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力を抜いて,ゆったりと・・・・



第70回家族ソーシャルネットワーキングサービス

■すっかり生活に入り込んだインターネット
心地よい季節が来たと思ったら、もう6月。南の方から梅雨入りしているようです。
10年以上前は、こんなにインターネットが生活に入り込むとは思ってもみませんでしたが、パソコン、iPad(アイパッド)、スマートフォンなどがどんどん広がり、今とても盛んになっているフェイスブックほかソーシャルネットワーキングサービスが様々な形をとって身近に存在しています。
家族に限定したSNSがあるということを、フランスのニュース番組で知りましたので、少し紹介したいと思います。

■インターネットの普及
ある調査によると、今年の4月現在日本のフェイスブックユーザー数は1,353万1,220人だそうです。10人に1人の割合で、フェースブックを利用しているということになります。
フランスでは。4,000万人がインターネットを利用しており、そのうちに30パーセントが、50歳以上だそうです。
フランスの人口は、6,560万人ですので、日本のインターネット普及率(2012年)79.1%に比べると、低いようですが、日本では、利用者の9割以上が50歳以下なので、利用者の年齢層が高いことに気がつきます。
そして、3,200万人がフェースブックに登録しているそうですので、ものすごい普及率です。
フェイスブックや、家族に特化したSNSがあり、利用者も多く家族関係に変化をもたらしているという話題でした。

■親戚とつながるフランスの家族SNS
54才の女性の例が出ていましたが、彼女は親戚34人と家族SNSでつながっています。兄弟姉妹、甥、姪、83才の実母と四六時中、情報交換をし、写真を見せ合っています。
遠くに住んでいても、毎日の生活の様子が良くわかって、まるで近所に住んでいるように感じて、距離が近くなったそうです。
この家族は、年に2回集まるそうですが、家族SNSでつながっているおかげで、半年の間の近況の説明をなくてもよいので、会ったときの会話がとても盛り上がるらしいのです。
また、高齢の母親もSNSで、孫たちの写真を見たり楽しんでいる様子。
この家族向けのSNSはフランスではかなり普及しているということですが、日本では、わたしはあまり聞いたことがありません。
育児日記をブログにして、離れて住む家族に公開しているといった話はよく聞きますが、家族SNSでの、情報のやり取りや、写真の共有などについてはそれほど一般的ではないと思います。
インターネット利用者の年齢層の違いや、親戚づきあい、家族関係のあり方など、お国柄の違いもあるかもしれません。


■日本にもある家族SNS
日本にも家族をテーマにしたSNSがあるかどうか調べてみると、「Family iBord」や「Cozi Asia」(これは7月からマグネタイムというFSN(ファミリーネットワーキングサービス)に移行するそうです。)
家族SNS wellnote(ウェルノート)などがあるようです。wellnoteは、家族同時で状況を共有するためのソーシャルネットワークで家族同士で写真やコメントを共有できるというアプリケーションだそうです。
いずれにしても、SNSが、不特定多数とつながるものから、より身近な友達や近親者へとつながる方向に進んできているらしく、このようなプライベートな情報共有を実現するサービスにディズニーが参入するという話もあるそうです。
忙しくてなかなか顔を合わせられない家族向けということですが、SNSをやることで、さらに忙しくならないかと心配になってしまうのは、わたしがすでにネット世代ではないせいでしょうか?

■フェイスブックでの家族のつながりは?
このフランスのテレビのニュースでは、フェイスブックを使った大学生とその家族の例も紹介していました。
地方からパリの大学に通う娘とフェイスブックでつながっているお父さんは、娘の毎日の様子や、付き合っている友達のこともわかるし、写真を見ると健康状態を知ることもできてとても安心だとインタビューで語っていました。
わたし自身は、子どもたちが大学生だった頃や、今もですが、インターネット上で毎日つながりを持ちたいと思ったことはありません。
連絡事項などのメールのやりとりも携帯電話かスマートホンがほとんどで、それも必要最小限。
自分の行動に責任をとれる歳に成長した子どもの生活について、ある程度は知っておきたいですが、細かいところはほったらかしにしています。
知ると心配でしょうがなくなるかもしれないと思うし、知るのが怖いというのが正直なところかもしれませんが、成長した子どもを信用しなければいけないと自分に言い聞かせてもいます。
子どもたちは使っていますが、わたし自身はフェイスブックを利用していません。親子がフェイスブックでつながっているという話は、私の世代ではまだあまり聞きませんが、これからの世代はどうなるでしょうか。

■思春期の子どもには子どもの世界が
ニュースでは最後に、SNSで何もかも見せたり言ったりしてはいけないし、子どものことをすべてを親が知ることは不可能だということ、
若者は若者で自分の世界があり、そこに親が割りこんでくるのは子どもにとっても嫌なことだ、との家族社会学者ののコメントも紹介していました。
親には見せない秘密をもつことも子どもにとっては大切なことなのです。
やはり、親から離れていく大切な思春期の子どもの生活を、SNSで細かく知ることができることは、親にとって安心出来る面もあるけれど、いいことばかりではないようです。

■情報交換は、できるだけナマで!
インターネットの普及によって、簡単にプライベートな情報が不特定多数の多くの人の元に流れていく時代です。
考えてみると恐ろしいのですが、それが日常化しています。
10年ほど前には、考えられなかったことが、今現実に起きていて、これからどんな方向に進んでいくのか見当もつきません。
わたし自身は、できれば情報交換は、会って、アナログでと思いますが、若い世代のコミュニケーションのやり方は、軽く国境を越えていますし、様々な形を取り始めています。
それでも、時間を作って、家族とは、できるだけ顔を合わせて話すことを大切に生活したいと思っています。
五感を使って感じ取れるナマの情報に勝るものはないのですから。


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nana


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2013年6月号

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