公開日 2017/05/20
教育費の目安を知っておこう(私立小中高編)
こんにちは、ファイナンシャル・プランナーの伊達です。
子育てコンビニの暮らしのお金に関するこのコラムでは、皆さんの暮らしに役立つ内容をお伝えしていきます。
先々月は公立の小学校・中学校・にかかる教育費について、先月は大学の教育費についてお伝えしました。
順番が前後しましたが、今月は私立の小学校・中学校・高校にかかる教育費について、文部科学省が実施している「平成26年度子供の学習費調査」の結果を見ていきたいと思います。
おさらいですが、公立学校の学習費の総額の目安は以下の通りでした。
小学校:年30万円
中学校:年40万円
高校:年40万円
それでは、私立の小学校・中学校・高校での学習費の総額がいくらになるか、学年別に見てみましょう。
棒グラフが私立の学習費です。比較のため、公立の学習費の総額を赤色の折れ線グラフで入れました。
学年毎に少しずつ違いがありますが平均すると次のとおりです。小学校1年生、中学校1年生、高校1年生では、金額が大きくなっています。
小学校:年150万円
中学校:年130万円
高校:年100万円
なお、この調査では学習費を3つに分類しています。
・学校教育費 授業料や遠足代、制服、学用品など
・学校給食費 小学校、中学校の給食費
・学校外活動費 学習塾、習い事(サッカーや水泳、ピアノや英会話など)
公立と比較すると費用は約3倍、事前の準備がとても大切だと分かりますね。
これは学校教育費の内訳です。「授業料」と「その他学校納付金」で学校教育費の6~7割を占めています。この部分が公立との大きな違いです。「その他学校納付金」は、施設設備資金や後援会費、冷暖房費等、一部入学検定料・入学金も含まれています。
最後に、世帯の年間収入と私立学校に通う割合の関係を見てみます。私立の小学校と中学校では、年収1,000万円以上の世帯で半分以上を占めています。むしろ注目するところは私立高校です。私立高校に通っている世帯の年間収入は、400万円以下から1,200万円以上までほぼ同じ割合と言ってもいいでしょう。
私立は大学だけと考えているご家庭も多いかと思います。しかし、私立高校に通う場合も少なくないことをデータは示しています。もし私立高校に通うことになると年100万円の教育費が必要になるぞ、そのとき我が家の家計は大丈夫かな?ということを少し気に掛けておくとよいと思います。
ぜひ参考にして下さい。それではまた。
出典:文部科学省 平成26年度子供の学習費調査
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FPオフィス マネーライフ・ラボ三鷹 代表 伊達寿和
会社員時代にファイナンシャルプランナー(FP)の職業に出会う。
充実した人生を生きるには個人個人がお金に関する知識を持つことが重要と思い資格を取得。その後事務所を開業。
親身なアドバイスと分かりやすい説明を心掛けて、三鷹市を中心に活動中。
CFP(日本FP協会認定)、1級FP技能士、住宅ローンアドバイザー。日本FP協会「くらしとお金のFP相談室」2017年相談員
ホームページ http://mitaka-fp.jp/
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