助産師さんにしつもん!

三鷹で活躍されている助産師の浅井先生が
皆さんの質問にホームページ上でお答えします!

カテゴリー:アロマテラピーに関すること

第八十回

虫除けのエッセンシャルオイルについての質問です。

長男(4歳児)・次女(0歳)児は三鷹市内の公立保育園へ通っており、午後の虫除け対策に頭を悩ませております。

午前は登園前に市販の虫除けをつけていきます(ディートの成分が気になるので0歳児には使用していません)。保育園では、(蚊に刺されて異常に腫れたり症状が出る場合は指示書により虫除けを預かってくれることもありますが、)基本的にお薬の預かりはありません。そのため午後はどうしようかと悩んでおります。

シトロネラ、ゼラニウム、ラベンダー、ユーカリ等がいいことがわかりました。

スプレーは保育園ではお願いできないので、ゼラニウムとラベンダーを便箋に3〜5滴ずつ染み込ませ、ドロワーシートのようにお着替えの入っているロッカーの引き出しに入れてみました。 効果はわからないのですが、香りもよく、皮膚に直接つけるわけではないので自分ではかなりいいアイデアだと思っていました。

それが残念なことに、「妊婦さんや小さい子どもにはあまりよくないし、喘息を引き起こす可能性もある」と職員に言われ今夜は非常に気分が落ち込んでしまいました。

確かに小さい子どもへの影響や、エッセンシャルオイルによって色々な副作用があることは考えられたのですが、ディートに比べれば安心かと考えています。しかしながら私はアロマセラピーに精通しているわけでもなく資格もないので知識はありません。

上記の虫除けに効果のあるエッセンシャルオイルの効果や副作用、公立保育園での虫除けのアイデア等あれば教えてください。

よろしくお願いします。





湿度も高く、子供も体温が高いので保育園は朝から蚊の対策に頭を悩ませている様子が手に取るように伝わります。

まず、ロッカーの中に芳香させるドロワシートは芳香や臭い消しの作用はありますが、虫除けの効果はかなり低いと思われます。また虫除けの効果がある、モスキート精油と蒸留水や無水エタノールで作る虫除けスプレーもほとんどが水溶性なので、赤ちゃんなどにも使える反面、汗をかいたり、水遊びをすればすぐ流れて効果は薄れてしまいます。

ロッカーに入れた便箋3〜5滴で妊婦さんや赤ちゃんへの副作用や、喘息の誘因になるとは非常に考えにくいと思われます。

ただユーカリやぺパーミントなど高濃度で蒸気吸入すると、気管支が弱い体質の人は咳を誘発する事があります。保育園側も1人を許すと、全員が同じことをやってしまった時の事を危惧されて、上記のような表現になったと思います。

色々な虫除けに効果がある精油の効能ですが、

ゼラニウム: 皮膚トラブルや傷口の治療に使用します。
殺菌効果と殺虫効果があります。
ラベンダー: 消毒効果や腫れや炎症を抑える効果があります。
ユーカリ: 殺菌効果と抗ウイルス作用があります。
ホメオパシーの薬剤と併用しない事 
シトロネラ: 昆虫回避作用があり、特に蚊に対しては
威力を発揮します。


虫除けスプレーの作り方は「子育てコンビニ」内コラムコーナーの「ようこそ!アロマの世界へ第9回虫除けスプレー」を参照してください。

ご家庭で出来る事は
1. 着替えを持ち込む際に、この虫除けスプレーを軽く噴霧して持参する。
2. 市販の虫除けシールを洋服に貼る
ぐらいですね。あと保育園のベランダにモスキート作用のあるゼラニウムの鉢植えを置いたりするのもよいそうです。どくだみの葉の汁も刺された後の手当てに効果があります。どくだみは雑草ですが、、こっそり保育園の片隅に植えてもらいうのもよいかもしれませんね。

アトピーや蚊に刺されてかきこわしをしてとびひになりやすい体質のお子さんは主治医や園側と相談して個別に対応する必要があるかもしれませんが、家に帰宅してからのケアなどでフォローしていきましょう。

質問の受付は、2013年2月28日をもって終了しました
長い間ご愛読くださり、ありがとうございました!

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2007年7月号