第6回 赤ちゃんのスキンケアについて

公開日 2016/12/01

ロゴ子どもすくすく元気コラム赤ちゃんのスキンケアについて

 

みなみうら生協診療所の金子 惇(まこと)です。連雀通りの南浦の交差点近くにある「みなみうら生協診療所」というところで働いている医師で、高齢者の外来、訪問診療や小児の診療、予防接種を中心に活動させてもらっています。
自分は2年前に東京に来ましたが、それ以前は人口1300人の沖縄の離島・伊平屋島診療所で島内唯一の医師として3年間働いていました。 0歳の子どもさんから100歳を超える高齢者の方まで来る診療所で、「ハブに咬まれた」などの外傷から「学校に行こうとすると体調が悪くなる」といったこころの問題まで幅広く取り組ませてもらっていました。
三鷹の皆さんにも分かりやすい言葉で健康についてお伝えし、一緒に考えていけたらと思っています。


赤ちゃんのスキンケアについて

第6回目は赤ちゃんのスキンケアについてです。
寒くなって来て赤ちゃんも大人も皮膚が乾燥しがちな季節ですね。そうでなくても、赤ちゃんの皮膚のトラブルは多いもの。お家で出来る対応と病院に行った方がいい場合について書きたいと思います。

赤ちゃんのよくある皮膚トラブルには…
●頭やほっぺたを中心に黄色や赤のぶつぶつが出る
→生まれたばかり~1歳くらいまでの場合は「脂漏性皮膚炎」が多いです。
3か月以下の子の7割に出るという報告もあるくらいで非常によく起こり、目立つので気になりますが時間が経つと自然によくなります。(1歳を超えるころにはよくなっていることがほとんどです)
病院で処方されるような塗り薬が本当に必要な場合はまれで、ごしごし洗いすぎないことが大事です。(必ずしもシャンプーや石鹸を使わなくてもOK、ナイロンタオルなどは使わず指の腹で優しく洗い、大きい汚れだけ落としてあげましょう)
※じゅくじゅくしている時は一度医療機関で相談するのが良いかと思います。

●1歳より大きい子で、冬場に肌がカサカサしてかゆい
→「乾燥肌」であることが多いです。乾燥だけでも掻くと余計痒くなって治りにくくなってしまいます。掻かずに保湿剤を塗る様にしましょう。保湿剤は市販のものでも処方のものでもいいですが、なるべく色々な成分が入っておらずシンプルなものを頻回に塗るといいと思います。
(自分や自分の子どもには薬局でワセリンを買ってきて1日4~5回塗ってます)

●1歳未満の子の顔、耳の後ろのジュクジュクした症状、1歳を超えた子の膝や肘、背中の痒みが強く赤みのある症状で繰り返す場合
→「アトピー性皮膚炎」のことがあります。保湿と痒みや赤みを抑える「ステロイド」のお薬を使うことで上手く症状をコントロールすることが出来ます。一度よくなっても繰り返す場合や、病状に合わせた薬の変更が必要な場合もあるので、出来れば一度医療機関で相談しましょう。
 


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http://www.kitatama.coop/clinic/minamiura/
「生協」とついていますが、生協の組合員でなくても誰でも利用できます。「健康について困ったことがある時、どこに受診すればいいか分からない時に取りあえず行けばなんとかしてくれる」そんな診療所を目指してスタッフ一同日々努力しています。

写真金子先生(金子 惇先生)


 

1612島の写真

~島の様子~
自分のいた島にはヤギやウシなどたくさんの動物がいました。島の裏側にはブタが飼われている小屋もあり、いつも子どもを連れてエサをあげにいってました。


2016年12月号