星の話をしよう!6月号

協力:天文学とプラネタリウム


6月の夜空は、これに注目!


 梅雨空の続く6月は、星見にはもっとも不向きな季節。なかなか星空を見ることは出来ませんが、あきらめてはいけません。今年の6月は、晴れた晩に夜空を眺めれば、優しく明るく光る星をひとつ、南の空に見つけることが出来るでしょう。太陽系の第5惑星、ジュピター(木星)です。今回は、この木星について少しお話ししましょう。
(C)NASA


[木星はどんな星?]
 木星太陽系で最大の惑星です。その重さは、なんと地球の320倍大きさも、地球の11倍もあります。地球と違って、木星は水素やヘリウムからなるガスが大部分を占める惑星で、もう少し大きければ太陽のように自ら光り輝くことも出来たと考えられています。望遠鏡で木星を覗くと、木星を巡る“月”を4つ確認することができますが、そのひとつ、衛星エウロパは厚いで覆われた星で、その下には深い深い海が広がっていると考えられています。この海には、もしかしたら生き物がいるかも知れない、天文学者たちはそう考えています。

[木星の見分け方]
 木星は、少し慣れれば簡単に見つけることが出来ます。探し方のコツは、まず“明るい”星を探すこと。夜空で木星よりも明るい星は金星しかありませんが、金星は夕方の西の空か、朝方の東の空にしか見えないので、夜も更けた頃に一番明るい星を探せば、それが木星です。また、普通の星はきらきらとまたたくのですが、木星をはじめ、太陽系の惑星はまたたきません。梅雨晴れの夜に、静かに光る木星をぜひ探してみて下さい。(梨)

◆ほしぞら情報(国立天文台)
http://www.nao.ac.jp/hoshizora/index.html



今月の星空 Q&A
このコーナーでは、皆さんから寄せられた宇宙に関する質問に対して、天文学とプラネタリウム(略称:天プラ)のメンバーがお答えします!お子さんから聞かれて答えに困った素朴な疑問などありましたら、sukusuku@mitaka.ne.jpまでぜひお寄せ下さい。


オシエテオシエテ
宇宙人はいるの?

オコタエシマス
 宇宙は生命に満ちあふれた世界なのか、あるいは宇宙は私たちだけしかいない寂しい世界なのか。これは、昔から私たちをとらえて放さない、とても気になるテーマです。 

 宇宙に生命がいるかどうか考える時にヒントになることは何でしょう?宇宙にいることがわかっている生命体、そう、私たち地球上の生命です。この宇宙に地球のような惑星が存在していれば、そこに生命がいるかも知れません。天文学者たちの研究によって、今では太陽以外の150個以上の星のまわりに惑星が発見されています。これまでに見つかった惑星は木星のように非常に大きいものばかりで、まだ地球のような惑星は見つかっていません。

 しかし、これからどんどん望遠鏡が進歩していけば、きっと地球のような惑星が見つかるはずです。私たちのすむ銀河系には太陽のような星が2000億個あると考えられています。そしてこの宇宙にはその銀河がさらに何千億個もあるのです。ほら、どこかに生命が住んでいてもおかしくなさそうですよね?でも、宇宙人が地球にやってきている、というのは疑問です。この宇宙はとても広大ですから、そう簡単には旅して来ることが出来ませんし、宇宙から見れば地球は非常に小さな惑星ですので、見つけることすら難しいでしょう。でも、そんなちっぽけな惑星に住む私たちは、宇宙を観測して仲間を探そうとしています。きっと宇宙のどこかでも、仲間を求めて望遠鏡を操っている生命がいるに違いありません。(松)
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2006年6月号

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使用している画像はblue-greenさん,M+KBOXさんなど素材配布サイトからお借りしています。