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2011年2月号

 このニュースを書き始めている時に、サッカーアジアカップで日本が優勝したことがテレビで放送されていました。サッカーをよく知らない私もうれしくなりテレビを見入りました。そして、私も「一生懸命頑張ろう」と思いました。ひたむきに何かにむかう姿は美しいものです。私は日々、子どもの健康に気を使い、看病を必死にされている保護者の方々を「立派だなあ」と感じています。



院長より

「食物アレルギーとアトピー性皮膚炎」

  もうそろそろ入学や入園の準備が始まり、その中でアレルギーの有無や除去食などで悩む方が増えてきます。現在、アレルギーの考え方が大きく変わろうとしています。以前は主流だった考え方も時代とともに変化していきます。これは医学研究の進歩ともいえるものです。そこで、最近の考え方を紹介します。是非、参考にしていただき、子どもたちの生活に不利益にならないように選択をしていただきたいと思います。

「食物アレルギー」
 本来人間にとって栄養となるはずの食物によって引き起こされる免疫反応です、卵を食べてじんましんがでるとか、乳成分の入ったお菓子を食べて腹痛や嘔吐が現れる、ピーナッツを食べて呼吸困難になるなどです。食物アレルギーとアトピー性皮膚炎を持っている乳児は食物を経口で接種しなくても皮膚から曝露されることがあるそうです。

「アトピー性皮膚炎」
 かゆみを伴う慢性的な湿疹病変で、患者の多くはアトピー性素因(家族や本人にアレルギー疾患の既往がある)があります。湿疹部位では皮膚本来のバリア機能が障害され、慢性的なアレルギー症状が起こっていることが特徴です。

「最近の治療の考え方」
 アトピー性皮膚炎に対する食物アレルギーの関与を評価する際にも湿疹の治療を優先することが重要で、アトピー性皮膚炎の湿疹をできるだけ早期に治療して食物アレルゲンの経皮感作がおこらないようにします。

(チャイルドヘルス 食物アレルギーとアトピー性皮膚炎の関係 国立成育医療研究センター 成田雅美)



最近の流行っている病気
 インフルエンザが流行中です。A型(90%が新gな多)がほとんどですが、B型もあります。今年すでにA型B型の両方に罹患した方もいます。学校保健法では解熱後2日、就学前の子どもたちは厚労省のガイドラインによると解熱後3日で登園可能です。それまでゆっくりと自宅で休養してください。
 インフルエンザ以外にも高熱の風邪や感冒性胃腸炎が流行っています。
 感染症として、溶連菌感染症、りんご病、水痘がみられています。


お知らせ
土曜日の乳幼児健診のご希望が多いため、月に1度ですが、土曜日の午後に健診を行います。日時をお知らせ掲示板でご確認の上、予約電話にて予約してください。ただし、土曜健診の時は予防接種は行いませんので、ご了承ください。



4月休診・代診の予定
 
4日(金) 早朝・午前診療 宗像先生
 院長の人間ドック
8日(火) 午後診療 宗像先生
 教育委員会
17日(木) 午後診療 宗像先生
 女子救護院視察
26日(土) 午後診療 宗像先生
 上連雀保育園入園健診

木曜日午前診療は西堀先生です

http://park12.wakwak.com/~akiyama/


 

KUNERUASOBI
あきやま保育室 平成23年2月号

  最終学期になり、保育の様々な場面で子どもたちの成長ぶりを感じることができます。
特に、散歩では初めはバギーに乗っていた子が大人やあるいは友達と手をつないで20分前後歩いて目的地の公園までいったり、20分前後の距離が精一杯だったのが1時間程玉川上水沿いの遊歩道を走ったりしながら行動範囲を広げたりと、子ども一人ひとりの運動機能の発達はもちろん意欲・体力・気力がついたことに嬉しく思います。
 遊びだけあでなく、あんずグループ恒例?!の雑巾がけ(午睡の布団を敷く前の床拭きを自分達で行い生活環境を子どもたちと整える取り組みです)に挑戦したり、生活の中でも出来ることが増え子どもの自信につながっています。

◆ 問題行動をうまく取り扱う ◆ 〜トリプルPより〜        

 子どもは、物事が自分の思い通りにいかないとき、限度を受け入れ落胆した気持ちをコントロールすることを学ぶ必要があります。子どもがその葛藤の経験を通して自己コントロールできるよう教えていくのが大人の役割です。子どもの問題(好ましくない)行動への対応は、むずかしい課題ですが実践しやすい方法をご紹介します。

☆1、わかりやすい「基本ルール」を作る 3歳から12歳
 ルールは、子どもに何をするかを教えることで何をしないかを教えることではありません。
ex:走らない×→家の中では歩く○ 4, 5つの基本的は家庭のルールを子どもと一緒に、公平で守りやすく、守れない場合には対処できるルールを決めておくと効果的です。

☆2、「対話による指導」(行動リハーサル法) 3歳から12歳
 子どもがうっかり家庭のルールを忘れた時に効果的です。手順は、子どもの注意を引き名前を呼ぶ→問題を指摘→簡単になぜいけないか説明→どうすればよいか子どもに言わせる→子どものその正しい行動をさせます。

☆3、「計画的な無視」 1歳から7歳
 小さな問題行動(人を傷つける、物を壊す等の行動には不適応)が起こった時、意図的に子どもに注意を向けないことです。ぐずぐず言う、乱暴な言葉を使うなどの時は、子どもを見たり話したりせず、仕草や表情でも何も伝えません。必要ならば立ち去り、子どもが問題行動をやめ、ふさわしい行動を示したらほめます。

 ☆4、はっきり穏やかな指示 2歳から12歳
 いつも子どもにすぐ従わせる必要はありません。指示を与える前に、できるなら子どもがしていることを最後までまたは一区切りする所までさせることも大切です。問題行動が起こった時はすぐに対処します。指示に従わない場合に対処そうるバックアップの用意もします。手順は、近づいて子どもの注意を引く(自分のしている事をやめ子どもの腕の長さの距離まで近づき子どもの目線に合わせ名前呼ぶ)→子どもにどうするか言う(具体的に正確に何をしてもらいたいかいう)→指示に従うまでの時間を与える(5秒くらい近くで見守る)→従ったらほめる→指示を繰り返す→指示のバックアップをする(指示に従わなければ問題行動の結果として適切な対応策ex:見ているテレビを消す等・・・を実施します)

 子育てに前向きに取り組めるよう本来グループワークで技術を習得とするトリプルP(positive parenting program)の方法を、本年度は、ご家庭でも実践しやすいものを選びほんの1部を毎月この通信でご紹介してきました。少しでも日ごろの育児のヒントにならば幸いです。疑問や不明な点やもう少し詳しく知りたいという方は、あきやま保育室 高橋・永田までお声をかけてください。
文責 高橋

2011年2月号

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