助産師さんにしつもん!

三鷹で活躍されている助産師の浅井先生が
皆さんの質問にホームページ上でお答えします!

カテゴリー:赤ちゃんの健康・生活・お世話について

第八十五回


3.4ヶ月の時車で移動する際クーハンを使っていました。
 もうすぐ2歳になりますが他の子に比べると発達が遅いです。
揺さぶられっこ症候群によるものでしょうか? 又てんかん等脳に支障は出るのでしょうか?






今の発達が遅いと書かれていますが、クーハンごと転落したとか、クーハンから飛び出るほど振動を与え続けたという事でなければ、直接的な因果関係はないと思います。たとえ万が一転落をしたから発達が遅くなるという事でもありません。

揺さぶられっこ症候群の定義は

[1] 網膜出血
[2] 硬膜下血腫またはクモ膜下出血
[3] 体表の外傷が軽微またはない
 
を診断の三つを特徴として提唱された症候群で、小児とくに乳児の体を揺さぶること、ならびに、それに付随する外傷等によって脳組織に加速度損傷と打撃損傷が加わり、その結果、頭蓋内に出血を起こす病気の総称です。

万が一このような症状を起こしていたならば、もっと早い時期に傾眠状態やけいれんになると思います。多くのお母さんは子育ての時のシーンや移動や「高い、高い」で揺さぶられっこ症候群になると思われていて、その結果2〜3歳になった時に多くの症状がでると思われていますが、頭蓋内出血なので、急性期の病状です。

将来、てんかんになる率や脳の障害までは脳波、CTなどの精密検査をしてみないと判断できませんし、今のかかりつけの小児科医や小児科の発達外来の先生に受診されて、はたしてこの検査が現時点で必要であるかアドバイスをもらうと良いと思います。

あまり気になさらずに受診の機会があればその時に聞いてみてはいかがでしょうか?


質問の受付は、2013年2月28日をもって終了しました
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2007年8月号