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アイコンママとパパのリレーエッセイ
ー第147回ー
ミドリコさん

現在、うちには幼稚園児の子どもがひとりいます。
日々あわただしくものんきに子育てをしているのですが、子育てをしていて、子どもの気持ちや行動を理解したいと思うたび、自分の子どものころの記憶を引っ張り出して比べたりしています。比較対象が自分、というのもなんとも頼りない話ではあるのですが。
その中で、自分が子どもの頃これが嫌だったなあ、と思い出すことがあります。
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例えば、親の買い物に付き合わされること。

覚えているのはイトーヨーカドーの婦人服売り場。早くおもちゃ売り場に行きたいなあ、と思いながら待っていたのを思い出します。けれど今、私もつきあわせているなあ。イトーヨーカドーに限らず。子どもも同じように思っているのかもしれません。でも、私の記憶があるので、つきあってもらった時はなるべく感謝の気持ちを伝えるようにしています。それで納得してくれているかどうかはわかりませんが。
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例えば、ごっこ遊びに気が済むまでつきあってもらえなかったこと。

お友達と遊んでとっても楽しかったので、それを家でも再現したいと思っていたんですよね。でも親はそこまで世界に入り込めないので「やっぱりお友達とじゃないとダメかあ…」なんて諦めたりしていたのですが。今、私もごっこ遊びのお誘いを毎日受けています。けれど早々に切り上げてしまいがちで。
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そうすると私も諦められたりしているのかなあ。世界にどっぷり入り込めるお友達との関係がうらやましく思えます。

例えば、今できていること以上のことを求められること。

学校の勉強は授業だけで理解しているのに、予習と復習をしなさい、と言われたりすると押し付けられたようで嫌でした。

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いま振り返ると、親は先のことを見据えて言ってくれていたのがわかります。今のうちの子どものことでいうと、お箸の練習や字の読み書きなど、子供が少しでも興味を持った時をチャンスと思って力を引き出したい、と思うのですがなかなかタイミングが難しいですね。

自分が子どもの頃に嫌だったことを書き連ねてみましたが、本当は子供の頃の記憶は楽しかったことばかりです。
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親に怒られたこともたくさんあったけれど、ほめられたこともたくさんあって。自分のしたことで親が喜んでくれるのがとてもうれしかったのを思い出します。
不勉強で、子育てに関する講座はあまりうけたことはないのですが、ある講座で「自己肯定感の高い人間は親に愛されて育った子供である」という言葉を聞いたとき、私は親に愛されて育ったんだ、ということが実感としてわかり、涙が出そうになりました。
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子どもを育てていると、私ももう一度子供の頃を追体験しているようで毎日楽しいです。親に子供の頃にしてもらったことを思い出し、違う側面からの気づきがあったり。

楽しい、楽しい、と思いながら毎日過ごしていけるよう、のんきにがんばっていきたいと思います。
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