ママとパパのリレーエッセイ
ー第40回ー
たけさわりんさん

はじめまして、こんにちは^^
今月のリレーエッセイ担当のたけさわりんと申します。2歳5か月の女の子のママをしています。よろしくおねがいします。

はじめはこのエッセイに何を書こうか、すごく悩みましたが、日々私が感じていること、考えていることを書いてみたいと思います。

ムスメは、現在は赤ちゃんからほぼ(?)卒業し、「私はお姉ちゃん!」で、来年春から、「幼稚園にいくんだ?!」と、毎日張り切っています。

そんなムスメを見て、私は「成長したな?」と感慨深く感じています。
好奇心旺盛で、活発。体を動かす事が大好きで、三輪車が大好き。小学生のお姉さんが乗ってるかわいらしいカラフルな自転車をいつもうらやましがっています。

「自分でやるから!!」「ママやらないで!」と自分でなんでもやりたがり、なんでもトライしてみようとする気持ちが人一倍強いムスメで、そこが彼女の長所であると認識しています。

おしゃべりも大好きで、一日中ずーっとお話しています。最近は色々知りたがり屋さんで、
「パパはどこに行ってるの?」
「パパの会社のどこなの?」
はたまた、
「パパはどこに住んでいるの?」・・・パパの帰宅が深夜になるため、パパと毎日数十分しか過ごせないせいでしょうか、少し申し訳ないです。

夫は住宅設計の仕事をしています。仕事柄、時間で切り上げられるものではないので、毎日午前2、3時に帰宅。(飲み会ではなく純粋な業務をこなしてこの時間です)朝は8時には家をでます。彼は仕事で毎日クタクタです。私もそんな彼にたいして、大変だな、がんばってるな、私達家族の為にありがたいなと思っています。
その反面、不満もあります。
もう少し家族で過ごせる時間が持てないのか?

夫は休みの日は疲れきって寝ています。寝ないと体が持たないでしょう。夫の休みは貴重な家族だんらんの時間でもあります。

よく世間でいわれる『魔の2歳児』ですが、私にとっても『魔』だと感じる時がありました。先月がその『魔』の時で、ムスメがかわいいと思えない、ムスメがおこなうささいなイタズラも「ママを困らすためにしているんだ!」と思ってしまったり、ムスメと二人きりでいるのがとてもイヤで恐くて、毎日用事をつくってはムリして出かけて、なるべく2人きりにならないようにしていました。
そんなふうに感じてしまう自分に嫌悪感、恥を感じてしまい、すごく辛い1か月でした。

そんなときに、助けてくれたのは、身近な友人たちでした。

何気ない育児の話を聞いて共感してくれたり、話をしながら、感情的になってしまい、泣いてしまった私をやさしくhugしてすべてを受け止めてくれた友人。自分が同居しているおじいちゃん、おばあちゃんに事情を説明して、自分の子供といっしょにうちのムスメも遊ばせて、「みててあげるから、少し気分転換しておいで」といってくれ、数時間私を自由にしてくれたり・・・本当に感謝しています。
夫にもこの『魔』だった時期に、やつあたりをしてしまったり、けんかになったり、普段仕事で手いっぱいの夫に申し訳ないと思う気持ち半分、仕事以外にも家族のことにもっと向き合って欲しい気持ち半分の複雑な心情です。

日本は経済的には豊かな国なのかもしれません。けれども、子育てが母親の手のみで行わなければなけない状況、うちのような核家族で夫の帰りも遅く、両親がそろっているのに、ほぼ母子のみの状態で毎日暮らしている家族はかなり多いと思います。そしてそれがあたりまえの世の中です。
私は夫に、もっと家族の時間を過ごしたいと常々訴えていますが、そのことが彼を仕事と家庭の板挟みにして苦しませていることになっていることも承知しています。

夫がいけないのか?
育児を一人でこなせられない私がいけないのか?
会社がいけないのか?
社会がいけないのか?

子供一人を育てるのにアップアップしている未熟者の私です。そして常に家庭内で孤独を感じている私でもあります。
でもきっと私と同じように感じているママさんもきっといるはず。

夫不在の育児があたりまえときめこんでしまっては、何も変わらない。

自分が困っていること、理想としていることを声を大にして言いたい。

私一人では社会を変えることはできないと思いますが、子供を夫婦そろって家族で育てるのがあたりまえの社会にしたい。

夫は早く帰ってこられるお家も、きっと子育てをしていく上で、不幸せだと感じてしまう部分は必ずあると思います。
子供をのびやかに育てたいと思っていても、大人がのびやかでない、社会がのびやかでないと、子育てだってのびやかにできないでしょう。

自分達の幸せ、そして将来、ムスメがもっと幸せにくらしていける社会を実現する為に、私はもっともっとアクションをおこしていきたいと思っています。

人生、山あり、谷あり。
子育ても山あり、谷あり。

でもムスメが成長したときに、「あんなこともあったね?」と笑って思い出話にできるといいですね。

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2006年6月号