ママとパパのリレーエッセイ
ー第105回ー
四柳 尚人さん

我慢しない。頑張らない。

ディー・ドライ・ファルケン 店主
四柳 尚人

私は、昨年の10月末から、三鷹駅南口さくら通り沿いで、カフェ「ディー・ドライ・ファルケン」というカフェを経営しています。今年の10月末で、開店1周年を迎えました。

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私の店には、裏手に幼稚園があることもあり、お子様連れのお母様やご家族連れが気軽に遊べるキッズスペースを設けています。絵本やおもちゃ・楽器などがおいてあり、長時間滞在してもお子様・お母様ともどもくつろげる空間です。

おかげさまで、開店以来たくさんのお客さまにご来店いただき、本当にありがたい限りです。
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昼間のご利用も多いのですが、週末などはお子様連れでみんなでワイワイの宴会もあり、くつろいで楽しんで下さっているがわかると、私も本当に嬉しくなってしまいます。

でも、ときには、そうでないお客様も残念ながらお見受けします。

泣きやまない赤ちゃんに業を煮やして、他のお客様のご迷惑を気づかってお茶もそこそこにお店を後にされる方、もっとお子様を伸び伸びと遊ばせて一向に構わないのに、
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気を回して「それはさわっちゃだめ、これはいじっちゃだめ」と、お子様の行動が気になって気もそぞろでお茶を心から楽しんでいらっしゃらないようにお見受けする方、逆にいわゆるママ友トークに夢中になってしまうがあまり、お子様がキッズスペースで遊んでいる様子を見ておらず、お子様の小さいけれど劇的な変化、例えばハイハイしかできなったお子様が一瞬立ち上がったことに気がつかない方など・・・。
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お母様の普段の子育ての奮闘ぶりには、本当に頭が下がります。うちにももう高校生になった二人の娘がいますが、小さい頃にはそれこそ二人とも「怪獣」としか思えないようなやんちゃぶりでした。

お母様は、一人で「母親」・「主婦」・「妻」・「嫁」・「社会人」、何役もの役回りを受け持っています。そうすることで、この決して楽観的とはいえない世の中で、自分の役割を必死に果たしています。

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ゆとり?余裕?言葉では理解していても、どうしてもそんなものから遠ざかってしまうこともあるかと思います。

そこで、提案があります。

「我慢」すること、「頑張る」ことから、たまには自分を解放してあげませんか?

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「我慢」は、我が慢心することなのかもしれません。
「頑張る」って、「頑固」に「突っ張る」っていうことなのかもしれません。

我慢しているつもりで、実は慢心しているのかも。
頑張ってるつもりが、実は頑固になっているのかも。

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そう仕向けているのは、実は他でもない自分自身なのかもしれません。
世の中や他の人のせいにしているのかもしれません。

もっと、「楽」に、そこそこ手を抜いても、結果は同じなのかもしれませんよ。

いつもそんな気持ちでいることは難しいことだと思います。
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でも、気がついたらでけっこうです。

「我慢」しない自分、「頑張らない」自分も、悪くないですよ。

ほっと一息つきたいときには、どうぞいつでもドライ・ファルケンにお越しください。

お待ちしています。
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2011年11月号

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