乳児家庭全戸訪問(こんにちは赤ちゃん)事業が始まりました!

今まで、助産師さんが各家庭を訪問するという「新生児訪問」がありましたが、
これに加え昨年12月より、
地域の民生・児童委員さんが市内全ての乳児(おおむね4か月まで)のいる家庭を訪問するという
こんにちは赤ちゃん事業」が始まりました。

新生児訪問との違いは?
ウチに来て何するの??
どんな人がどうやって来るの??
 子ども家庭支援センターセンター長小内先生   この事業について、子ども家庭支援センターのセンター長小内先生
子育てコンビニ読者の方と一緒にお話をうかがいにいきました!



<新生児訪問とは違います>

コンビニ 新生児訪問は、希望日を連絡すると、助産師さんが来て体重を測ったりしてくれましたが、それとはゼンゼン違うのですか??
小内先生 そうですね、まず、新生児訪問は希望者に対して専門家である助産師が訪問するのですが、現在5割程度の家庭にうかがっています。「こんにちは赤ちゃん事業(以降「こんにちは」)では近所に住む民生・児童委員が訪問するもので、全ての対象家庭を訪問するものです。
コンビニ そうすると、新生児訪問はなくなっちゃうんですか?

<「こんにちは赤ちゃん」は玄関先でのご挨拶!>

小内先生 いいえ!「こんにちは」でも、あらためて新生児訪問のご案内もしますし、新生児訪問ももっとたくさんの人に受けてもらいたいと考えています。
それから、新生児訪問では助産師さんがお家にあがってお話したり赤ちゃんの体重測定などをしたりしますが、「こんにちは」では、地域の民生・児童委員さんが、「誕生おめでとう!」と赤ちゃんの誕生をお祝いし、子育ての情報がつまった封書をお届けします。まずは顔見知りになるための、玄関先での挨拶程度の訪問となります。
コンビニ それなら、家の中がぐちゃぐちゃでも大丈夫ですね(汗)!!
小内先生
ええ、大丈夫ですよ(笑)。
もちろん、相談したいことなどがあればしていただいてもいいのです。
また、訪問する際には、「はい」「いいえ」で答える程度の
簡単なアンケートに記入いただくので、
そこに「相談したいことがある」と書いていただければ、
後日こちら(子ども家庭支援センター)から連絡します。
 
 アンケート写真
コンビニ ちょっとしたことで自分から電話したりするのは気が引けちゃいますが、それだと垣根がぐっと低くなりますね!
「希望制ではない」ということですが、突然「ピンポーン」とされちゃうのですか?
小内先生 いえいえ(笑)!まずは「訪問日のお知らせ」という紙をそれぞれのお家のポストに入れます。そこに書かれている日がもし都合が悪い場合は、連絡をいただいて日にちを調整することができます。
コンビニ 当日は「挨拶程度」ということでしたが、それだけですか?

<絵本ももらえます!>

 小内先生
簡単なアンケートの記入もお願いしますが、
お渡しするものは、民生・児童委員さんの紹介、東京都からのお知らせのほか、すくすくひろばやのびのびひろばなど、赤ちゃんと一緒に遊びに行けるところのご案内や、「赤ちゃんといっしょ!三鷹おでかけマップ」、それから4月からは図書館の「ブックスタート事業」の一環として、絵本をお渡しします。
 
コンビニ ブックスタート事業というと、今までBCG接種のときに図書館員さんが絵本を読んでプレゼントしてくれた、アレですね!
ところで、「民生・児童委員」さんって、どういう人なんですか(汗)?

<民生・児童委員さんは頼れるご近所さん!>

 小内先生  民生・児童委員というのは、各地域で、福祉の相談や支援を行う厚生労働大臣委嘱のボランティアです。地域を見守ってくださっている、何かのときに頼れる地域の方ですね。
コンビニ なるほど、私たちが住んでいる地域にも、それぞれ担当の民生・児童委員さんがいらっしゃるのですね・・・でも、お顔はもちろん名前もわからないかも(汗)!そんなだと、イザというときに困りますよね・・・
小内先生 「こんにちは」は地域の民生・児童委員さんが訪問するので、この事業を通じて、地域のつながりもできていくとよいと思っているのですよ。東日本大震災のときに、地域のつながりの大切さを再認識したという方も多いのではないでしょうか。
コンビニ 先生ご自身は、やはり全戸訪問の必要性というのを強く感じていらっしゃったのですか?

<全ての家庭を訪問する意味>

 小内先生  私は保育士という仕事をしてきましたが、自分の娘が生まれたばかりのときは私も戸惑うことがたくさんありました。また、その娘が今は母親になっているのですが、子育てで心配なことや迷うこと、特に小さいことを私にあれこれ聞いてくるんですね。でも、「すくすくひろば」にいらしているお母さんたちとお話していると、そんなふうに身近に質問できたり相談できたりする人がいない方も多いと感じます。
昔は、大家族や地域とのつながりのなかで、先輩の子育てを身近で見たり、「それでいいのよ」と言ってくれる人がいたりしたものですが、今は、そういう経験やつながりがなくなっていますよね。
民生・児童委員さんが「それでいいのよ」と言ってくれる身近な地域の人になっていくといいな、と思っています。
また、ひろばまで来ることすらできず、家の中で赤ちゃんと二人で苦しんでいる方もいらっしゃいます。
全ての家庭を訪問することで、苦しさを抱えた方を一人でも多く支援するきっかけになることを期待しています。
コンビニ 三鷹で子育てするものとして、心強い事業です!今日はありがとうございました!

取材を終えて・・・
新生児訪問の利用者が5割なのは少ないなと思いました。育児(特に初めての子ども)で戸惑う事が多い中でできるかぎり必要な子育てサポートを受けるために、民生委員が玄関先でブックスタートの本やアンケート、三鷹の子育て支援の案内をしてくれる事は、密室育児からの解放、または虐待防止につながっていくのではないかと思いました。地域社会が希薄な都会暮らしの家庭には民生委員が橋渡しになって下さると期待します。
by ミラクル
取材風景
民生・児童委員さんとは、どなたがされていて、どうしたら出会えるのだろうと思っていました。その存在を意識したのも子どもを産み、育児をスタートしてからです。「こんにちは赤ちゃん」では、そのスタート時点で民生・児童委員さんと顔見知りになることができますし、また、自分の子どもも地域に迎えられたような感じもして心強いのではないでしょうか。子どもと共に地域に出て行く後押しをしてくれる事業になってくれるのではないかと思います。今後の展開がとても楽しみです.
by rika
地域のつながりが大切なことはわかっていても、それをどう作っていくのか・・・と常々思っていましたが、この事業は、地域社会を構築する上で、とても大きな一歩になると思いました。この事業のために、市役所のいろいろな部署が連携をしているということもうかがい、これからもっといろいろなことができるに違いない!と期待が高まりました。
by CON

reported by ミラクル・rika・con

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2012年1月号
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