子ども家庭支援センター 小内センター長! まだ言葉を話さない時期の子どもとの接し方について教えてください! |
◆0〜2歳の子どもとのコミュニケーションの取り方 | |
【0歳】 | 新生児からたっちして歩き出すまでの成長めざましい時期 〜この時期に心掛けることは・・・ |
・愛着を感じられるような接し方・人を信頼してよいと思えるように関わる ・泣いたときにそばに行ったり、抱き上げる ・言葉をかける(おなかすいたの?・さみしかったの?・オムツが気持ちわるいの?…) ・あやす(いないいないばあなどをする・おもちゃなどを振って見せる…) ・微笑みかける ・話しかける(アーアーってお話ししてるのね・うれしかったのね…) ・スキンシップを取る(抱っこする・体を触る・なでる・くすぐる…) ・不快感を取り除いてあげる(暑い・寒い・痛い・気持ち悪い…) ・生理的欲求を満たしてあげる(授乳する・オムツを替える…) |
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【1歳】 | 新しいことに興味を示し「なんでもやりたい」「自分でやりたい」という気持ちが大きくなる時期 〜この時期に心掛けることは・・・ |
・大人が子どもの行動などを認めてあげ、自信を持って過ごせるように関わる ・探索行動を見守る(危険なことはきちんと知らせてやめさせる) ・言葉でのやり取りを繰り返すことで、「心のキャッチボール」を積み重ねる(「わんわ」と言ったら、「そう、わんわ、犬がいるね…」・「あっち」と言ったら「あっちに行きたいのね」…) ・表情や動作などのサインを言葉にしてあげる(イチゴを指さしたら、「これはイチゴだね。食べたいの?」・首を横に振ったら「そう、今は食べたくないんだね…」) |
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【2歳】 | 自分のしたいこと、してほしいことを言葉で表現し、会話がそれなりにできる 自己主張が激しくなり、よくかんしゃくを起こす 〜この時期に心掛けることは・・・ |
・気持ちを受け止めて、見守ったり、優しく支えてあげるように関わる ・模倣、見立て遊びにつきあう(ままごとや犬ごっこなど) ・気持ちを代弁してあげる(くやしかったんだね〜・嫌だったんだね・うれしかったんだね…) ・言葉を繰り返してあげる(「○○がほしい〜」といったら「○○がほしいんだね」) |
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どの年齢もだっこしてあげること、言葉をかけることがコミュニケーションの基本です。 どんな言葉をかけていいか迷うときは、「絵本」「歌」を使ってみる。どんなものが良いのか分からなくても、大人が穏やかに気持ち良く「絵本」を読んで(見せて)あげて、歌を口ずさめていれば心は通い合うと思います。 |
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◆質問に答えていただきました! | |
言葉のわからないこの年齢は、言ってもわからないのでしょうか、それとも言えばわかるのでしょうか? | |
大人の言っている言葉の意味は理解できなくても、そのときの表情、雰囲気、語気を全身で感じ取っています。だから、理解していなくても言葉をかけることは必要です。 ただし、否定的な言い方、冷たい言い方、乱暴な言い方など、大人でも傷つくと思われる言い方は極力しないほうが良いと思います。 そして、できるだけいつも同じスタンスで接してあげることが大事です。その場その場、大人の都合で「よい」「わるい」がかわってしまっては、子どもが混乱してしまいます。 |
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厳しくするのがよいのでしょうか、それとも最低限のことだけ教えていればよいのでしょうか? | |
「厳しさ」は人それぞれの感じ方があると思いますが、「厳しい」と思える人を観察していると、子どもに対してず〜っと文句(?)を言っているタイプの方が多い気がします。 注意をしなければならない時は、手短な言葉で、できればその子のそばで伝えてあげることが望ましいです。「○○をしてはダメ!」といわず、「○○しないとママはうれしいな」というように、そのものを否定せずに、大人の気持ちを付け加えたりするといいようです。 ただし、危険につながることなどは、強く伝えることも必要です。普段穏やかに接していれば、強い言葉かけには、敏感に反応する効果があります。 |
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3歳までは叱らないほうがいいという話も聞きますがどうなのでしょうか? | |
「叱る」ことは物事の道理を教えることだと思います。人生の先輩として、親として、わが子に小さくても教えておかなくてはならないことはたくさんあると思います。「叱る」ときは、お子さんの目を見て、穏やかに伝えると、す〜っと納得してくれることが多いように思います。過去のことを持ち出したり、あれこれ言ってもかえってわかりにくくなります。そのことだけ、端的に話してみましょう。「叱る」ことと感情的に「怒る」ことは違います。 |
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2013年2月号