2008年5月号

 5月は大好きな季節です。街路樹の青葉がまぶしく、またクリニックから見える道路のつつじがとてもきれいです。ゴールデンウィークで新年度や新学期の緊張感や疲れもとれ、いよいよ本格的に稼動します。無理のない生活をしていきましょう。



院長より

新しいワクチン
「ヒブワクチン」について

この夏より、新しいワクチンが接種できるようになります。乳幼児を髄膜炎から守るヒブワクチンです。
<どの幼児にもあるヒブ髄膜炎の危険性>
 ヒブ(インフルエンザ菌b型)は鼻の奥に(鼻咽頭あるいは上咽頭)に潜んでいて、それが血流を介して髄膜に侵入し、髄膜炎を引き起こします。我が国ではヒブ髄膜炎だけで、亡くなる子どもたちが年間20〜30人、後遺症を残す子どもたちが年間100名を越えると見積もられています。

<ヒブワクチンはなるべく早く>
 ヒブへの抵抗力(抗体)は3歳以降急速に上昇するため。5歳以上でのヒブワクチンの接種は必要ないとされています。実際、髄膜炎は3歳未満、特に0歳から1歳の子どもに集中して発症しています。

<ヒブワクチン接種のスケジュール>
 今回導入される予定のアクトヒブの接種時期と回数ですが、[1]生まれて2ヶ月以上になると4〜8週間間隔で3回接種、[2]3回終えて1年後に1回追加接種、の合計4回となっています。7ヶ月以上のお子さんは初回2回、1年後追加1回、1歳を越えて5歳未満のお子さんは1回接種です。左右の腕に別々に接種するなどで三種混合と同時に接種できます。三種混合と異なる時期に接種するのは受診回数が増えて大変ですから、三種混合との同時接種が主流になります。

<ヒブワクチンの副反応>
 接種部位の腫れ、発赤、痛みが接種後12〜24時間で5〜30%程度に認められますが、全身性の副作用(不機嫌や発熱)はまれとされています。ヒブワクチンは、すべての先進国で10年以上前から定期接種化され、アクトヒブだけでも全世界の子どもたち1億5千万人以上にすでに接種されています。そのことが、ヒブワクチンの安全性の証であるともいえます。
(以上、武内一著 ヒブワクチンの実際 から)

 当院では入荷予定の8月末から接種を開始しようと考えています。開始日と費用については8月になってお問い合わせください。



最近の流行っている病気
 突然の高熱の風邪や咳がひどいマイコプラズマ感染症があり、症状にあわせて治療しています。嘔吐・下痢症も多く、家族内で感染しています。この症状をロタウイルスかアデノウイルスによる下痢かどうかは糞便から検査可能ですので、下痢をしたオムツを持参してみてください。ぜいぜいする喘息のような咳も多く、4月下旬から吸入することも多くなってきました。感染症は突発性発疹が乳児に大流行中で、溶連菌感染症や水痘がみられます。これからはおたふくかぜにも注意が必要です。


 乳幼児健診で救命救急法の紹介を受けた保護者の方へ「アンケート調査」のお願いです

 今年2月から、乳幼児健診の際に救命救急法の紹介を始め、すでに150名を超えました。そこで、現在の方法のままでよいか、と振り返るためにアンケート調査を行いたいと思います。いただいたご意見をもとに、子どもたちにさらに役立つように検討を重ねていきたいと考えていますので、貴重なご意見をお寄せください。お忙しいところお手数をおかけしますが、どうぞよろしくお願い致します。


休診・代診の予定
 
2日(金) 午後診療 宗像先生
      教育委員会のため

http://park12.wakwak.com/%7Eakiyama/index.html


 

KUNERUASOBI
あきやま保育室 5月号

  新しい生活に戸惑いを感じていたのは、子どもたちだけではなく親御さんも同様のことかと思います。ひと月が経ち、少しずつ新しい生活にも慣れてきたのではないでしょうか?子どもたちも、おやつや給食で’食べる’ことやお散歩にでて’遊ぶ’こと等、自分の好きな場面から徐々に落ち着き、笑顔を見せたり抱っこを求め保育者に甘えてきたりと、日に日に慣れリラックスして過ごせるようになってきたこの頃です。

【♪お散歩たのしいナ♪】
 散歩コース沿いにある竹やぶで、頭を出しているかわいい筍を、地主さんから子ども達にプレゼントしていただき、持って帰ってくると大事そうに自分の荷物カゴにしまっていました。子どもの手で握れる程の小さい筍ですが、筍の皮独特のチクチクした手触りに少々驚いていたようです。

 また、公園でみつけた綿毛のたんぽぽを摘み「フッ〜!」と息を吹きかけ(初めはよだれが飛んでしまうだけでしたが、だんだん上手く吹けるようになりました)、綿毛が飛んでいくと大喜び。近くにいる友だちに、つたない言葉で一生懸命その面白さを伝えようとする1歳児のほほえましい姿が見られたりと、日々の散歩の中には、自然とのふれあいが身近にあります。

 若葉のよい香り、色とりどりの花、鳥たちの鳴き声・・・こうした春の自然が、子どもたちの緊張の糸をほぐし、心をなごませてくれるのでしょう。

 当保育室には園庭がないので、近隣の公園が遊び場です。園外活動には、安全面を留意しながら、陽の暖かさ・風の心地よさを感じ、歩くことや探索することの楽しさを、子どもたちに充分体験して欲しいと思っています。

【☆一時預かり保育について☆】
 関連施設のスポット保育室「チューリップ」は、家庭で子育てされている中、通院など用事がある時やイレギュラーの仕事をお持ちの方、あるいは出産時期だけ預けたい等、必要に応じてご利用できる一時預かり保育室です。
 あきやま保育室との交流保育(状況により)も行っているので、一緒に散歩へ行ったり月2回ずつ実施される造形や音楽の専科活動も体験できます。
 月・週1回などの固定預かりや月極保育(100時間内)、幼稚園の休園期間の保育等の利用のご相談にも対応しています。
 まずは、事前登録が必要になりますので詳細はスポット保育室「チューリップ」までお問い合わせください。
   問い合わせ先:0422-55-0228

【☆保育室より☆】
 お子さまの持ち物には、全て名前の明記をお願いします。消えかけている物などもございますので、各ご家庭にてご確認のご協力をお願いいたします。

文責 高橋

2008年5月号

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