(予防編 その2)第13回 シーラントで虫歯予防 |
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シーラントてなあに? |
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生え始めの6歳臼歯は、噛みあっていない為に自浄作用がなく、6歳臼歯は統計学的にも虫歯になり易い歯です。特に咬み合わせの面の溝から虫歯になりやすく、この溝は目で見る以上に深くまで達していることがあります。さほどこの溝が深くない場合でも、歯ブラシの毛先の太さに比べると、溝の一番深い部分の方がずっと狭くなっているのです。ですから、一生懸命歯ブラシをしていても、溝の奥深くまできれいにすることは、とても難しいのです。 そこで、6歳臼歯を虫歯から守る為に、あらかじめ歯の溝をプラスチックやセメントで埋めて虫歯を予防する方法がシーラントです。 |
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シーラントの流れ |
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まず、専用のブラシを使用して奥歯の汚れを取ります。 その後、唾液が付着しないように乾燥状態を保ちながら、シーラント材がしっかりとくっつくように酸処理をします。 洗浄して酸処理剤を1度洗い流し、再び乾燥した後、歯の溝にシーラント材を入れます。 セメントタイプの物もありますが、プラスチックの材料では、特殊な光を照射してシーラントを硬化させます。 最後に咬みあわせをチェックして終了です。 上記のように、奥歯の溝を清掃し、歯科用材料で封鎖するだけですので、注射をしたり、歯を削ることはありません。また、処置自体に掛かる時間も少ない為、子供にとって負担の軽い予防処置です。 |
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シーラントにあたって注意していただきたいこと |
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シーラントによる虫歯予防は、咬みあわせの面(咬合面) には効果的ですが、歯と歯の間の虫歯(隣接面)からの虫歯の予防効果はありません。フッ素塗布やフロスの併用をお勧めします。 また、溝が埋まってもシーラントと歯の境目から虫歯になる可能性は残されています。 シーラントは奥歯の溝の歯ブラシが届かないところをなくしてしまうもので、虫歯に決してならない様なものではありません。 あくまで、歯ブラシによる清掃を助けるものとしてとらえてください。 フッ素同様に、歯科医院でシーラントの予防処置をたった1度受けたから といって、その効果が永久に続くわけではなく、磨耗や咬み合わせなどの状況によって、シーラントがとれてしまうこともあります。やはり定期的な受診が必要不可欠です。 |
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2006年7月号