(歯肉編)第16回 健康な歯肉のために


歯周病とは?

テレビ等で耳にする歯周病。 
何も大人だけが罹る病気ではありません。
歯周病とは、「歯肉炎」と「歯周炎」に大別され、前者は歯茎に限局した炎症であるのに対し、後者は歯茎だけではなく歯の周りの組織(歯槽骨)に炎症があるものを言い、俗に昔から言う「歯槽膿漏」とは後者のことを言います。

小児に見られる歯周炎は、頻度としては多くありません。
ここでは歯肉に限局した炎症の「歯肉炎」についてお話します。


歯肉炎の種類と対応

不潔性歯肉炎
清掃不良や食生活の乱れによってプラーク内の細菌が増加し、歯茎に炎症が生じたものです。 
歯茎はうっ血状態になり、わずかな刺激ですぐに出血してしまいます。
症状は、歯茎が赤く腫れて出血するのが特徴です。
対応としては、まずプラークコントロールが大切ですが、食生活の乱れなど生活環境の改善が必要な場合もあります。

萌出性歯肉炎
歯が生えるときに、歯茎の裂傷や咬傷が原因とされる炎症です。 
小児では、6歳臼歯(第一大臼歯)の萌出に伴ったものが多いのですが、第一乳臼歯や第二乳臼歯の萌出時にもしばしば見られます。
症状は、萌出途上の歯とその歯の咬み合わせの面の歯茎の裂傷や、その歯の周囲の歯茎の炎症です。
対応としては、歯の萌出という成長に伴った生理的なものですから、歯の萌出とともに自然に治癒します。 
しかし、口が開けづらい、痛みが続くなどの症状もあります。 
この場合には、患部を安静に保ち、清潔にしていれば数日で症状が消退します。 
稀に症状を繰り返す事もあるので、その場合には、盛り上がった歯茎を切除することもあります。

口呼吸性肥厚性歯肉炎
口呼吸の習慣や唇を閉じるのが難しい状態にある場合、特に前歯の歯茎が乾燥及び肥厚し、その結果歯肉上皮の抵抗性が低下して炎症を起こしやすい状態
になります。 
さらに、唾液は乾燥のためネバネバしてプラークが付きやすく、自浄作用も低下して不潔となって炎症を起こします。
風邪による鼻づまり、アレルギー性鼻炎といった耳鼻科的な疾患の一症状として現れる場合、また上顎前突や開口といった咬合異常によって唇を閉じるの
ことが難しい場合、反対に、唇の低緊張や口呼吸の習慣が原因となってこのような状態になることもあります。
対応としては、原因の追究と改善が第一です。 
また、不潔になっている場合は、適切な歯ブラシによって状態を改善する必要があります。

(その他、急性の熱性疾患による歯肉炎、思春期による歯肉炎、てんかんの発作を抑制する薬など薬の副作用による歯肉増殖、若年性の歯周炎などありますが、頻度として少ないため、ここでは割愛させて頂きます。)


健康な歯肉のために

毎日の歯磨きでは、歯だけでなく歯茎も注意してあげて下さい。 
小児の歯肉炎は歯周疾患の始まりとも言われます。 
規則正しい食生活や食事の栄養バランスも、健康な歯肉のためには必要不可欠です。
子供の頃からのしっかりとした口腔の健康管理が大切です。
ふくだ歯科
〒181-0013 
東京都三鷹市下連雀7-14-28
ベルムミタカ1F-2
TEL.0422-40-6480(ムシバゼロ)

ふくだ歯科のホームページ
http://www.fukuda-shika.com/

このページトップへ 「ふくだ先生の歯っぴ〜コラム」目次へ 「けんこう」トップへ

2006年11月号