力を抜いて,ゆったりと・・・・



第26回 こどものいない夏休み

■空の巣症候群!?
 みなさまこの暑い夏いかがお過ごしでしたでしょうか?
わたしは、大学生になった娘が、この夏6週間短期留学で不在、同じく大学生の息子は、家に寝に帰るだけの下宿人同然、
家の中がひっそりと静かな夏休みでした。その上、毎週末一緒に食事をしていた、おじいちゃんも6月に天国へ旅立ってしまいました。
こんな日がこんなに早く来るとは、思っていなかったので、のびのびする前に寂しさの方が、先立ってしまいました。
改めてこどもの持つエネルギーの強さと子どもと過ごした日々に使ったパワーを再確認した次第です。
小さな子を育てていた頃は、こんな日が来るのを、楽しみにしていたのに、いざそうなってみるとなんだか自分の役目が終わったような無力感に襲われ、もしかして、これが「空の巣症候群」?そんなはずはないのにと焦っています。

■夢と電話 
それでも今年も7月末は、野外の音楽フェスティバルに出かけ、自然の中で音楽三昧の3日間、いい気持ちでした。今年は参加できなかった娘も、インターネットで情報を集めては、あのミュージシャンが良いらしいなどとメールで知らせてきたリ、世界は狭いなあと実感しました。
1日目の夜、わたしが送ったメールに返事がないことと、変な時間に「電話した?」とか言ってイギリスから携帯に電話が入ったりして、しかも、なんだか声に元気がない。ちゃんとやってるのかなあと心配していたせいか、娘が夢の中に出てきました。
子どもの夢を見るなんて、滅多ににないことなので驚きました。夢の中で、しっかりと抱きしめたら、(レスリングの谷口京子さんとお母さんがしっかり抱き合うシーンを、テレビで見ましたが、家はもうそんなことは照れ臭くてしませんが・・・)ふわっとやわらかい女の子の感触がして、それでも夢の中だと自分でわかっていたので、夢の中でも感触はあるんだなあと思っていたら朝方携帯電話が鳴りました。出てみると娘!親子って不思議だなあと感じた瞬間でした。コチラのことが気になって電話をしたくなったのだそうです。

■思いがけない自分の気持ちに戸惑う
子育てしているときは、早く大きくなってすっきりしたいと思っていたのに、いざそうなってみると、なんだか離れて暮らしていると寂しくなるなんて、想像もしていませんでした。
もう、子どもはこれから離れていくだけ、そんなことはわかっているし、そうなるのを待っていたはずなのに。
初めて6週間と言う長期で別々に暮らしたので、慣れなくて私自身が戸惑っていただけかもしれません。

娘が帰国する2日ほど前に、また駄目押しのように、夢を見ました。
わたしがなんだか忙しそうに、いっぱい荷物を積んで自転車で移動していて、途中で会う人と、次々に立ち話をしています。
娘は、自転車の後ろに乗っているか、ついてきているか、とにかくわたしの後ろにいるのに、わたしは娘を無視しておしゃべり。
そのうち、娘はものすごく怒って泣き始め、その上どこかに手を挟んでますます大泣き!「あ〜あ!」と、思っているわたしがいました。わたしの後ろを泣きながら追いかけてきたのは、3歳か4歳くらいの小さなときの娘でした。

■今頃気がつく親の気持ち
この二つの夢にどんな意味があったかはわかりませんが、無意識に遠くにいる子どもの心配をしていたことは確かなのでしょう。
私の母が、今だに、あれやこれやと余計な心配するのを見て、ああはなりたくないと思っていたのに、同じ事をしている自分に気が付きました。

わたしが子育てを始めた頃先輩ママから、「子どもと忙しくしている頃が花ですよ。」なんて言われて、「そんな馬鹿な〜?!」と思っていたのに、今わたしがそんなことを言う番になっている。
子どもは、待ったなしで、大人を鍛えてくれる。子どもと過ごした時間は、大変だけど充実した時だったと、そんなことを実感するのは、まさに子育てが終わってしまってからなのです。
そして、終わってしまうと、自分の親の気持ちが少しわかり始め、こうやって人は歳を取っていくのだなあとしみじみ思うのでした。

さて、9月に入り、学校や幼稚園が始まると、夏休み中休む間がなかったお母さんにも、少し自分の時間が戻って来ますね。
何かわくわくするようなリ自分なりのフレッシュ法を考えてやってみましょう。
お母さんが、楽しそうにしていると子どもも安心して幸せな気持ちになります。



 

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nana


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2008年9月号

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