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第9回 人ごとではない「ゲリラ豪雨」

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今年、関東地方では7月6日に梅雨が明け、7月上旬から本格的な「夏」となっています。例年、梅雨末期から夏、そして秋にかけては、台風の襲来や梅雨前線や秋雨前線の活発化による集中豪雨が起こりやすい季節なのですが、今年は少し変です。梅雨末期の集中豪雨や台風の上陸による豪雨もなく、その代わり、大気の状態が不安定になって発生する「ゲリラ豪雨」が全国各地で猛威をふるっています。東北地方、北陸地方、山陰地方などでは大きな被害となっていますし、都内でもゲリラ豪雨による被害が発生しています。

平成17年9月には、三鷹市内でも時間雨量が105ミリという猛烈な豪雨となり、市内で床上・床下浸水、がけ崩れなど200件を超える被害が発生しました。これは、河川の氾濫によるものではなく、短時間に大量の雨が降ったため、下水の処理能力が雨量に追いつかず、降った雨が下水からあふれ浸水被害などを引き起こしたものです。

また、市内では、時間雨量で20ミリから30ミリの雨量でも道路が冠水したり、低い土地に水がたまったりすることがあります。これは、道路の端にある下水への排水溝が落ち葉やごみなどにより塞がれていて、雨水が下水に流れにくくなることが原因で起こることがほとんどです。

このように大きな河川のない市内でも、ゲリラ豪雨などにより水害が発生する可能性があることから、市では、過去に水害が発生した地区を中心に、下水管を太くするなど雨水の処理能力を高める工事を進めています。そして皆さんも、大雨が予想される時には、自宅の近くの下水の排水溝にごみなどがたまっていないか確認し、あれば取り除いておいてください。このことを着実に実施することで、市内の浸水や道路冠水はかなり改善されます。

雨不足も困りますが大雨もとても困ります。自然が相手ですので、ほど良い雨量とはなかなかいきません。渇水時は節水に、大雨の予報の際には排水溝のごみ取りに是非とも努めてください。

9月1日は「防災の日」です。この日はみなさんご存知のとおり関東大震災が発生した日で、昭和35年に制定されました。しかしながら、実は防災の日を設けることとなったのは、前年の伊勢湾台風により大水害が発生したことがきっかけでした。災害は、大地震だけではありません。台風やゲリラ豪雨による水害にも十分な注意が必要です。自宅にいる時だけではなく、レジャーや旅行の際にも、天候が悪化する予報の場合は、早めに行動し安全な場所に移動するようにしてください。

2013年8月号


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