2005年3月号

 春です。心も軽くなりますね。ただし、新学期や新入生は緊張の面もちでしょう。この緊張感も気持ちのメリハリといわれるもの。私も年度の初めを緊張して迎えたいと思います。

院長より
「家庭との連携」

 集団に入って「家庭と連携して」という言葉を耳にしませんか?朝、家庭から集団へ行く時間と空間の連携だけではなく、一緒に子ども達をよりよく育てるという協力関係です。最近、保育園、幼稚園、小学校、中学校の悩みの一つに、子ども達の心配事やつまずきを保護者と共有することが難しいと言われています。子ども達の様子は集団に入って初めてわかることも多いのです。それをどのように伝えたらいいのか悩んでいます。場合によっては「そんなはずはない」「家では困っていない」「これまでいわれたことがない」等と信頼関係が損なわれてしまうかもしれません。でも、この保育や教育の期間だからこそ一緒に子ども達を育てることができ、社会にでればその機会はなくなってしまいます。保育や教育の期間に、集団と家庭が連携をし、子ども達の心配事やつまずきを解決しておきたいものです。

 私の子ども達が小さかった時、私はちょうど小児科医として一人前といわれ始める時でした。小児科医としてもしっかり子どもを育てたいと力が入っていました。集団に入って1年たった時に、「娘さんは園でずっと泣いていました。」と聞きびっくり仰天でした。1年も気づかなかったショックと、1年もかわいそうな状況だった娘への不憫さが頭の中を巡りました。時間がたって教えていただいたのは、おそらく
娘が先生方の指導で少しずつ落ち着いていたため、経過を暖かく見守ってくださっていたこと
親が気づくのを待ってくださっていたこと
親に伝える機会がほとんどなかったこと
また、おまけに育児にはりきっている小児科医に気遣ってくださったのかもしれません(気遣わせる態度だったのかも)。その経験から、以後は集団の先生からの子どもの様子や助言を傾聴し家庭でも考え、連携しようと思っています。


クリニックニュース片面執筆の
玉木先生が交代されます

 ずっと片面で子育て感や遊びを紹介していただいていました。早期教育には生活リズムが必要なこと、早期教育とは五感を育てること、その入り口は「KUUNERUASOBI」(食う寝る遊び)であることを教えていただきました。これはあきやま保育室の保育理念です。来月からは、あきやま保育室の野田部長が執筆します。
 
土曜診察医師
2日 秋山
9日 西掘
16日 西掘
23日 西掘

 4月4日 午前診療代診
       (17年度第1回教育委員会)

ゴールデンウィーク
4月29日〜5月5日まで休診

最近のはやっている病気

 インフルエンザの流行がほぼおわりました。今は嘔吐・下痢症や上がったり下がったりする高熱の風邪が多くなってきました。高熱の風邪は長引いています。
 感染症は水痘、おたふくかぜが目立ち、突発性発疹、溶連菌感染症も多くなってきました。


<食中毒>
 流行し始めた嘔吐・下痢症と鑑別が必要な病気に食中毒があります。今の季節に目立ってきて、けっして珍しくありません。十分加熱するなどご注意下さい。
病原性大腸菌:菌汚染飲食物(特定できないことが多い)、生牛肉、牛生レバー
カンピロバクター:肉類特に鶏肉、牛乳、間接的に生野菜、果実、包丁、まな板、冷凍食肉の解凍液、包装紙

 

http://www.akiyamakodomo.jp


 

 桜前線も日に日に北上し各地に春を告げています。新学期、新学年と親子ともども忙しい月でしょうが、なんだかウキウキするこの気持ちを大切に明るいスタートをきりましょう。 
 やわらかい陽の光の中で、外の空気をいっぱい吸いましょう。いろいろな色の花、新芽の緑、日本の美しさを感じる時です。そして、そこには小さな虫たちの営みの姿が有ります。自分の足で歩き、やわらかい草の上でハイハイし、自分で見て、触って感じる。
”気持ちいいな””なんだろう”そんな気持ちを感じることは、何より素晴らしいお勉強です。


***早期教育必要?(YES,NO・・・YES!)***
オリンピックの選手や、有名な芸術家の方が、1歳とか3才から等と言われるのを聴くとヤッパリ早いうちからしなければと、お教室のはしごをしたり、高い教材を買ってお勉強なんて焦ってしまいますね。確かに、初めからオリンピックや家元にしなければと言う場合は、早くからその教育が必要です。私がここで”YES”としたのは、何の早期教育でしょうか?そう!早いうちから”五感を育てる”ということ。それは、上述の散歩のように、生活の中で育つのです。でも、そのことを意識しているかどうかで、教育と言えるか違いがでると思うのです。
(五感とは視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)

その基はヤッパリ生活リズム!
意識をもって、とても一生懸命やったとしても、生活リズムが、きちんと体に組み込まれていないと、ヤル気(どんなに小さくても)がなく吸収しないばかりか、イライラして却って親子の関係を悪くすることさえ有るのです。
すべては生活リズムを整えることからです。

***ASOBO***
 小さくても、1日1回は外に出よう
 こどもたちは素朴な、簡単な遊びが好き
  イナイイナイバーはカクレンボへと年齢によってかわっていくでしょう。

  片付けも遊びのひとつ 
  自分からできるように


 ☆お散歩での会話から  (  )子どものことば
   川が(ザアザア)お話ししてます
   (ポッポ)も遊びましょうととんできた
  (ランランラン)うれしいね(パチパチ)(拍手)


  子どもの発見やことばを大切に
  足りない部分を補って共感しましょう。歌や絵本にもなりますね

***保育室から***

 大半の子どもの転園、新入児の受け入れと新年度のあわただしい日々。保育室は、好ましい生活リズムを身につけ、個々の発達の見通しを立てながら、一緒に子育てをすることをモットーにしています。今年度も引き続き在室の子は、発達を再確認し、新入児は新しい目標をたて、職員一同新しい気持ちでスタートをきっています。
(来月から野田に変わります。長い間ありがとうございました)

文責:玉木

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