HerbNetを立ち上げたチカラ~第2回「月10万円を稼ぐ大変さを痛感 ―起業塾で感じた事―」

公開日 2016/05/10

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第2回 月10万円を稼ぐ大変さを痛感 ―起業塾で感じた事―

三鷹身の丈起業塾の講義は楽しい時間でした。先輩創業者の体験談を聞くことができたり、社会の仕組みを知ることができたり。毎週2時間を楽しみに通いました(ちょうど人見知り期の息子は、私の不在中泣きどおしで、夫にとっては大変な時間だったとのこと。家族の協力に感謝です)

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※写真は2016年2月開催 まちづくり三鷹主催創業スクール(講師浅川)

数ヶ月の勉強を通して、会社というのは自分以外の沢山の方の仕事があって成り立っているという事を、強く実感することとなりました。 お客様の顏も、受注までのやり取りも知らない、見積書も請求書も書いたことがない、自分の給与明細の内容もよく理解できていない。 このような沢山の下支えがあり、自分の携わった製品が世の中に送り出されているのだということを、頭ではなく実感として感じ、それまで当たり前にもらっていた給与の重みを感じられるようになりました。

これが私にとっての起業塾に通った最大のメリットだったと思います。
のちに復職した際、会社の経営に興味をもつようになり、仕事に対する姿勢が変わりました。何気なく聞いていた期初の社長挨拶も、あれこれ考えながら自分の事として受け止められるようになりました。もし起業しなかったとしても、塾に通ったことは大きな糧になったと思います。

一方で、起業という観点では、まだ先が見えていない状態が続いていました。
思いつくたびプランを立ててみるものの、給与相当の利益が確保できないのです。
頭を絞って出したアイディアも、ネットで検索すると既にやっている人がいるのです。
ただ悶々と「どうしたら事業として運営が成り立つのか」を考え、ジタバタして時が過ぎていきました。
当時の私の課題は"自分にしか提供できない価値"を見つけられなかった事です。

”だれでもできる事(誰かと同じ事をしている)”と自分が感じている限り、きちんと自分の価値を相手に伝え、ビジネスとしてお金をいただくことができません。その典型例であった私は、この状態から抜け出すのにかなりの時間を費やしてしまいました。

ただ、自分の考えを机上でまとめながらプランを作成し試行錯誤できたことは、一事業主の金銭感覚を掴むための貴重な経験だったように思います。(うまくいかないことが分かるというのは、それ自体一つの収穫です。だって気付かずに実践に移していたら、きっと失敗していたでしょうから!)

まだまだ前途多難な状態での起業塾の卒業でしたが、その後「みたかビジネスプランコンテスト」へ挑戦することになります。
子育てしながら小さく・マイペースな歩み、でも一歩ずつ前進し続けることを目標としました。

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【執筆】ハーブネット代表 浅川絢子(あさかわ じゅんこ)

大手計測器メーカーのエンジニアとして12年間勤務。在職中に二人の男の子を出産し、子育てしながら7年間フルタイムで仕事をする。会社も仕事も好きであったが、自分の「理想の子育て環境の実現」を目指して起業することを決意。2007年HerbNet設立する。現在、「私らしく働く」をコンセプトに、自治体と協力しながら創業支援・ワークライフバランス推進活動に取り組んでいる。多摩地域を中心に、年間講演数は40件以上。
女性ならではの起業に対する不安や悩みに寄り添いながら、個々の持つ経験や魅力をビジネスの強みとして育てるノウハウを”今日から実践できる形”として伝えています。 小さな悩みでも是非ご相談ください。
第2級ファイナンシャル・プランニング技能士。 三鷹市・商工会・株式会社三鷹 経営起業相談 登録専門家。

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2016年5月号