ようこそ!アロマの世界へ

日本ハーバルアロマセラピスト協会認定 アロマテラピーアドバイザー リフレクソロジスト
崎谷明子(saki)さんによるアロマエッセイです


第18回 女性のためのアロマテラピー(3) 産後

  女性のためのアロマテラピー、前回は妊娠・出産時に役に立つアロマテラピーについて書きましたが、今回はその続きということで、産後に役立つアロマテラピーについてお話したいと思います。

 待ちに待った赤ちゃんとの生活、それは楽しい反面、大変なこともいろいろあります。赤ちゃんというのは、思い通りに寝てくれないし、泣きやまない・・・それだけでなく、産後の会陰の痛み・腱鞘炎・乳腺炎などなど、いろいろなことが自分の身にもふりかかってきます。

 子育てへの不安やあせり、すぐれない体調などがあわさって、マタニティブルーという軽いうつ状態になることもあります。
 そんな時は「我慢をせずにゆっくり休むことが大切」と言われても、赤ちゃんは待ってくれるわけではないし、実際協力してくれる人がいなければそうも言っていられませんよね。そこで、自分でも手軽にできるアロマの力を利用して、少しでも大変なこの時期を上手に乗り切りましょう。

 ホルモンのバランスが変わったり、赤ちゃんへの授乳があったりするので、産後も妊娠期と同様に、使用する精油やハーブには注意が必要です。ホルモンに影響を及ぼしたり、通経作用があるような精油やハーブは避けるようにしましょう。例をあげれば、クローブ、シナモン、ジャスミン、セージ、フェンネル、スパイクラベンダー等々です。これらの精油は、あまり日常で使用することもありませんが、念のため使用する精油の注意書きや用量などには注意してくださいね。

 産後の辛い症状はいくつかありますが、やはり多くのママが悩まされるのは、思った以上に重たい赤ちゃんの抱っこ・おんぶによる腱鞘炎・肩凝り・腰痛ではないでしょうか?そんな時には、
筋肉の緊張をほぐすローズマリー、サイプレス、マージョラム
辛い痛みを抑えるラベンダーやローマンカモミールの精油がお勧めです。

本当はアロマバスにして、ゆっくりお風呂に入りたいところですが、赤ちゃんと一緒では無理ですよね。

ちょっとした時間でもできる私のお勧めは、トリートメント用のブレンドオイルです。
トリートメントといっても、別にマッサージするわけではありません。ブレンドオイルを常備しておいて、ちょっとした時間があったら辛い部分に塗るだけで良いのです。もちろん、時間があったらマッサージすればもっと効果がありますが、
精油をブレンドしたトリートメントオイルは塗るだけでも、血液の循環を良くしたり、毒素を排出する効果があったりするので、肩凝りや腰痛などにはとても効果的なのです

しかも、リラックス効果が高い精油を使用すれば、子育てのストレスも癒される・・・一石二鳥です。

<トリートメントオイルレシピ>
キャリアオイル(アーモンド、ホホバなど) ・・・ 30ml
精油 ・・・・・・・・・・・・・・12滴
ボトル1本(できれば遮光瓶。プッシュ式のものが楽)

《精油のブレンド例》
  ♪サイプレス3滴+ローズマリー3滴
              +ローマンカモミール3滴+マージョラム3滴
  ♪ローズマリー4滴+ラベンダー4滴+マージョラム4滴


 このトリートメントオイルは、効果を高めるため濃度が2%と妊娠中に比べると若干高くなっていますが、通常のトリートメントオイルは、1〜3%なので心配はありません。また、必ずこの濃度で、このレシピでというわけではありません。香りなどはご自分の好みに合わせて精油の量を調節して、ブレンドを変えてみると、意外な香りに巡り合えたりして楽しいものです。(ただし、多くならないように注意して下さいね)
 また、敏感な赤ちゃんに触れるこの時期は、市販のハンドクリームを使うのをためらったりもしますよね。手が空いた時には、オイルを手先まで塗れば、手荒れの予防にもなるのでお勧めですよ



2006年5月号



このページの画像は素材配布サイト700kmさんからお借りしています


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