力を抜いて,ゆったりと・・・・


第31回 2009年もお父さんたちよろしく!


■「おやじの部屋・みたか組」ができるまで。
昨年の今頃、中央大学の広岡先生やファザーリング・ジャパンの安藤さんと知り合った話をこのエッセイに書き、これからのお父さんの子育て支援に希望が出てきたと感じた2008年でした。

子育てコンビニの活動が始まってから、お父さんにイベントなどへの参加を呼びかけても反応がない時期が続いていたのですが、2007年秋、母親向け子育てワークショップと一緒に、父親向け子育てワークショップを社会教育会館の委員会の中で企画しました。

お父さんに何とか、興味や関心をもってもらいたいと、講座内容やタイトルを知恵を絞ってみんなで考え、「カナダ流子育てを学ぶ」全3回、「伝えようパパの気持ち」全2回を、日曜日の午前中に開催しました。

この手の講座の集まりが悪いという話は聞いていたのですが、10名の参加者があり驚きました。その時の受講生で子育てコンビニ会員のMさんが中心となって、おやじたちのメーリングリストが出来ました。

それから約半年後、2008年の春、野川公園で子育てコンビニ恒例のお花見が、お父さん主動で開催される運びとなったのです。

これは、画期的な出来事でした。私たちお母さん組は、何も準備しなくて良かったのですから・・・・

そして、そこに家族で参加し、そこで知り合った男性たちが、「われわれ男にとっての小さなオアシスをつくろうじゃないか」と再会を誓いあい、2008年6月に結成されたのが、「おやじの部屋・みたか組」だったのです。


■おやじたちの活躍
昨年のおやじたちの活躍は目覚ましいものがありました。

おやじの部屋・みたか組」には、昼の部、夜の部と二通りの活動があります。結成後初の昼の部イベントは、6月29日の「おやじ料理をあじわう会」でした。

絵本1冊と手料理(できない人はおにぎりでもOK)をもったおやじたちが集まり、お母さんと子どもをもてなしてくれるという趣向でした。大勢の親子が集まり、おやじの読み聞かせや紙芝居をはさみながら、美味しい手料理を頂き、楽しく交流しました。普段よそのお父さんたちと知り合う機会がないので、とても貴重な体験でした。また、その手料理が美味しくて驚きでした。

そのあとも、9月には、三鷹台児童公園内の井の頭東部地区公会堂で開催が始まった「みんなのブックカフェ」で、火曜祝日というチャンスを生かして、読み聞かせに出演、10月には「プレーパークむさしの」で、「青空お話し会」と大活躍。

11月の三鷹市市民協働センターの「5周年だよー!わっくわく♪秋まつり」にも「おやじの部屋」として出展、他の団体とコラボしたり、こどもたちだけでなく大人たちも一緒に、読み聞かせや紙芝居を楽しんでいました。

■お父さんもお母さんと同じなんだなあ〜
おやじの部屋のとりまとめをしていたMさんが、三鷹市から、遠くに引っ越すことになり、秋まつりが終わった後、送別会をしました。
今後の話などもあるので、わたしもおやじの仲間に入れてもらい、紅一点、夜の部に潜入しました。
居酒屋でのお父さんの飲み会に参加というのは、初めてだったので、どんな話をしているのかなあと、実は興味津々だったのです。
そして感じたのは、地域で知り合ったお父さん同士がお酒を飲みながら四方山話をする場って、お母さんたちがランチしながらいろいろおしゃべりするのとなんだか似ているなあということでした。

女性は特に話すことによるコミュニケーションを大事にし、上手に情報交換をしていると言われていますが、お父さんたちの居酒屋好きはそれと同じなのですね。

違いは、アルコールが入らないとお父さんたちは話が盛り上がらないということでしょうか。

子育てコンビニの会員たちが集まって、子育てのちょっとした悩みや、自分がやっていることやこれからやりたいことなどを、同じような思いを持った気持ちを許せる人に話すように、おやじの部屋のお父さんたちは、自分の好きなことやりたいことに夢を馳せたり、家族のことや、職場や仕事の悩みを話したり、楽しい時間を過ごしていました。

心を許せる人たちと、のんびりゆったりおしゃべりできる時間をもつと、元気が出てきます。疲れたこころに充電という感じでしょうか。

子どもが小さいうちは、お酒を飲みながらゆっくりおしゃべりなんてなかなかできませんが、ストレスがたまってきたなと感じたら、夫婦で協力しあって、お互いに充電の時間を取れるように工夫をすると、次の元気につながるような気がします。

■お父さんと支えあって子育てができたら・・・
1月31日に青山のこどもの城で開催される「父親ネットワーク・サミット」に、「おやじの部屋・みたか組」が参加することになりました。
このサミットは、児童館を活用した父親ネットワークづくりのモデル事業の発表の場であり、事例の情報交換などをして、父親による子ども関連の地域活動への参加を進め、父親のネットワークづくりをすることを目的としています。

今、各地で父親の子育てが見直されています。おやじの会の活動も活発になっています。

子育てを真剣に考え、子どものことは、お母さんにお任せではなく、一緒に育てたいと思う男性が増えているようです。これは、本当に嬉しいことだと思います。

子どもと過ごす時間は、確かに大人の世界とは、まったく違った時間の流れです。ビジネスに身を置く人には非効率な時間の流れかもしれません。しかしこの子どもの時間を体験することで気づかされることの何と多いこと!

それを知らずに過ぎてしまうのはもったいない話です。

男は仕事、女は子育てと役割分担するのではなく、ともに支え合って家庭を築いていけたらどんなに幸せなことでしょう。

世界は経済危機、厳しい時代に突入しています。暗いニュースが多い昨今、そんなときだからこそ家族の絆は、重要です。
大変なことがあると、ついつい自分中心になってしまいがちな私たち。相手の気持ちをまず理解することを忘れず、家庭がくつろげるコミュニケーションの場になるようこころを配っていけるといいですね。

最後に、もう一度、お父さんたちよろしく!

 

 「子育ての悩み相談しましょう」コーナーにエッセイを連載中です。みなさまのご意見ご感想をお待ちしています。
  
 子育てをしていて、嬉しかったこと、驚いたこと、困ったこと、つらかったことなど、子育てをして感じた様々なことを、みんなでおしゃべりしてみませんか?
 子育てコンビニでは、毎月「みんなで作ろう子育てコンビニ」という集まりを開いています。子育てコンビニのスタッフ以外は毎回新しい方の参加があり、いつも同じメンバーの集まりではありません。
 悩み相談に行くほどでもないけれど日ごろ気になっていることなどを、みんなで話してすっきりすることもあるようです。どうぞお気軽にお出かけください。
 皆様のご参加やメールでのお便りなどお待ちしています。


nana


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