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力を抜いて,ゆったりと・・・・



第65回顔の見えるリアルな場所づくりを

■雪の中でのお正月
新年おめでとうございます。
みなさまは、どんなお正月をおむかえでしたでしょうか。
わたしは、生まれて初めて、雪がたくさん積もった氷点下の札幌で年末年始を過ごしました。
九州育ちのわたしは、スキー場以外でこんなにたくさんの雪を見たことはありませんでしたので驚きました。
道路と歩道の境目がわからないほどの雪、歩道の両脇はよけられた雪で壁ができています。その壁の間を歩くのです。
もちろん滑らないように、冬用の底が滑り止めになっている靴を履いて、気をつけながら歩きます。
北海道は夏は涼しくて過ごしやすいのですが、厳しい冬の間は、室内は暖かいけれど、公園などでの外遊びが難しいので小さなお子さんを育てているご家庭はご苦労も多いのではないかと思いました。
雪で道路の状況も悪く、子どもの病気などのときの対応なども気になるところです。
そんな事情のせいなのかわかりませんが、「子育てサロン」と呼ばれる地域子育て支援拠点が、地区ごとにきめ細かくあるという話を耳にしました。
地域によってさまざまな子育て支援の形があるのではと思います。

■10年で変わったこと、変わらないこと
昨年から、NPO法人子育てコンビニの10周年記念イベントの準備を進めてきました。いよいよ来月開催します。
準備を進めながら、何度もこの10年を振り返る機会をいただいています。
10年が長かったのか、短かったのか、何が変わって何が変わっていないのか、そんなことを頭のすみっこで考えていました。

10年前は、わたし自身が子どもを育てていたので、当事者として情報発信や活動にかかわることができましたが、最近では当事者ではなくなったことを身をもって感じています。
これはとても大きな違いです。
「のど元過ぎれば熱さを忘れる」という言葉がありますが、子どもを育てた後は、そんな感じなので、今小さな子どもと毎日向き合っている方々との温度差が大きくならないように気をつけたいと思っています。

また、IT化が進み、パソコンだけでなく、スマートフォン、アイパッドなどどんどん新しいものが出ていますし、ブログやmixiにとどまらず、フェイスブックやツイッターなどより密で即効性のあるつながりも出てきています。
ここ10年の変化の大きさは、尋常ではないと思います。
インターネットの世界へのプライバシーの流出については、利用者の考え方がどんな方向に落ち着居ていくのか興味があります。
とても便利なこれらの道具は、使い方を間違うと大変なことになってしまいますので、自分にとって便利なところだけを上手に活用できるようにしなければと思っていますが、そのためには、使い方を知る勉強も必要ですね。

■ネットやゲーム依存にならないために
わたしは、このところバスや電車、飛行機などでの移動が多くなり、さまざまな親子に出会います。
小さな子どもを連れての帰省や旅行は本当に大変そうです。
そんな中、乗り物の中や、待合室でずーっとゲームをしている子どもを見かけます。
最近では、子ども用の知育アプリもあるそうで、特に2歳か3歳と思われるお子さんがスマートフォンの画面をじーっと見つめて何かゲームをやっている姿は、気になりました。
確かに空港など待ち時間が長い時、じっとしていてくれるので親は助かるかもしれませんが、子どもが小さいうちからゲーム依存になりはしないかと思いました。
この10年で大きく変わったのは、ゲーム機の種類やソフトがどんどん増え続け、すでに親がゲーム世代であることでしょう。

親世代もゲームを始めるとなかなかやめられない、つまり依存症がおきやすいことは、体験済みだと思います。
また、ゲーム以外の屋外での遊びや、体を動かす遊び、ごっこ遊びのようなほっておくと自然に始める遊びの方が、子どもの健全なこころと身体を育てるのに良いことはご存知と思います。

インターネットやゲーム等電子メディアとのつきあいについては、おやこで話し合って、親自身も時間を決めるなどルールをつくることが必要だと思います。
そして、親もそれを守ることで子どものお手本となりながら、子どもと上手に乗り越えてほしい課題です。

■リアルな場づくりに力を入れていきます
世界中のどこにいても、電話やメール、またスカイプで顔を見ながら話ができる時代ですが、どんなに世の中が便利になり、ネット上でいろいろな人と繋がることができるとしても、リアルな場での交流のもつ力や大切さは変わらないと思います。
手軽に人と人がメディアでつながれる時代だからこそ、お茶や食事をしながらの何気ない会話が楽しめるリアルな場所が大切になると思います。

家に居ながら世界と繋がれるメディアの進化で助けられている人々もたくさんいますし、主にインターネットを使った情報発信を、わたしたちは続けていますが、もっと大切なのは人と人が顔を合わせるリアルな場づくりだと思います。
これから子どもを育てる世代の不安を少しでも解消でき、楽しく子育てができる環境づくりに今年も力を入れて行きたいと思っています。

また、昨年8月に子ども・子育て関連3法案が可決しました。新しい制度は平成27年からですが、平成25年度から制度設計のためのニーズ調査、子ども・子育て会議などの準備が始まる予定です。
新しい制度についても、このエッセイで一緒に考えていきたいと思っています。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。


★『おかげさまで10周年!子育てコンビニ感謝祭』は、2月22日11時〜14時 三鷹市市民協働センターで開催します。
どうぞお友達を誘っておでかけください。



 みなさまのご意見ご感想をお待ちしています。
  
 子育てをしていて、嬉しかったこと、驚いたこと、困ったこと、つらかったことなど、子育てをして感じた様々なことを、みんなでおしゃべりしてみませんか?
 子育てコンビニでは、毎月「子育てコンビニひろば」という集まりを開いています。子育てコンビニのスタッフ以外は毎回新しい方の参加があり、いつも同じメンバーの集まりではありません。
 悩み相談に行くほどでもないけれど日ごろ気になっていることなどを、みんなで話してすっきりすることもあるようです。どうぞお気軽にお出かけください。
 皆様のご参加やメールでのお便りなどお待ちしています。


nana


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2013年1月号

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