HOMEそうだん力を抜いて、ゆったりと・・・>第66回「子ども・子育て会議」って何?

力を抜いて,ゆったりと・・・・



第66回「子ども・子育て会議」って何?

■にっぽん子育て応援団の子育て応援フォーラムに行ってきました
 1月18日に「ここから始まる子ども・子育て会議元年〜緊急事態にも揺るぎのない子育て支援のしくみづくり」と題した、にっぽん子育て応援団主催の子育て応援フォーラムが開催されました。
(にっぽん子育て応援団について詳しく知りたい方は、こちらから、またこのエッセイ36回、39回.43回.47回、61回)をご覧ください。)
 
昨年8月に三党合意で成立した「子ども・子育て支援法」ですが、施行への準備期間に24年度から入ります。
そして、新しい制度では、「子ども・子育て会議」が始まります。
この会議は、「子ども・子育て支援新制度」のエンジンとも言えるもので、子育てをしている当事者の状況や意見をどこまで吸い上げることができるかどのようにすれば様々な立場の人の意見を取り入れることができるのか、せっかく子育てに世の中の目が向き始めたこのチャンスをしっかりウォッチしていかなければいけないと、子育て支援活動を続けているものとして感じています。

■模擬会議
さて、今回のにっぽん子育て応援団のフォーラムですが、2部制になっていて、1部では、「子ども・子育て会議」の模擬版が行われました。
「子ども・子育て支援法」第72条〜77条に「子ども・子育て会議の設置、組織、権限及び運営、市町村等の合議制機関の設置努力義務。」とあります。

子育て当事者や子ども・子育て支援関係者だけでなく、有識者、事業主、労働者、地方公共団体、有識者などさまざまな立場の方々が、子育て支援の政策プロセスにかかわることができる仕組みが、「子ども・子育て会議」です。

このフォーラムでは、「子ども・子育て会議」を具体的に理解できるよう、パネリストの方々が、子育て中父親、母親、こども園の園長、行政職員、有識者、企業の社長さん、労働者代表などに扮して、パネル型模擬会議が開かれました。
フォーラム参加者は、その模擬会議を見ていて、気づいたことや感想を述べたり、席の近い方4〜5名で意見交換をしたりという趣向でした。

この模擬会議を通して、「子ども・子育て会議」の意義や役割について考えることができました。
当事者の参画、隠れたニーズの把握や拾い上げ、地域主権、市民参加のモデル、関係者当事者、事業者の利害調整、新制度への円滑な移行がどのようになされていくのか、注目していかなければなりません。

この会議の地方版を各市町村で開催できるようにすること、その場合構成メンバーの選定はだいじなことですが、どのようにすれば、公平性、当事者性を確保できるのかもこれから議論しなければならないところではないでしょうか?

■私たちに何ができるか
三鷹市のように、すでに次世代育成支援推進協議会があり、市内のさまざまな子ども・子育て支援にかかわっている方が、年に数回集まっていますが、この会議が、三鷹市では、「子ども・子育て会議」にスイッチしていくと思われます。

わたしも、この会議に昨年くらいから、出席するようになりました。確かに子どもについて市内の情報がたくさん入ってきます。
みたか子育てねっと・子育てコンビニでの情報発信やNPO活動をするうえで、私たちにできることに気がつくチャンスにもなっています。

これからは、活動する上で見えてきた当事者側からの課題を出していける場に「子ども・子育て会議」をしていかなければいけないと思っています。

■子ども子育て会議元年 地域でどう進める?
大きな会場に移動して、にっぽん子育て応援団の共同代表4人(樋口恵子、堀田力、安藤哲也、勝間和代 敬称略)も揃い、2部が始まりました。
樋口恵子団長のごあいさつの後、「子ども・子育て支援の先駆事例に学ぼう!」のご報告と題して、昨年3回開催された勉強会の報告があり、その後、内閣府政策統括官山崎さん、箕面市や流山市のように積極的に子育て支援を展開している自治体の首長、慶應義塾大学駒村先生、読売新聞の榊原さん、また森まさこ少子化担当大臣なども登壇され、子ども・子育て新制度に期待を込めた、活発な議論が交わされました。

フォーラムの様子の詳しい報告は、以下のサイトに出ていますので、ご覧ください。
http://nippon-kosodate.jp/topics/topics.cgi?ID=00171

■子育てに対する社会全体の関心が大きくなるように
2004年、医療、介護、年金と並んで子育ても福祉にと、「四つ葉プロジェクト」の活動が始まりました。
4つ葉プロジェクトとは、「社会全体で子どもの育ちを支え、子育て家庭を応援していこう、みんなで子育てする社会をめざそう」を合言葉に制度やしくみから今の世の中を考えていこうという政策提言型の市民活動です。
この活動は、全国にひろまり、にっぽん子育て応援団の結成につながり、昨年夏の子ども・子育て支援3法の成立に至りました。

中心になってこの動きを進めてきた杉山千佳さんが、昨年の暮れにお亡くなりになりました。
わたしも子育てコンビニの活動を始めて間もないころに知り合い、その行動力に目を見張りながら、敬意をいだいておりました。
子育てのこと何とかしなければという私たちの思いを、どうしたら形にして、社会を変えていけるかを力強く示してくださっていたと思います。
これからという時でしたので、本当に残念でなりません。
謹んでご冥福をお祈りいたします。

子どもを取り巻く問題は、社会全体の問題です。
子どもや子どもを育てている家庭の幸せがなければ、健全な社会の実現は不可能です。
新制度の元、「子ども・子育て会議」が、国や都道府県だけでなく、各市町村で行われ、子育て家庭の意見が政策に反映され、子育てに対する社会全体の関心が大きくなっていくよう願いながら、私たちもできることから活動を続けていきたいと思っています。


 みなさまのご意見ご感想をお待ちしています。
  
 子育てをしていて、嬉しかったこと、驚いたこと、困ったこと、つらかったことなど、子育てをして感じた様々なことを、みんなでおしゃべりしてみませんか?
 子育てコンビニでは、毎月「子育てコンビニひろば」という集まりを開いています。子育てコンビニのスタッフ以外は毎回新しい方の参加があり、いつも同じメンバーの集まりではありません。
 悩み相談に行くほどでもないけれど日ごろ気になっていることなどを、みんなで話してすっきりすることもあるようです。どうぞお気軽にお出かけください。
 皆様のご参加やメールでのお便りなどお待ちしています。


nana


このページトップへ 「力を抜いてゆったりと・・・」目次へ 「そうだん」トップへ   

2013年2月号

みたか子育てねっと・子育てコンビニトップへ