HOME>2014年4月号特集 子どもの写真どうしてる?>山猫写真館さん、上手な子どもの写真の撮り方を教えてください!
山猫写真館さん、上手な子どもの写真の撮り方を教えてください! |
可愛いわが子をきれいに写真に収めたい!けどなかなか良い写真が撮れない。。。 どうしたら良い写真が撮れるの?ということで、写真のプロの方にお伺いしてきました。 教えてくださったのは、 三鷹市下連雀の静かな住宅街の中に佇む‘山猫写真館’のご主人、山本尚明さんです。 山猫写真館さんのHPをのぞくと、 どのお写真もナチュラルでのびのびとした表情を捉えていて、とても魅力的。 そんなプロの山本さんから、私たちにも出来るテクニックなど教えていただきました。. |
≪室内と屋外の撮影方法の違い≫ | |||||
室内で撮るときのコツはありますか。 | |||||
部屋の一番大きな窓の近くで撮るのがおすすめです。室内の照明の光と外からの光を混ぜないことがコツです。 撮る角度によって雰囲気が変わりますよ。たとえば、窓からの光に対して被写体が背を向けます。これを逆光と言いますが、この状態で撮ると・・・(写真1)輪郭がふんわりした雰囲気になります。また、窓に対して半分体を向けると・・・(写真2)顔の陰影がしっかり出ます。好みに合わせたらいいですよ。 |
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確かに雰囲気が全然変わりますね。逆光というと、真っ暗に写ってしまうイメージがありますが、どのように撮ったのでしょうか。 | |||||
この写真は今スマートフォンで撮りましたが、シャッターを切るときにピントを合わせたいところにタッチしてからシャッターを切るだけで大丈夫です。 | |||||
外の場合はどうでしょうか。 | |||||
自然の色(草木や海、空の色など)を鮮やかにしたいときには順光が良いです。先ほど(写真1)とは逆に、被写体が光に向かっている状態のことを言います。また、外で逆光で撮ると、自然の色は明るく白っぽくなります。 同じ場所でも光の当たり方で全く違う表情になるので、いろいろな角度から撮ってみると雰囲気が変わりますよ。 |
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≪子どもの写真の撮り方のコツ≫ | |||||
子どもの写真を撮ろうとすると、いつも同じポーズだったり、嫌がったりされて難しいのですが、山本さんはどのようにされていますか。 | |||||
もちろんたくさん撮ることは大前提です。ただ、始めに「これから写真を撮るからね。」と言い聞かせてから始めると意外と動いてくれます。 始めのうちはピースをしたり、変な顔をしたり、いつもの様子かもしれませんが、そのお子さんのやりたいようにやらせておくと、だんだん普段の表情が出てきます。そして時折「手をおろしてみようか。」とか少しずつ声をかけていって自然な雰囲気で撮っています。 |
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大勢を撮る時もなかなかまとまらず難しいですよね。 | |||||
やはり、全員が目を開けているタイミングを撮るだけでも難しいです。 ただ、良い写真を撮ることを諦めないでほしいです。精いっぱい盛り上げましょう。面白いことを言い続けましょう^^! |
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おすすめの撮り方などありますか。 | |||||
「いつか無くなってしまう物と一緒に撮る」ことです。 玄関の前だったり、いつも乗っている車の前だったり。おしゃれをした時の写真も良いのですが、普段いつも着ている服装などで撮っておくとずっと後から見たときにおもしろいと思います。「あぁこの服。お父さんいつも着ていたなぁ。」とか^^。 |
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私は娘のうつむいた顔が好きなので、気が付くとうつむいた写真が多くなり、同じ表情ばかりになってしまいます。 なので、敢えて、そうではない顔も選ぶようにしています。思い切り泣いている時に撮ってみたり、変な顔をしている時にも撮ったりします。 あと、いつも行く公園をメインにして、娘は端っこに小さく写っているような写真を撮ったりします。 写真を残すにあたり、我が家では最近娘のフォトブックを作りました。 |
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フォトブックの魅力はなんでしょう? | |||||
お宮参りの時の写真なのですが、フォトブックにちょうど良い枚数でした(フィルム2本分、40枚程)。本の形にすると、写真でストーリーを組んで行く喜びがありますし、多少乱暴に扱っても大丈夫ですよね。いつも手の届く距離に置いてあって、時々開いては見ています。 | |||||
最後にみなさんへのアドバイスをいただけますか。 | |||||
とにかく楽しんで写真を撮ってください。たくさん撮れば撮るほど上達します。楽しんで撮るのが一番です^^。 |
〜取材を終えて〜 山猫写真館さんの素敵な写真は、被写体のお客様方とゆっくり向き合っていらっしゃるからこそだとしみじみ感じました。 また、フィルムのカメラをプライベートで使われているそうで、現像した時に良い写真が一枚もないこともあるそうです。 そんな時も「それも余白だから、そういうのがあってもいいんです。」とおっしゃる山本さん。 私は日ごろパパッと写真を撮るだけなのに、「撮れない…」と嘆いていたことを反省。 子どもとカメラ越しにゆっくり向き合ってみるのもおもしろいかもしれないなぁと思いました^^。
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reported by terumi
2014年4月号