(大人の第1歩編)第9回 乳歯がグラグラしてきた


他のお子さんと比べない
乳歯も、虫歯がひどい場合や乳歯の下にある永久歯まで影響が出る恐れがある場合などには抜く必要があります。

しかし、今回は本来の形、すなわち乳歯が永久歯に生え代わることについてお話しをします。
 
歯の生え代わりは下の前歯から始まることがほとんどで、5歳もしくは6歳くらいから始まることが多いようです。

乳歯に限らず、歯の生える時期は気になるものです。
特にはじめてのお子さんだと、どうしても他のお子さんと比べてしまいがちです。
先天的に永久歯が無い場合もありますが、全身的な病気がなく健康ならばいずれ生えてきます。

歯が生えるのが遅いことは悪いことではありません。


永久歯の生え出す時期
先に述べたように、歯が生えるのが遅いことは悪い事ではありません。
同じ年齢でも背の高い子、低い子がいるように、歯が生える時期にも個人差があります。

しかし、だいぶ経っても歯が生え変わらない場合や乳歯が抜けたのに随分経っても永久歯が生えてこない場合には、歯科医院で検査をしてもらう事をお勧めします。

おおよそですが、以下に永久歯の生え出す時期を記しますので、参考にしてみて下さい。
【 上顎 】
 中切歯  7歳頃
 側切歯  8歳頃
 犬歯 10歳頃
 第1小臼歯 10歳頃
 第2小臼歯 11歳頃
 第1大臼歯 (6歳臼歯)  6歳頃
 第2大臼歯 13歳頃
【 下顎 】
 中切歯  6歳頃 
 側切歯  7歳頃
 犬歯 10歳頃
 第1小臼歯 10歳頃
 第2小臼歯 11歳頃
 第2小臼歯  6歳頃
 第2大臼歯 12歳頃


乳歯がグラグラしてきた
乳歯は時期が来ると永久歯への交換の準備の為、根が溶けだして短くなりグラついてきます。

正常に生え代わろうとしている場合は問題ありません。
そのままでも自然と抜けてしまいます。

乳歯がグラグラしてきたら、そろそろ生え変わる時期が近づいてきています。 
しかしながら、何らかの理由でうまく抜けなかった場合には、乳歯を抜いてあげる必要があります。

例えば、顎の骨の中で育っている永久歯の生えようとする方向が悪い場合には、乳歯の根が長く残ることが多く自然には抜けません。

そのままにしておくと永久歯の歯並びが悪くなったり、噛み合わせが悪くなったりします。

下の前歯では永久歯が乳歯の裏の方から生えてくることがしばしば起こります。

乳歯が抜けずに永久歯が生えてくる場合もあります。
その場合は歯科医院で乳歯を抜いてもらって下さい。

乳歯を抜けば裏の方から生えてきた永久歯も大抵の場合、徐々に正常な位置へ戻っていきます。 

乳歯は生え始めた所に止まっているわけではなく、歯が並ぶ隙間さえあれば徐々に正常な位置へ動いていきます。

ただ、歯が並ぶ隙間が足りない場合には歯並びは悪くなる場合もありますが、後々顎の幅が成長してきれいな歯並びになる場合もありますので、歯科医院で定期的な診査を受けることをお勧めします。


抜けた歯の行方
日本では上の歯は縁の下に、下の歯は屋根へほおり投げるという習慣があります。
このような習慣は、日本だけではなくアジア系の他の国でもあるそうです。

ちなみに、アメリカでは夜眠る時、枕の下に抜けた歯を入れておくと、”歯の妖精”がやってきて抜けた歯を持って行き、コインと交換してくれるという言い伝えがあるそうです。

また、南米チリやコスタリカでは、なんと抜けた乳歯をイヤリングにして身に付けておくそうです。 

国によってさまざまですが、子供の成長を願う気持ちは世界共通です。


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2006年3月号