この方程式が持続するのは平均して幼少期から思春期を迎える頃までで、一生懸命、親の理想とする「いい子」を演じきるわけです。もちろん本人は演じていることなど意識していませんし、親も無理していい子していると思うどころか「うちの子はいい子に育ってほしい」と誰もが思うわけです。子どもは親を愛しているから「好きな人にほめられたい。愛されたい」とがんばります。恋愛も好きな人に愛されたいと思うでしょ。それと同じです。それなのに悲しい事件が多いのはなぜでしょう。
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花粉症の壷?
私は人間の心の中には壷があると言っています。この壷は別名「花粉症の壷」といえば分かりやすいでしょうか。春先、テレビを見て気が付いたのですが、去年まったくクシャミも出ず、「私は花粉症ではないので幸せだ!」と思っていたら今年は急に花粉症になってしまった!という話、聞いたことないですか?これは体内にあるアレルギー抗体がある一定の限界を超えるといっぱいになり、アレルギーに対する免疫力が弱くなり、クシャミなどの症状が出てくるそうです。 |
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子どもの心の中をこの花粉症の原理にたとえると、「我慢」という物を入れる壷が子どもの心の中にあって、いい子をするための我慢をこの壷にいれ続けていくわけですが壷がいっぱいになると、その我慢がついにあふれ出てくるわけです。
まさに花粉症と同じ。「去年までいい子だったのに急に悪い子になってしまった。だからこれは学校や、友達が悪いのね。」と思い込む親御さんが意外と多いのです。
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事件の本当の背景
平均して厳しい親に対応できるのは、13年から15年で、その我慢が大きいほどあふれ方は犯罪となってしまうケースもあるのです。我慢は必ず限界が来るのです。
でもまだ、犯罪までいかなくても「あふれたよ〜!!」とサインを出していることに気が付いている場合はいいのですが、親が忙しく気が付かなかったりしていると問題を一層悪化してしまいます。でも、問題はさらに大きな壷を持った忍耐強い子です。この子たちは不満を表面に出すこともできず、家の中で、さらに「いい子」を演じ続けますのできついですね。本当にかわいそうになります。いつか犯罪者になるかもしれないという可能性さえ秘めています。
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お母さん、お父さん、気が付いて!!
このような子どもの心理に気が付かないとどうしても幼少期から無理やり、早期教育をやらせたり、子どもが本来持っている「生きる力」をつぶしかねないのです。本来のありのままの自分を親の前で出せている子どもは対外「うちのガキには困ったもんだ!!」と嘆いている人が多いですが、本来の自分の姿をのびのび出している証拠なのだと思います。「うちの子はいい子」と思っている人ほど怖いんですよ〜。うちではどうしょうもないけど、なんだか近所からは評判も良く、学校でもそれなりにやってお友達もたくさんいる。けっこう親が居ないところでは、きちんとしていたりするものです。
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と思っている人はOKです。危なっかしいな〜と思っても思春期が来ると反抗期は訪れますが、やがて自然に自立していくのです。大事なことは教育してあげるのではなく、いつでも子どもの心には耳を傾け、子どもから学習し、親も成長する。このスタンスがいいのではないでしょうか?分かっていながらできなくて17年も苦戦している私ですが・・・
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子育ては大事業
今の子育ては昔と大きく事情が変わり、物質的にも精神的にも大変です。給料にしたら毎月お父さんと同じぐらいの、いやそれ以上もらってもいいぐらいだと思いますよ。(お父さん、ごめんなさい。)なぜって、コンビニと同じ24時間営業なんですもの!
人間の根っこ、つまり人間形成をしてゆく仕事は日本の社会にとって大きな意義があると思います。やりがいもあり、楽しみもある最高の大事業です。 私も懲りずに反抗期の子どもたちと向き合っていきたいと思います。 |
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