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三鷹市で、子どもの虐待防止の活動をされている、子ども支援・虐待予防デュープレックスファミリーさん主催のイベント「子育てCafe 〜叩かない”育児"を考える〜」。 三鷹市民協働センターで11/25に開催されたこのイベントに、お手伝いとして参加しました。 |
イベントは二部形式で、一部は、パネルディスカッション。二部は、参加者のグループディスカッションです。 一部のパネルディスカッションでは、スウェーデンの福祉に詳しい、舞浜倶楽部社長のグスタフ・ストランデルさん、社会学者で詩人の水無田気流さん、あきやまクリニックの秋山先生が、それぞれの専門的視点から「子どもを叩く(叩かない)」ことについてのお話をしてくださいました。 <スウェーデンには、「子どもを叩く(体罰を与える)」という単語がない!> グスタフ・ストランデルさんからは、母国であるスウェーデンのお話をうかがいました。 スウェーデンは、法律で子どもへの暴力が「禁止」されているというのは有名ですが、すでに、それを表現する単語も、辞書にないことに驚きました。それだけの変革を起こした、ということですよね。段階を踏み、最終的に家庭内での児童にたいする体罰までが禁止されたのが、1979年。そんなに昔のことではありません。また、スウェーデンが特別な背景を持っているということではなく、「行動した」のだと、グスタフさんはおっしゃっていました。そして変わることができるというのは、「希望」であると。 また、現代のスウェーデンの経済状況を見れば、「体罰を与えないできちんとした躾はできないのでは?」という考え方は、全く違うことがわかるのではないか、ともおっしゃっていました。 <児童虐待の背景にある社会> 二番目に立たれた水無田気流さんは、社会の矛盾をが押し込められた現代の家庭、家庭の中で「なんとかする」という日本特有の風潮、それを支えることを余儀なくされた母親について、また、児童虐待と切り離せない貧困について、数字を示しながらお話くださいました。 虐待という行為のみを取り上げて問題を解決することはできないという言葉は、非常に重かったです。 <子どもを叱る方法> あきやまクリニックの秋山先生は、手を上げずに子どもを叱る(言い聞かせる)具体的な方法を示されました。 しつけと虐待は全く違う。虐待は欲望の発露であり、親が「しつけ」だと思っても、子どもの人権を阻害すればそれは虐待なのだというお話から始まり、叱り方・ほめ方、また年齢別に培いたい力とは何か、というアドバイスは大変実用的なものでした。 「親にとっても、訓練が必要なのです」 というあきやま先生の言葉に、「私たち母親も、迷いながら育っていけばいいのだ」と、心が軽くなりました。母親になったからといって、急に人間が変わるわけではないですから・・・。 第一部はここまで。 第二部は、パネラーも同席し、小グループにわかれ、「叩かない育児をするためにあったらいいと思うもの・なかったらいいと思うもの」というテーマでディスカッションをしました。 お茶とTOHOベーカリーさん特製のかぼちゃラスクをいただきながらのリラックスした雰囲気の中、テーマについてだけでなく、テーマから様々な話題に発展し、それぞれのグループでいろいろなディスカッションが行われ、一人ひとりが、子育て・子ども、そして、夫婦のこと地域のことについてあらためて考える良い機会となりました。 デュープレクスファミリーさんの「子育てカフェ」は、今後も続けて開催されるそうです。 是非みなさんも参加されてみてはいかがでしょう? 子どもの遊び場も用意されているので、子育て中のみなさんも安心して参加できますし、子育て家庭に何かをしてあげたいと思う先輩世代にとっても、良い機会になると思います。 Reported by NPO法人子育てコンビニ
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2012年12月号