HerbNetを立ち上げたチカラ~第4回「“母として働く”を支えてくれた温かい仲間」

公開日 2016/07/01

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第4回 “母として働く”を支えてくれた温かい仲間

クリスマスコンサートを終え、年があけると、復職に向けて着々と準備が進みました。「このまま会社員生活に戻っていいのだろうか?」と迷う気持ちはありましたが、復職を歓迎してくれる会社があり、また次男も保育園に入れる事には感謝ばかりです。 『今はもう少し勤務を通して社会人としてのスキルを磨く時』なのだろうと、流れに身を任せることにしました。


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復職後は、6時間の時間短縮勤務制度を利用してはいるものの、常に「早く早く!」と子どもをせかし、常に走りまわる生活が再び始まりました。それでも仕事は楽しく「復職してよかった」と思える充実した日々でした。それは、ひとえに職場の方々の温かさからだったように思います。

今でも忘れられない言葉があります。
上司との面談の中で「自分が6時間勤務をしている事で周りに迷惑をかけているのではないか と感じている」と漏らした時の事です。その上司はこう言ってくださったのです。
「他の人が8時間でやる仕事を、6時間でこなすために努力しているじゃないか。効率を上げる提案と実践をしてくれているし、コミュニケーションが潤滑に進むように気配りしてくれているから、全体の仕事効率が良くなっているんだよ。 時間が足りない時は休み時間だってやっているだろう。 時短勤務の事を気にする必要ないし、必要ならもっと有給を使って無理しすぎないように引き続き頑張ってほしい。言い方は適切か分からないけれど、一技術者として、そして女性らしい仕事の仕方に感謝している」

こんなに嬉しい言葉はありませんでした。今、思い出しても涙が出てきます。
また、退社時間を過ぎて残っていると「手伝おうか」と声をかけてくれる同僚や、「まだ残らせているのか!? そんな仕事させる上司はどこだ~」と明るく声をかけてくださった部長、本当に温かい職場でした。

この経験を通して『仕事に取り組む姿勢』や『職場環境の在り方』について沢山の気づきと学びを得る事ができました。 この経験と言葉があったからこそ、今ダイバーシティー、ワークライフバランス、就労支援、起業支援、女性の働き方関連のお仕事をすることができています。本当に今でも感謝ばかりです。

さて、すっかり創業からは遠ざかった1年半でしたが、8月のある昼休み 先輩ママが柱の陰で家に電話をしている姿を見かけます
「お弁当食べた? 午後は○○ちゃんのお家にいくの?気を付けてね 塾の宿題ちゃんとやっておいてね」

気付けば、長男も後1年少しで一年生
学童への申し込みも考えなくてはいけない
そして数年後 私もこうやって電話をするようになるのだろうか

そんな気持ちがふと頭をよぎります。

『自分は本当に 今の仕事を続けたいと 思っているのだろうか?』
『今、自分の希望ときちんと向き合わなくては いずれ後悔することにならないだろうか?』

再び、自分の働き方について毎日毎日考えるようになりました。

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【執筆】ハーブネット代表 浅川絢子(あさかわ じゅんこ)

大手計測器メーカーのエンジニアとして12年間勤務。在職中に二人の男の子を出産し、子育てしながら7年間フルタイムで仕事をする。会社も仕事も好きであったが、自分の「理想の子育て環境の実現」を目指して起業することを決意。2007年HerbNet設立する。現在、「私らしく働く」をコンセプトに、自治体と協力しながら創業支援・ワークライフバランス推進活動に取り組んでいる。多摩地域を中心に、年間講演数は40件以上。
女性ならではの起業に対する不安や悩みに寄り添いながら、個々の持つ経験や魅力をビジネスの強みとして育てるノウハウを”今日から実践できる形”として伝えています。 小さな悩みでも是非ご相談ください。
第2級ファイナンシャル・プランニング技能士。 三鷹市・商工会・株式会社三鷹 経営起業相談 登録専門家。

子育て起業生活記 発信中

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2016年7月号