なでしこFPの有田さん! | |
子育て家庭で気になるオカネのこと、教えてください! |
コンビニ読者のみなさんからいただいた質問について ファイナンシャルプランナーの有田さんに、 答えていただきました♪ 家計のことから、子どものお小遣いについてまで、盛りだくさん! ゼヒ参考にしてみてくださいね! |
はじめに 〜おはなしをうかがって |
reported by こむたん |
これまで、自分の金銭感覚ってそんなに間違っていないと思っていましたけれど、お話をお聞きして、しっかり意識してお金の問題に取り組んでいなかったという気づきがありました。お金を使わない日なんてないのに、これじゃいけませんよね。 子供のお金教育(教育というと語弊があるかもしれませんので子供自身が使うお金のこと)について親が取り組むことは、副次的効果もたくさんあっていいことづくしですね。 子供自身でしっかりマネジメントできるようになってほしいですし、我が家でも、入学・進学などの成長の折々に、親子で話し合い、おこづかいの額や用途を決めたり見直したりしようと思いました。 無駄遣いが多いと怒ってしまいそうですけれど、「親がやるべきことはやった」と満足するようにしたいです。 そうは言っても怒ることはあるかもしれませんけどね。 うれしかったのは、うちが加入した学資保険と有田さんお勧めが同じだったこと。 検討しようと思ったのは、個人賠償責任保険を自動車保険や火災保険に付帯するということ。保険会社にきいたら自社の商品を勧められてしまうだろうし、中立的な立場で「こういうのがお得ですよ」って言ってもらえると安心するし、前向きに検討できますね。 お金の問題って本当にケースバイケースですよね。お話をきいた時も、ごく一般的なことをお聞きするつもりで行ったのに、話しているうちにいつの間にか自分の場合はどうなのかということをききたくなっていました。 家計の見直しをしたい時、大きな買い物を予定した時、保険に入る前など、家計やお金について決断すべきことがある時は、中立的なFPに相談して、自分のケースについてアドバイスしてもらうことの大切さがよくわかりました。 時間ないとか、相談に行くのが面倒だとか、なんとかなりそうだからいいやとか思っても、相談したほうがお得だって思えたので、これからは積極的に相談するようにしたいと思います。 |
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専業主婦です。私自身には、保険というのはかけるべきなのでしょうか? | |||||
*生命保険 ご自身にかける保険というと、まずは生命保険ですよね。 「死亡保障」に関して、になると思いますが、 これについては、お子さんが小さい場合、お子さんの世話をするために御主人はヘルパーさんを雇ったり、仕事を減らしたりという可能性もあります。 その場合に金銭的に余裕があるかどうか、というところがポイントです。 金銭的に問題がないようでしたら、必要ありません。 それでもちょっと心配なようでしたら、「収入保障保険」というものもありますよ。 これは、月々決まった額を年金のような形で受け取ることができるというもので、一般の生命保険よりも掛け金が低いですし、子どもが小さいうちだけはいっておくこともできます。 *医療保険 夫婦別々に、医療のみの終身保険がよいと思います。 生命保険の特約などもありますが、入院日数などをみると医療のみの保険の方が現実にあっているようです。また、見直しがしにくい面もあります。 いろいろつけてしまうとわかりにくいですしね! でも、実は健康保険でもかなりの額をカバーしてくれるんですよ! たとえば、1か月100万円医療費がかかったとすると、患者負担は通常3割(30万円)ですが、 高額療養費制度というのがあり、実際の自己負担額は87430円になります。 保険外の治療が必要な場合もあるので、個人の判断になりますが、保険ではなくその分を貯金で賄うという考え方もあります。 保険だけで準備をしない、という考え方は、大切です。 ただ、がん保険については、最近よいものも増えているので、各社の特徴をよく見てみるとよいと思います。 最近は入院日数が短くなる傾向にありますので、いつからどう支払われるのか、どういう場合に適用になるのか、比べることが必要です。「診断給付金」のようにがんと診断されたら保険金が受け取れる保険に加入しておくのもいいかもしれません。 |
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学資保険は必要でしょうか。いつ入ればいいのですか? | |||||
