第三回 歯磨きをはじめよう! | |
歯磨き上手は歯ブラシ選び上手 |
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まず、子供の歯ブラシとお母さんの仕上げ磨き用の2本を用意しましょう。 子供の歯ブラシは、子供の口に合わせた小さなヘッドが基本です。毛の硬さは軟らかく、植毛は密でコシのあるもので、毛先は丸く仕上げたストレートカットのものが理想です。柄の部分はストレートハンドルで、小さな手にも握りやすいグリップのものがよいでしょう。 お母さんの仕上げ磨き用の歯ブラシは、子供の歯ブラシと基本的に同じですが、細くて長いネックのものの方が磨きやすいのでオススメです。 もちろんですが、毛先が広がった歯ブラシは使ってはいけません。歯が磨けないどころか、歯ぐきを傷つけてしまいます。 最初はお母さんの歯ブラシを持つ練習から。 子供自身の持ち方は自由で構いません。機嫌のいいときに歯ブラシを持たせたり、口にくわえさせるなど、歯ブラシに慣らしていきましょう。 お母さんの仕上げ磨きでは、鉛筆を持つように握りましょう。力加減や細かい動きにも適しています。 |
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仕上げ歯磨きの仕方 |
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仕上げ磨きの姿勢は、ひざまくらで仰向けに寝かせてするのが一般的ですが、最初から上手に歯磨きをさせる子供などいません。子供が暴れる場合はお母さんの太腿の間に頭をはさみ、子供の肩の上に足を乗せるようにすると動けません。 一番重要なのは、磨いてあげるときは怖い顔をしないことです。ついつい磨くことに一生懸命になり過ぎて、いつの間にか怖い顔になっていませんか?やさしく話かけながら磨いてあげてましょう。 仕上げ磨きの仕方ですが、歯の表面に対しては歯ブラシを直角に当てます。毛先が曲がらない程度の強さで細かく動かすことが大切です。 平たく見える前歯でも、裏側にはシャベルのようなくぼみがあります。前歯の裏側は磨き残しが多いので意識して磨きましょう。歯ブラシのかかとの部分を使うときちんと磨くことが出来ます。また、歯ブラシの毛先が直角に当たりずらい歯と歯の間や、歯と歯ぐきの境目は、歯ブラシの脇やつま先を上手く使うときちんと磨くことが出来ます。 奥歯は前歯に比べ複雑な形をしています。特に噛み合わせの面には、深い溝があるのが特徴です。そのため、噛み合わせの面は磨き残しやすく虫歯になりやすい場所です。また、奥歯は見にくいうえにカーブが多いので、歯と歯の間や、歯と歯ぐきの境目なども磨き残しやすいポイントです。歯ブラシの脇やつま先を上手く使うときちんと磨くことが出来ます。一番奥の歯の後ろの面は特に要注意です。この部分では歯ブラシのつま先を使うとよいでしょう。また、歯ブラシを真横から入れると磨きやすくなります。 ここで紹介したのはあくまでも基本です。参考にしながら、子供に最適なやり方を見つけてください。 |
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歯磨き以外に大切なこと |
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ほ乳びんむし歯(ボトルカリエス)という言葉を聞いたことがありますか?歯が生えてからほ乳瓶やマグマグなどでミルクをはじめ砂糖の入った飲み物を飲み続けたことで、生えたばかりの前歯にできたむし歯のことを言います。 特に唾液の分泌の少ない就寝中は、口の中を浄化する働きのある唾液の分泌がとても少ないのでむし歯になりやすく、寝る前のミルク等、水やお茶以外の飲み物を飲む習慣が残っていると虫歯の危険があります。さまざまなデータにより、ほ乳びんやマグマグなどの使用の継続習慣と就寝時の飲用習慣とむし歯の発生の相関性は示されています。 スポーツ飲料や果汁などはあまり甘い印象がないかもしれませんが、意外と砂糖も多くむし歯になりやすい飲み物です。特にスポーツ飲料を水がわりに与えるのは危険ですから、できるだけ控えたほうが賢明です。歯が生えたらできるだけほ乳びんからコップへ、寝る前のミルクも早めにお茶や白湯等へ移行していきましょう。できることなら早めにほ乳瓶は卒業し、断乳が難しい場合にも、寝る前の授乳は卒業したいものです。 |
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2005年9月号