公開日 2017/04/20
教育費の目安を知っておこう(大学編)
こんにちは、ファイナンシャル・プランナーの伊達です。
子育てコンビニで暮らしのお金に関するこのコラムでは、皆さんの暮らしに役立つ内容をお伝えしていきます。
先月は、公立の小学校・中学校・高校にかかる教育費についてお伝えしました。
今月は教育費で最も金額が大きいといわれる大学の教育費について、いくつかの調査結果を見ていきたいと思います。
1. 授業料・入学料
まずは授業料・入学料です。国立大学は省令で標準額が定められており大学での差はあまりありません。私立大学は大学によって授業料等に差があり、ここに示す数字は平均です。
入学金は初年度のみですが授業料や施設設備費は毎年必要になりますので、かなりの金額になると考えて良いでしょう。
(1) 国立大学
入学料 282,000円、授業料 535,800円
4年間合計では、約243万円です。
(2) 公立大学(地域外入学の平均)
入学料 397,721円、授業料 537,857円
4年間合計では、約255万円です。
(3) 私立大学(文系)
入学料 242,579円、授業料 746,123円、施設設備費 158,118円
4年間合計では、約386万円です。
(4) 私立大学(理系)
入学料 262,436円、授業料 1,048,763円、施設設備費 190,034円
4年間合計では、約522万円です。
2. 受験費用等
受験費用についても見ておきましょう。複数の大学を受験する場合もあり、また受験のための交通費や宿泊費を含めるとそれなりの金額がかかることが分かります。
受験費用 32.9万円
入学しなかった学校への納付金 10.1万円
3. 生活費等
最後に大学生の年間の生活費等を見ておきましょう。
自宅 生活費(食費、娯楽、日常費)398,000円、通学費 102,400円
下宿 生活費(食費、娯楽、日常費、住居費)1,039,000円
学生のアルバイト収入は平均で28~36万円です。その範囲では学生本人が負担することができますが、超える部分については家庭からの給付でまかなっているケースが多いようです。
私立大学(文系)の場合、授業料・入学料・受験費用を含めて4年間で約430万円必要です。下宿の場合はさらに年間100万円必要になります。
子どもの教育費は全体で1,000万円といわれますが、その半分が大学の4年間に集中しているのが現実です。大学入学までの18年間の準備が大事ということがおわかりいただけたのではないでしょうか。
ぜひ参考にして下さい。それではまた。
出典:文部科学省 国立大学等の授業料その他の費用に関する省令
文部科学省 国公私立大学の授業料等の推移
文部科学省 私立大学等の平成26年度入学者に係る学生納付金等調査結果について
独立行政法人日本学生支援機構 平成26年度学生生活調査報告
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FPオフィス マネーライフ・ラボ三鷹 代表 伊達寿和
会社員時代にファイナンシャルプランナー(FP)の職業に出会う。
充実した人生を生きるには個人個人がお金に関する知識を持つことが重要と思い資格を取得。その後事務所を開業。
親身なアドバイスと分かりやすい説明を心掛けて、三鷹市を中心に活動中。
CFP(日本FP協会認定)、1級FP技能士、住宅ローンアドバイザー。日本FP協会「くらしとお金のFP相談室」2017年相談員
ホームページ http://mitaka-fp.jp/
2017年4月号