ボーガコーシン
私は海の近くで生まれ育った男なのですが、実は昔から海より山の方が好きでした。ですから、三鷹に住んでいる今は、手入れの行き届いた公園や森林に気軽に行けるので嬉しく思っています。
武蔵野ならではの樹木いうとクヌギとかコナラとかカシ類。こうした木々が見られる井の頭公園や小金井公園に広がる雑木林は、自然そのままに育っているナチュラルな林だと思われる方もいるでしょうが、実はそうではないんですね。クヌギやコナラが20年から30年たつと切り倒します。その切り株から新たな芽が何本も芽生え、若木に育っていく。
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これを"萌芽更新(ぼうがこうしん)"と言うのだそうです。雑木林が常に若々しく健康な姿でいられるように管理しているわけです。
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私は、家庭のなかで子供がだんだん育っていくのを見ていると、萌芽更新みたいだなと感じることがあります。何をするにも親の手を借りねばならない新生児。どんな人でも、ここがスタートですよね。それから、自分で立って好きなところへ歩けるようになって。言葉を覚え他人と意志疎通ができるようになって。個性がはっきりしてきて悩んだり迷ったりもするようになって。やがて親の身長を追い越すほどになって家から自立する…。親からいろんなものを吸収して大きくなっていきます。 |
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