ご主人が死亡保障にに十分に入られているのであれば、育英資金やお子さんの医療保障などつけずに、貯蓄型の保険を生まれてすぐにかけるのがよいでしょう。 死亡保障の額が十分でないならば、学資保険で、ご主人の死亡後の育英資金をつけたほうがよいかとは思いますが、保障をつけると元本割れしてしまいます。 学資保険についても、これからお子さんがどういう道を歩むかによってだいぶ違ってきますよね。 保険で全部を賄うのではなく、「学費の一部を学資保険で」と考えたほうがよいと思いますよ。 たとえば、月1万円が保険料、5000円が(学費のための)貯蓄、というふうにしてみてはいかがでしょう。 小さいお子さんのいるお宅に、私がオススメしたいのは「個人賠償責任保険」です! お友だちにケガをさせた、遊んでいて他人の物を壊してしまった、ということがお子さんが小さいうちはありがちです。 「個人賠償責任保険」は、いろいろな保険につけることができますが、中でも一番掛け金が安くて内容が充実しているのは自動車保険につけるタイプのものです。 ただし、保険会社によってはつけられない場合もありますので、調べてみてくださいね。 |
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子どもの学費について、子どもを中学から私立に入れようとした場合、どれぐらいの費用が必要でしょうか? | |||||
それはもう個々の家庭によって違いますが、合格までの費用として、6年生ではだいたい100万円ぐらいかかると言われています。 ある大手塾によると、4年から6年までで、210万程度かかってくるそうです。 ただ、これは各家庭の考え方によって大きく違ってきますよね。 「我が家は、いくらまでをかける!」という限度をご家庭で決められるとよいと思います。 ちなみに、合格後、初年度にかかる費用は、50万〜150万ぐらいのようです。 |
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家庭の支出を減らしたいと思っているののですが、家計の見直しのポイントはありますか? | |||||
簡単に言うと、「大きいお金から見直す」ということです。 少しでも安い食材を・・・と、主婦は頑張りがちですが、実は、苦労のわりに成果が出にくいところなんです。 ランチに行く回数を減らして・・・ということも考えられるかもしれませんが、そこは、お金には変えられない価値もありますよね。 そこでのネットワークがのちの生活にすごくいいものをもたらすこともあります。 自分にとって大切な順番で、お金は使っていくべきものです。 まずは額の大きい固定費から見直してみましょう。 保険は適切か(払いすぎていないか)、教育費は、光熱費は・・・など、普段家計簿をつけていない場合は、まずは1カ月からチェックして考えてみるとよいと思います。 住宅ローンが負担になっている場合などは、借り換えという方法もありますし、あるいは、賃貸に変えたほうがよいというような場合もあります。 |
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なかなか貯金ができないのですが、貯金ができるようになる工夫はありますか? | |||||
これはもう、 @予算立てをする A中長期的に使うお金予定を把握する B必要な貯蓄をして残ったお金で生活すると いうような王道しかないですね〜(^-^; 世帯の収入を増やす、ということもアリですね。 若いお母さんはできる限り社会に出た方がいいと、私は思っています。 それぞれの事情もありますが、「自分ができること」を探すというのは、長い人生のうちで大事なことだと思いますよ。 |
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子どもを金銭感覚のしっかりした子に育てるためには? | |||||
「予算を立てる」というのは大切です。 お母様方はよく、「お小遣い帳をつけなさい!」とおっしゃいますが、 もちろん苦にならずにつけられるならば、それに越したことはないのですが、 あんまりキチキチせず、まずは、お子さんと一緒に「予算を立てる」というのをされるといいと思います。 お金の使い道は、 @ニーズ(買わなくてはならないモノ) Aウォンツ(なくても困らないけど自分が欲しいモノ) B人のためになるもの(プレゼントや寄付など) C貯蓄 の4つに分かれます。これは家計も一緒です。これらを踏まえて予算を立ててみましょう。 失敗してもいいんです! お子さんと一緒に予算を立て、それが実際どうであったかを親子で話し、次のステップにしてください。 |
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お小遣いは必要ですか? | |||||
