第28回 インターネットで井戸端会議
■「かきしぶ」スタート
家庭・教育・支援の頭文字をとって、「か・き・し・ぶ」という名前の小学生の親を対象としたコミュニティーが、みたか地域SNSの中に誕生しました。
この不思議なネーミングの由来は、変化の少ない化学合成したベタ色に対して、環境や年月とともに移り変わる自然色である「柿渋」から来ています。じっくり時間をかけてコミュニティーになじんでほしいという願いも入っていますが、なにやら少しずつ年月とともに移り変わるのは、子育てそのものに似ているような気もします。
さて、9月末から、少しずつ動き始めた「かきしぶ」ですが、現在60名の参加者がいます。すでに子育てねっとの掲示板でこまごまとした子供に関する情報がやりとりされていますが、SNS内のコミュニティーである「かきしぶ」では、もうすこし踏み込んだ内容もあり、好きなテレビ番組の話題もありで楽しい情報交換がされています。
■「家庭教育支援部かきしぶ」は、みたか地域SNSの中のコミュニティーです。
皆様は地域SNSという仕組みをご存じでしょうか?インターネットをされる方でしたら、「あ、mixiみたいなシステムですね。」と、
ピンとくると思いますが、SNSって何?という方の方が多いと思います。
ご自分のIDとパスワードを決めて、このシステムに申し込みをして会員になり、「家庭教育支援部かきしぶ」コミュニティーに参加します。
自分のページについている日記を書いたり、みたか地域SNSにすでに入っている人のハンドルネームを聞いておいて、SNS内にお友達を作ったり、「家庭教育支援部かきしぶ」コミュニティーに入って、そこに上がっているトピックを読んで、内容に同感したり、違うなあと思ったり、意見を言いたくなったら書き込みをします。
■ネット上の井戸端会議!?
「いつからこどもに携帯電話を持たせる予定ですか?」とか「勉強しなさい!って言っていますか?」とか「部屋の片づけは?」また、学校行事の話題とか、昔だったら、井戸端会議みたいに、道で立ち話でしゃべっていたことのインターネット版、つまり現代版といったところです。
本来は、直接話をするのが、一番いいのだけれど、パソコンと携帯が世の中を支配している現代社会で、人とつながる入口に
パソコンが入っていると考えるとわかりやすいかもしれません。携帯電話でも参加できるので、ほとんどの人が参加しようと思えば、できるシステムです。
情報化社会と言われて、なんだか忙しい世の中です。お隣さんや、ご近所の方との立ち話など、よその人と、他愛ない会話をすることが少なくなっていると感じます。
何度も言うようですが、本当は、顔を合わせた会話が一番大事なんだけれど、何かと忙しい日常、ちょっと電話で友達とおしゃべりしたいと思っても、タイミングを逸してしまうことばかり。
今日も子どもに怒鳴っちゃったなあとか、宿題やらずに寝ちゃったわが子を見て、ふっと不安がよぎったりしたら、「かきしぶ」をのぞいてみるのはいかがでしょうか。
子どもが寝ているときにちょっとパソコンや携帯から「かきしぶ」に入って、みんな日々どんなことを考えながら子育てしているのかなあとか、子どもとの生活でのピンチをどうやって乗り越えてるのかなあとか、トピックを見るだけでも参考になることがあるのではないでしょうか。よその家庭のちょっと微笑ましく、面白いエピソードなどもありますよ。
■インターネットの良い面を上手に生かして情報交換!
大学生になったばかりの娘は、大学の授業の授業内容や、宿題のお知らせ、レポート提出、すべてがインターネットであることに便利さを感じながらも、不満タラタラです。「何をするにもパソコンで見なきゃならないなんて!」とぶつぶつ言っています。
宿題が真夜中12時締切で、ネット提出なので、インターネットさえなければ、締切が翌日の授業時間まで伸びるのにと恨めしく思うこともあるようです。
インターネットがある生活は、便利な分、余裕が失われ、人々を忙しくしているのは事実です。
すっかり、生活していく上でなくてはならないものとなってしまった、携帯電話やパソコンですが、機械に振り回されないように気をつけながら、良いところだけ利用したいですね。
わたしが感じるインターネットの特徴的な良い面があります。
人と会ったり、電話で話したりというアナログな繋がりは、相手の時間を取ってしまいますが、インターネットは、他人や自分の時間を拘束しません。
好きな時間に、メールや書き込みなどをしておけば、誰かがまた都合の良い時に読むというわけです。
病院に入院していた友達が、インターネットや携帯のお蔭でどんな時でも人とつながっていられたと言っていました。
この地域SNSを新しい人との出会い方や情報交換の場としてとらえて、子育てにうまく生かせるといいなあと思っています。
ネット上の井戸端会議である、「かきしぶ」に参加して、色々な人と知り合い、それがリアルな場での交流に発展していくと、どんどん子育てが楽しくなると思っています。
そろそろ朝晩の冷え込みが増してきて、暖房が恋しい季節になってきました。運動会も終わり、学芸会や美術展のシーズン、幼稚園はバザーの準備で大忙しかもしれません。
日々成長する子どもたちの姿をたくさん見られるまさに実りの季節ですね!
★「かきしぶ」について
お問合せは、三鷹市教育委員会生涯学習課(「三鷹市家庭教育SNS実行委員会」事務局)
電話:0422−45−1151内線3314
「子育ての悩み相談しましょう」コーナーにエッセイを連載中です。みなさまのご意見ご感想をお待ちしています。
子育てをしていて、嬉しかったこと、驚いたこと、困ったこと、つらかったことなど、子育てをして感じた様々なことを、みんなでおしゃべりしてみませんか?
子育てコンビニでは、毎月「みんなで作ろう子育てコンビニ」という集まりを開いています。子育てコンビニのスタッフ以外は毎回新しい方の参加があり、いつも同じメンバーの集まりではありません。
悩み相談に行くほどでもないけれど日ごろ気になっていることなどを、みんなで話してすっきりすることもあるようです。どうぞお気軽にお出かけください。
皆様のご参加やメールでのお便りなどお待ちしています。
nana
2008年11月号