美術鑑賞を難しく考えず、絵本を見たりお散歩しながらお子さまとお話するように実物の絵画作品の前でお話するという風にお考えください。

お子さまとの美術鑑賞を楽しむヒントは日々の会話の中にあり!というところでしょうか。
コンビニの質問 子どもとの行動範囲や、話題が広がりそうです!ありがとうございました!


MAG-netさんが三鷹市美術ギャラリーで市内の小学生向けに実施しているツアーの
ボランティアガイドさんにお話をうかがいました!

今年初めてボランティアガイドに参加し、市内の小学4年生から6年生までのガイドをさせていただきました。

子どもたちは、三鷹市美術ギャラリーのあるコラルの5階まで元気に階段を上ってやってきます。
足音と、ザワザワ・・・という音が聞こえると、「今回はどんな子どもたちに会えるのかしら?」と、ドキドキ。

ギャラリー前に到着したら、まずは、みんなでご挨拶や美術館のお約束の説明などをします。

鑑賞に大切な3つのお約束は、「は・さ・おのお約束」と言われています。
してはいけない3つのことの頭文字をとって「は・さ・お」なのですが、
皆さんは、なんだかわかりますか?



しらない・わらない・きな声で話さない



の3つです。
どうしてそれをしてはいけないのか、まで、子どもたちはしっかり理解してくれます。

さて、お約束ができたら、グループに分かれてギャラリーの中へ・・・。

一つ一つの作品をゆっくり見ながらの、30分のツアーです。

ガイドの役目は、子どもたちが丁寧に絵を見る手助けをすること。
子どもたちがその作品からいろいろなことが感じられるような質問をしていきます。
何気なく聞いたことに、びっくりするような素敵な答えや発見をしてくれたり、一つの質問や回答について子どもたち同士で、意見を交換したり、気がつくと、それぞれの子どもたちが自分の内面を見つめていたり・・・。

作品の持つ力と、それから、子どもたちの感じる力、物語を読んだり作ったりする力に毎回毎回驚かされました。


大人だと、ちょっと身構えてしまうような作品でも、子どもたちは実に素直に受け止め、さまざまなことを感じてくれます。

「美術」

な〜んていうと、なんとなく頭でっかちになってしまうのですが、こんなふうに、自由に観ることができるということを私は子どもたちに、教えてもらいました。ガイドをしてから、私自身の鑑賞の姿勢も変わり、楽しさが増しました。

素晴らしい感性を見せてくれる子どもたちなのですが、三鷹市美術ギャラリーだけでなく、ほかの美術館(ジブリ以外)についても、「行ったことがある」という小学生はとっても少ないんですよ。

このツアーをきっかけに、「美術館に行ってみたいな。」という子どもたちが増えてくれるといいなぁ、と思います。

今まで美術館にあまり足が向かなかった大人の皆さんも、「美術の鑑賞をする!」という気持ちではなく、「物語を見つけにいく」という気持ちで、お子さんと一緒に美術館を楽しんでくださいね!



初心者ガイド CON


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2009年11月号

School Icons Club」さんからお借りしています。