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第91回 この春、子ども・子育て支援にクローズアップ!

■子ども・子育て支援の新しい制度がスタートしました!
桜の開花とともに新年度を迎えました。
テレビや新聞などで、子育て支援についてさまざまな報道が目立っています。
待機児童の問題、学童保育の問題、企業の育児中の女性のための新しい制度のことなどがいろいろな角度から取り上げられています。
子育て中のすべての家庭を支援する制度「子ども・子育て支援新制度」が、2年間の準備期間を終えこの4月から本格的にスタートしたので、今この問題が、クローズアップされているのです。

■子どもを産み育てることが難しい時代
新しい制度について、詳しくは、内閣府のサイトをご覧いただきたいのですが、大きく以下を挙げています。

●子育て中のすべてのご家庭を支援する制度です。
●「認定こども園」の普及を図ります。
●多様な保育の確保により、待機児童の解消に取り組みます。
●地域のさまざまな子育て支援の充実します。

そのために、これまでの古くなった制度を変えていくのです。
この新しい制度は、日本の子育てを何とかしないといけないとの思いを持った多くの方々が国の担当者と長い時間をかけて作り上げてきたものです。

「子どもを産み育てる」という、人間本来の自然な営みが、今難しくなってきています。
格差の問題、特に非正規雇用の問題など、若い世代が子育てをする経済的なゆとりがないという現状もありますが、子どもを産む世代の女性の仕事と子育ての間の葛藤が未だに解決されないことが最大の問題だと思います。

物質的に恵まれ、ある程度成熟した社会では、女性も教育を受け仕事もし、自由に生き方を選ぶことが出来ますが、そうなった時に「子どもを産み育てる」という事が、大きな負担となっています。
子育てを社会全体で支えて行かないかぎり、安心して子どもを産み育てられる社会にならない、そして少子化は改善されないという事に世の中、とりわけ男性たちがやっと気がついたのでしょう。

■子育てにつかうエネルギーの大きさ
わたし自身の人生を振り返ると、子どもを育てることに使ったエネルギーの大きさを今更のように感じます。
わたしも子どもを産むまでは、子どもは社会で育ててもらうもの、保育園を利用すれば、時間的に不規則でない仕事ならば、多少大変でも続けられると本気で思っていたのですから笑えます。
現実は、そう甘くはありませんでした。

子どもを育てるのに、子どもが小さければ身の回りの世話などに時間が取られるということもありますが、大きくなってからも常に子どもを取り巻く様々なことに気を配り続ける精神的エネルギーは大きかったと思います。
心配という言葉だけでは、片づけられない、親としての様々な想いがありました。
親として初めて体験した心の動きや感情もたくさんありました。
人の親である限り自分の親がそうだったように、子どもの事を思い、心配する気持ちは一生続くと思いますが、子どもが成人し、自分自身に責任を持てるようになったときにこの気持ちは随分軽くなりました。

■女性たちが生き生きと輝くためには
「女性が輝く社会を」を目指す安倍内閣、果たして本当に女性たちが生き生きと輝く社会になっていくのでしょうか?
保育園を増やして、待機児童を解消し、子育て中の女性たちが安心して働ける環境を作ると言っていますが、保育園を増やすだけではたして問題が解決するのかが本当に心配です。

日本と同じ超少子化の韓国では、0〜5歳児の完全無償教育を実施しているそうです。
韓国の保育予算は急増していますが、保育所内での幼児虐待などの事件もあり、保育所の量的増加に伴うサービスの質の低下が指摘されるなど、政府の保育政策の見直しを求める声があがっているそうです。

子どもを預けたい時にいつでも預かってもらえるところが見つかる事が大事ですが、子どもが良い環境で保育されることに主眼が置かれなければいけません。
仕事をするために子どもを預ける預け先の確保は、もちろん大切ですが、次の世代を担う大切な子どもを産み育てることが、社会全体で支えるべき大切な仕事であることを世の中全体で再認識し、子どもにやさしい社会にならなければいけないと思います。
そうなって初めて女性は、生き生きと輝いて、安心して子どもを産み、仕事も続けながら、社会全体で子どもを育てていくことが可能になるのだと思います。

新しい制度が、子育てを社会全体で支えていく柱になっていくといいですね。
わたしたち市民もこの問題について世の中の動きをチェックし、家庭内でも家族が家事育児を上手に協力出来るよう話し合うなど、できることから始めて行ければと思います。
新生活スタートの時期は、家庭内の役割分担を見直す良いチャンスではないでしょうか。


 みなさまのご意見ご感想をお待ちしています。
  
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nana


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