遅くとも3〜4年生ぐらいではあったほうがいいと思います。 お小遣いをもらうことで、以下の能力が養われるのではないでしょうか? ・限られたおこづかいのやり取りから、マネジメント(管理)する能力。 ・欲しいものについて情報収集したり、値段や品質を比べたりするマーケティング能力。 ・お金が足りない時に交渉したり、提案したりできるプレゼンテーション能力やコミュニケーション能力。 など。 おこづかいを通して、お金を得ることの大変さ、大切さを学んでほしいと思います。 無駄使いをしそうだと心配されるかもしれませんが、 コツは、「無駄遣いしてもいい」という金額に、まずは設定することです。 子どもたちは、無駄なことをして「ああ、無駄だった・・・」と思わないとなかなか実感がわからないですからね! |
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お小遣いのあげ方について、アドバイスをお願いします | |||||
年齢が下の場合は、短い期間(1週間や2週間)、小さい額(200円や300円)から始め、年齢が上がるとともに期間と金額、と使う範囲を広げていきます。 高学年になったら、学用品も自分で買わせる、中学生になったら洋服や美容院代も・・・というように子どもに任せるようにします。 子ども達も、自分で買うことになったら、すごくいろいろなことを考えるようになるんですよ! 金額については、1〜2か月ぐらい、家計をチェックして、子どものために使っているお金をピックアップしてみるとイメージしやすいでしょう。 また、お手伝いをしたらいくら、というように、働かないとお金を得ることができないんだよ、というおこづかいのあげ方でもいいと思います。その時の年齢やお子さんの状況を見ながら組み合わせてもいいかもしれません。 先ほどもいいましたが、子どもたちが「予算を立てる」というところがポイントです。 予算通りに行かなかった(足りない/余った)など、最初は失敗してもいいのです。 |
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共働きですが、家計管理の良い方法があったら教えてください | |||||
共働きということは、お財布が別だとうことですね! 生活費は夫婦共通のところか、決まったところからだし、家族の将来のために貯めるお金を2人で供出すれば、残りはお互い自由に使っていいのではないでしょうか? そして、自由な部分はお互いタッチしない!「あんなものに使って!」と思っても言わない!ということも大事です。 家庭の支出のところでも言いましたが、自分にとって大切なものは大切なのです。自分と違う価値観も認めてあげましょう。これは子どもに対しても同じですよね。自分が大切だと思う順にお金を使ってください。 共働きの家庭については、子どもをどちらの扶養に入れるのがいいかなど、またいろいろ考えるとこともありますが、これは個々の家庭によって事情がずいぶん違うので、個別の相談が必要になる場合もあります。まずはFP協会など、中立な立場のところでお試し相談されるのが一番いいと思います。 「なんとなくモヤモヤしている・・・」というような状況のときは、セミナーなどで話を聞いてみると、自分の聞きたかったことが見えてくる場合もありますよ。 |
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子育て中のママパパにアドバイスをお願いします! | |||||
ひとつは、 お金は使うためにある、ということです。自分のため、自分の大切なことのために使えるように、満足感が持てるように、そのためにいかに準備をしておくかということです。それは個人個人によって考え方が全く違うので、まずは身近なところから、 「自分は何を大切にしていくのか」ということを考えるといいと思います。 もうひとつは、 若いときほど、前もって将来にかかるお金のことを考えてほしいということです。 若いうちは、「なんとかなる!」と思いがちですが、やはり、その場その場で対処していくのではなく、家族のライフイベントを考え、保険なり貯蓄なり、考えてほしいと思います。 子どもの学費も、生まれたときから考えていれば、負担なく貯められますから! |
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有田さん、ありがとうございました! |
今回お話しくださったのは・・・
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2012年7月号
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