ママとパパのリレーエッセイ
ー第110回ー
内藤朝子さん

「愛」。

いきなりちょっと照れ臭いですが、これを知るために生まれて来たのかな、って思えるほど知れば知るほど深い課題ですよね。

私には2歳8ヶ月の息子がいます。

“魔の2歳児”に毎日翻弄させられています…
-1-
あぁ、また始まったいつものイヤイヤ…、しばらく放っておこう。

しばらくして…。

まだ泣いてる。

さすがにもう少し放っておいたら泣き疲れて泣き止むかな。

さらにしばらくして…。
-2-
まだ泣いてる。

あ、いい加減に堪忍袋の緒が切れそう、大きい声だしたいなぁ…。

結局、何の解決にもならないことは百も承知で…、

「いい加減にしなさいっ!!」。

言ってしまった…。
案の定、火に油を注ぐだけ。
-3-
こうやって、毎日自分の中で葛藤しつつ、結局、怒鳴ってしまうのです。

でも、私がこんな風に息子に嫌な態度をとっても、彼は次の瞬間にはケロっとして、いつもと変わらずに私を受け入れてくれるんだなぁ、いつもと変わらない無償の愛を送ってくれるんだよなぁ。

…っと、反省しつつその愛情の深さに勉強させられます。
-4-
どんなにダメな母親でも、そのダメっていうのは世間の見方で、こどもにとっては最高の、他に代わりのいない存在なんですよね。

例えば、虐待を受けているこどもは、母親から受けていることを他の大人に言わないどころか、母親がその子にどんな優しいことをしてくれたかということを話すそうです。

人生の先生が毎日一緒にいてくれる、この有難さを忘れないでいたいです。
-5-

コラムトップにもどる 過去のエッセイを見る

2012年4月号

子育てコンビニトップへ