第78回 どんどん広がる子育て支援活動
■春が待ち遠しい
記録的な大雪に見舞われた関東、東京では見たこともない大量の雪を目の前にして、慣れない雪かきに汗を流したかたも多かったのではと思います。
わたし自身も2週連続で雪かきをしました。ご近所さんとの会話がはずみ良い交流の機会になったとの声もあちこちで聞かれました。
暦の上では立春もすぎ、本格的な春が待ち遠しい今日この頃ですが、新しく子育て支援の団体を立ち上げ、3月にイベントを予定しているとう2つの団体の代表の方とお会いする機会がありました。
■発達障がいファミリーサポート Marble
「発達障がい」という言葉を最近よく耳にするようになりましたが、「発達障がい」も様々なケースがあり、身近に接する機会がないと理解が難しいというのが実情です。
三鷹市には、教育支援学級(特別支援学級)があり、発達に障がいがある子ども達に合わせた特別な支援が行われていますが、一般にはあまり知られていません。
代表の国沢真弓さんは、現在中学生のご長男に自閉症という発達障がいがあり、2004年に三鷹市自閉症児・広汎性発達障がい児親の会「モンブランの会」を立ち上げ10年間活動をつづけて来られました。
昨年6月、発達障がい者とその家族を支援することを目的とし、講演、イベント、家族支援などの事業を行う「一般社団法人 発達障がいファミリーサポートMarble」を立ち上げられました。障がいのある人もない人も、マーブル模様のように、自然に混ざり合う社会になりますように…という願いを込めて、つけられた名前です。
国沢さんのお仕事は、NHKの番組などで活躍するフリーのアナウンサーです。人にものを伝えるという特技を生かし、発達障がいについての相談業務の他、「伝える」活動も積極的にされています。そして、この3月に、一般社団法人「発達障がいファミリーサポートMarble」と、三鷹市発達障がい児親の会「モンブランの会」主催のイベントが開催されます。
その名も「発達障がいワンダーランド」!
3月8日(土)14時〜16時、三鷹市公会堂さんさん館にて開催されるこのイベントは、発達障がいの事を判りやすく伝える講演の他、江戸小噺で発達障がい児のユーモラスな一面を紹介したり、未来の芸術家・発達障がい児たちの作品を展示したり、ちょっと相談してみたいなぁという方の為の「お気軽相談コーナー」を設置したり…など、「発達障がい」についての、あんな事・こんな事を知る、とても良いチャンスです。
参加費は無料です。それに、法人の名前にちなみ「マーブルクッキー」が先着100名様にプレゼントされるそうです。
「発達障がい」やその「接し方」について学ぶことは、健常児の子育てにも役に立つことが多いという事なので、皆様、是非、良い機会ですから、このイベントに参加してみると良いと思います。
■NPO法人(申請中)M−STEP
「ステップファミリー」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。どちらかに子どもがいて再婚する家庭をステップファミリー(STEPFAMILY)と呼びます。現在日本では、3組に1組が離婚しており、また4組に1組が再婚家庭だという事です。
そんなわけで、シングル家庭や、ステップファミリーが周りにどんどん増えています。
日本では、まだまだ世間一般に離婚や再婚への偏見があり、それに加え、離婚や再婚によって大きな影響を受ける子どもの問題についても、ケースが多様化しており支援が行き届いていないのが現状のようです。
M−STEP理事長の平田えりさんは、ご自身も離婚家庭で育ち、初婚で継母となり、さまざまな苦労をした経験からステップファミリーが抱える問題に対する認識の低さを痛感し、2011年4月より三鷹市を中心にステップファミリーの当事者団体として任意活動をしてきました。
また、地域活動の中で、同様の問題を抱え相談先がわからず孤独に育児をしている方々と出会い、もっとこの問題を広く知らせたいと、NPO法人を立ち上げて活動する事にしました。
3月に NPO法人M−STEP設立記念イベント「エムステップがうまれる!」http://m-step.org/event/index.htmlを開催されます。
3月30日(日)午後14時〜16時30分 三鷹市公会堂で開催されるこのイベントは、映画「うまれる」の上映と、ファザーリングジャパンの元代表でタイガーマスク基金理事長の安藤哲也さん、タレントの林下美奈子さん作家の新川てるえさんのトークショーが行われます。
映画「うまれる」をまだご覧になっていない方、またさまざまな家族への支援のありかたについて考えてみたい方、是非お出かけください。
■保護者が、相談しやすい環境をつくりたい
お二人のお話をうかがって、発達障がいの家庭支援も、ステップファミリーの支援も”保護者による保護者の支援”が必要だということを強く感じました。
このコーナーでも市内のさまざまな相談先を掲載してきましたが、市役所の相談窓口については、敷居が高いと感じたり、相談に行っても家庭や子どもの状況が上手く伝わらず、役所の対応に不満を感じたりということもあったようです。
地域に気軽に相談できる場、お互いに悩みを話し合える場が必要であり、またそういった相談先と市の相談窓口との連携が必要だというお二人の思いには、共通のものがありました。
この二つの団体につては、相談先として、子育てねっと・子育てコンビニの相談コーナーに詳しく掲載したいと考えています。
子育ての問題は多岐にわたっています。
10年ほど前から、子育て支援の活動をしていますが、公的機関ではカバーできないところに目を向け、困っている人たちの力になりたいとさまざまな活動を展開されている多くの方々と出会います。
ご自分が苦労して乗り越えた体験をそのまま終わらせず、今悩んだり、苦しんだりしている人々の役に立ちたいと考えている方がたくさんいらっしゃることに、わたし自身心強さとたくさんの勇気をいただいています。
■外に出よう
子どもを育ててみると社会の様々な出来事や仕組みについて考えるようになります。困っていることは、まずは、市内の様々な相談先に気軽に相談すると良いと思いますし、疑問に感じたり、知りたいことにはアンテナをはって、イベントや講演会などに出かけていくと、自分の世界が広がります。
少しずつ暖かくなってきました。
外に出るといろいろな人との出会いや発見がありますよ!
3月のこの2つの大きなイベントに、早速出かけてみませんか。
以下関連のURL
一般社団法人「発達障がいファミリーサポート Marble」
三鷹市自閉症児・発達障がい児親の会「モンブランの会」
NPO法人M−STEP(設立認証申請中)
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nana
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2014年2月号