ママとパパのリレーエッセイ
ー第57回ー
りりひなさん

先日、幼稚園の運動会の予行演習で、娘の成長に感動してきました。
本番を楽しみにしているこの頃です。

今までの子育てを思い返すと、本当に大変だったのは、4年くらい前、娘が2歳近くになった頃だったと記憶しています。

それまでは、ただ可愛い可愛いとお世話をしていれば良かったのが、段々と娘の自我が出てきて、言葉がうまく言えない苛立ちから癇癪を起こしたり、親や他の子をたたいたりと、私が困ることばかりをしていた時期、どう接してよいのか分からなくなってまった時がありました。
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「子供を受け入れる」と一口に言っても、何をどうすれば? と戸惑う毎日で、娘が何かする度に、本気で気が滅入ってしまったものです。

主人や周りの人に相談したり、子育ての講座を受けたり、少しずつヒントを得ながら、自分を修正しながら、なんとかやっていました。

そうこうするうちに娘は幼稚園に入り、次第に手がかからなくなってきましたが、ほっとすると同時に、私の中には「はっきりした解決方法がつかめていない」という不完全さが残ったままでした。
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2年前息子が生まれる一ヶ月前、私の母が突然他界し、出産自体とても小さいことに思えた程、大変なことが続いた時があったのですが、息子が生まれてからは、しばらくその小さい命には慰められ、癒されて、子供たちが生きていてくれること、自分がここにいられることに感謝し幸せだと感じました。

でも少しうわの空で生きていたかもしれません。

幼稚園での娘のアップダウンの様子が気になっても、具体的にどうしたらいいかちゃんと考えていなかったような・・・。
親同士の付き合いもうわべだけだったし、自分に正直ではなかったと思います。
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母の一周忌を迎えた後やっと、自分のことをちゃんとしなくては!という気持ちになり、以前から副鼻腔炎がかなり悪化していたため、思い切って手術を受けたのですが、術後に服用した薬が合わなかったのがきっかけで、本格的にホメオパシー治療を始めることになりました。

ホメオパシーは、その人の自然治癒力を引き出し、症状を体から出し切る治療法で、体だけではなく、人によってはメンタル面にも影響があるのですが、私の場合、今まで長年押さえ込んでいた感情が一気に出てきてしまったのです。
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自分でコントロールできない感情が出てくるという体験がすごく不思議で、その後、自ずと自分自身に向き合う旅に出ることになってしまいました。

それが今年初めの出来事です。

本気で欲すれば、必要な出会いに恵まれる。 
今年はそんな年だったなぁと思います。
様々な出会いがあり、自分の軸をしっかりと持つために必要なことを色々と教わりましたが、中でも「感情を成仏させる」という言葉が深く心に刻まれました。
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自分の感情をその場その場でちゃんと解ってあげること。

良いとか悪いとかのジャッジはせず、ただ「今の自分はこういう気持ちなのだ」と解ってあげること。

それは子育てにも使えて、子供がどういう言動をとっても、最初に見てあげるのは、その子の感情の部分で、行動に関しては二の次で良い。
(危険なことや早急に対処しなくてはいけないことは別として)
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また、怒りの感情は「二次感情」と呼ばれ、必ずきっかけになる感情があって、
そこを見つけてあげられれば、ちゃんと「気が済む」という状態にしてあげられるという。

確かに・・・自分も腹が立った時の事を考えると、実は寂しかったり、悲しかったり、こうして欲しいという期待があったり、まずそういう気持ちが先にあって、それが十分に満たされていない時に、怒りにつながっていることが多いと思いました。
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娘は大分手がかからなくなったけれど、それでもまだ手を焼く時に、「今のあなたの気持ちはこうだったんだね?」と気持ちを見つけて認めてあげるようにしたら、すぐに気持ちを切り替えてくれるようになったと思います。

私も必要以上に怒ったり、落ち込んだりすることが減って、遅ればせながら、4年前娘への対応で悩んでいた時の解決方法が見つかったように思いました。
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そして、ホメオパシーによって自分の中から出てきた感情を思い、自分自身の感情も大切に扱いたいと思いました。

自分の感情を見留めて、赦すことができて初めて、人(我が子)を認めて受け入れられるということです。

こういうことが少しずつ理解できるようになってから、人付き合いにおいても、無理をすることをしなくなってきたと思います。
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どう思われてもいい、というか、「今の自分はこうなのだ」と思い、それは良いことでも悪いことでもないという考えが、自分の中に定着しつつあるのかもしれません。まずは自分を楽にしてあげて、心身共に健康に生きて・・・

気の早い話ですが、私の母ができなかったこと「孫の運動会に行く」を実現させたい!と考えています。
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2007年11月号