第2回 事故予防について

公開日 2016/08/01

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みなみうら生協診療所の金子 惇(まこと)です。連雀通りの南浦の交差点近くにある「みなみうら生協診療所」というところで働いている医師で、高齢者の外来、訪問診療や小児の診療、予防接種を中心に活動させてもらっています。

自分は2年前に東京に来ましたが、それ以前は人口1300人の沖縄の離島・伊平屋島診療所で島内唯一の医師として3年間働いていました。 0歳の子どもさんから100歳を超える高齢者の方まで来る診療所で、「ハブに咬まれた」などの外傷から「学校に行こうとすると体調が悪くなる」といったこころの問題まで幅広く取り組ませてもらっていました。

三鷹の皆さんにも分かりやすい言葉で健康についてお伝えし、一緒に考えていけたらと思っています。


◆子どもの事故予防について◆

 

 第2回目は事故予防についてです。

 夏休みに入り、ご家族で出かけることも多いのではないでしょうか?子どもの死因は「不慮の事故」が多く、特に5~9歳では最も多い原因となっています。移動中の車での事故や海や山での事故が無いように過ごし、楽しい夏休みを満喫して下さいね。

 今回はアメリカ小児科学会のホームページを参考にして「夏の事故への注意」をご紹介します。

 

★花火について
・花火は重度な火傷の原因になります。自宅や公園などで個人的にやる場合は特に注意して、子どもが一人で火を扱うことが無いようにしましょう(←とありますが、キャンプなどでマッチやライターを使う経験が出来るのも夏休みならではなので、軍手を着用し大人がしっかり見ている中で色々な経験をさせてあげて下さいね)

★虫について
・鮮やかな色の服や花柄の服は虫が寄って来るかも!
→虫がいっぱいいる所に行く際はそんな洋服は避けましょう

・澱んだ水があると虫が増えやすい!
→汚れた水をベランダなどに溜めておかないように。

・日焼け止めと虫よけが合わさっている軟膏の使用は避けましょう
→日焼け止めは繰り返し塗る必要があるが、虫よけはその必要は無いので。

・虫がたくさんいる場所に行く場合は長袖・長ズボンで行きましょう

★公園について
・遊具にロープや犬の散歩用のヒモを巻き付けて遊ぶと、子どもの首にかかることがあるので気をつけましょう
・夏場は滑り台の金属部分が熱くなっていることがあるので火傷に注意しましょう
・公園などにもトランポリンがあることがありますが、大きな怪我に繋がることもあるので、子どもだけで遊ばせない様にしましょう

★自転車について
・自転車での事故を避けるため必ずヘルメットを被らせる様にしましょう。その時は子どもだけでなく、親もヘルメットを被り日頃から家族でヘルメットを被る習慣をつけておくことが大切です。(←ちょっと難しいですけどね(;^_^A)
・ヘルメットを購入する際は、サイズが合っているものを選びましょう

★自動車について
・法律に定められたチャイルドシート、ジュニアシートを正しい使い方で使いましょう(うちの子はよく勝手にどかしてしまうので、いつも直してます!)
・短い距離でもチャイルドシート、ジュニアシートを使用しましょう
・スマホを見ながら運転しない!

★水泳など水辺で遊ぶときについて
・海や川で泳ぐ場合、適切な救命具を用意しましょう
・子どもが水に入っている際は、大人は常に手が届くところにいましょう
・もしもの時のために心肺蘇生について日頃から学習しましょう


いかがでしょうか?日本の現状に合いそうなものをいくつか選んで意訳しました。自分自身も自転車のヘルメットなど改めて気をつけないといけないなと感じてます。自分がいた沖縄の離島では子どもたちはここまで厳密でなく自由に遊んでいましたが、時に大人の水難事故もあり海の怖さについては常に親御さんが子どもさんに伝えていました。

みなみうら生協診療所では風邪などで子どもさんが受診された際に合わせて、上記の様な生活の中での注意事項を簡単に伝える様にしています。
みなさんも事故を予防して楽しい夏休みを過ごしてください。


沖縄風景201608
~島の風景~  
島では潮が引いたときに海に出て貝を拾います

 


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http://www.kitatama.coop/clinic/minamiura/
「生協」とついていますが、生協の組合員でなくても誰でも利用できます。「健康について困ったことがある時、どこに受診すればいいか分からない時に取りあえず行けばなんとかしてくれる」そんな診療所を目指してスタッフ一同日々努力しています。

写真金子先生(金子 惇先生)

2016年8月号