公開日 2017/03/20
教育費の目安を知っておこう(公立編)
こんにちは、ファイナンシャル・プランナーの伊達です。
子育てコンビニで暮らしのお金に関するこのコラムでは、皆さんの暮らしに役立つ内容をお伝えしていきます。
先月は「子育て費用」の考え方をお伝えしました。
今月は教育費の目安を知っておくために、文部科学省が実施している「平成26年度子供の学習費調査」の結果を見ていきたいと思います。まず公立編です。
この調査では学習費を3つに分類しています。
・学校教育費 授業料や遠足代、制服、学用品など
・学校給食費 小学校、中学校の給食費
・学校外活動費 学習塾、習い事(サッカーや水泳、ピアノや英会話など)
学習費の総額がいくらになるか学年別に見てみましょう。
学年毎に少しずつ違いがありますが平均すると次のとおりです。また、小学校1年生、中学校1年生、高校1年生では、学用品や制服を新しく用意する必要があるので金額が大きくなっています。
小学校:年30万円
中学校:年40万円
高校:年40万円
公立小学校、公立中学校の場合、学習費のうち学校教育費、学校給食費の割合が半分未満であることが分かります。平均すると年15万円です。その他の学習費は各家庭によって塾や習い事にどれぐらいお金をかけているかで違ってきます。
次に「学校外活動費」の内訳を学年別に見てみましょう。
学校外活動費を分類すると次のようになります。
(1) 補助学習費
(2) その他学校外活動費
(2-1) 体験活動・地域活動 ボランティア、キャンプなどの野外活動など
(2-2) 文化芸術活動 ピアノ、舞踊、絵画などの習い事など
(2-3) スポーツ・レクリエーション活動 水泳・野球・サッカーの習い事など
(2-4) 教養・その他 習字、そろばん、外国語会話の習い事など
子どもが成長するにつれて補助学習費が増えていき、高校受験を目の前にした中学校3年生で大きく増えていることが分かります。全国平均で年30万円以上ですので、東京都などの大都市の場合はそれ以上の金額になると予想されます。学習塾の費用にいくらかかるかは事前にはなかなか予想しづらいものです。今回の数字を目安に準備してはいかがでしょうか。
最後に学校外活動費の各項目の割合を示します。学習塾代とその他の習い事代の割合は、中学に入ると逆転します。さらに中学校3年生ではほとんどが学習塾代になっています。高校受験が近づくについて習い事を止めるケースが多いようですね。
教育にかけられる金額にも限りがあります。今回のデータを参考にして学習塾と習い事にかける費用を考えてはいかがでしょうか。
ぜひ参考にして下さい。それではまた。
出典:文部科学省 平成26年度子供の学習費調査
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FPオフィス マネーライフ・ラボ三鷹 代表 伊達寿和
会社員時代にファイナンシャルプランナー(FP)の職業に出会う。
充実した人生を生きるには個人個人がお金に関する知識を持つことが重要と思い資格を取得。その後事務所を開業。
親身なアドバイスと分かりやすい説明を心掛けて、三鷹市を中心に活動中。
CFP(日本FP協会認定)、1級FP技能士、住宅ローンアドバイザー。日本FP協会「くらしとお金のFP相談室」2017年相談員
ホームページ http://mitaka-fp.jp/
2017年3月号