2017年6月号特集 忘れていませんか?ママと子どもの防災「ママの防災~子どもたちのためにできること~」

公開日 2017/05/30

2017年6月号特集ロゴ

 

ママの防災~子どもたちのためにできること~

じょじょまる

みなさん、こんにちは。ぼくは、三鷹市公認防災キャラクターの「じじょまる」です。
市民の皆さんの「自助」の防災力を高めるお手伝いをするために生まれました。
これから、いっしょに「ママの防災」について勉強しましょう。

 

1. 大地震の教訓・想定

東日本大震災では、ほとんどの方が地震の揺れではなく津波で亡くなっていますが、都市を襲った直下地震である阪神・淡路大震災では、揺れやその後の火災で約400人の子どもが亡くなっています。
阪神・淡路大震災のような首都直下地震が、今後30年間に東京で発生する可能性は70%と予測され、発生した場合の被害は阪神・淡路大震災を上回ると想定されています。
直下地震の揺れ方は、東日本大震災の揺れとは異なり、地震を感じてから数秒で激しい揺れに見舞われます。

 

2.大地震対策やってますか?

大地震の発生は、同じ自然現象である台風などとは違い、発生時期や場所を事前に予測することは現段階では極めて困難です。 じょじょまる2
大地震が来てほしくない気持ちは誰もが一緒ですが、「大地震は必ず来る!」という認識をしっかり持って「油断なく備える」ことが大切です。
「自分の命は自分で守る」ことが防災の基本です。そのために大地震が発生する前にできる対策をしっかりしておきましょう。
   
   
   

3.大地震から子どもを守るためにはどうしたらいい?

自宅の耐震性
  自宅の耐震性を知っていますか?昭和56年以降の「新耐震基準」で建てられた住宅と、昭和56年以前の「旧耐震基準」の住宅では、耐震性が大きく異なります。昭和56年以前の住宅にお住いの場合には、耐震診断と耐震改修を行い自宅の耐震性を高めておきましょう。
部屋の家具の転倒防止など
  阪神・淡路大震災では、住宅の倒壊だけではなく、家具の転倒等により多くの方が亡くなったりけがをしました。自宅の家具の転倒防止はすぐにできる大地震対策です。特に子どもが寝ている部屋は、親が離れている時でも安全なように必ずやっておきましょう。また、重い物や危ない物を高い所に置かないことや、ガラス窓に飛散防止フィルムを貼っておくこともけがを防ぐ対策となります。
防災用品の準備
 
日常備蓄のすすめ

 


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  「日常備蓄」という言葉を知っていますか?例えば、日常生活で良く食べる食料(一定程度保存が効くもの)を特売の時などに多めに購入しておき、日付の古い物から食べていく方法です。全部食べ終わってから購入するのではなく、数食残っている段階で購入することで、その分が備蓄食料となり、かつ古いものから順に食べてしまうことから無駄にもなりません。離乳食や粉ミルクなども同様の方法で備蓄しておきましょう。市販の非常用食料は、賞味期限が長く便利そうですが、値段が高く、また、結局、期限切れで捨ててしまうことが多いものです。
非常持出袋
  すぐ取り出せる所に用意しておきましょう。ふだん使わないからと言って、押し入れの奥など取り出しにくい場所に置くのではなく、玄関など出入口の近くに置いておくことをオススメします。目につく所の方が、中身の点検や入れ替えなどに便利です。 
子ども(乳幼児)用の備蓄品
  ミルク用飲料水、調整粉乳、哺乳瓶、離乳食(レトルト食)、おやつ、スプーン、ストロー、スパウト、だっこ紐、授乳ケープ、肌着、紙おむつ、おしりふき、おもちゃ、歯ブラシ、薬、アレルギーがある場合にはその旨を記したメモなど。保険証や母子手帳などは、コピーや番号の控えを用意しておきましょう。
飲料水と食料
  日常備蓄の方法で最低3日分をストックしておきましょう。
災害時の医療体制
  三鷹市内の診療所は、震度6弱以上の大地震が発生した場合にはクローズとなり、診療所の先生は、あらかじめ決められた市内の小学校に開設される7つの医療救護所(五小・高山小・中原小・南浦小・三小・井口小・大沢台小)や病院に参集し、災害時の医療救護活動を行うことになっています。
連絡方法の確認
  あらかじめ、災害時の家族の連絡方法や避難場所を決めておきましょう。また、子どもが通う幼稚園や保育園との災害時の連絡方法や園の防災対策を確認しておくとともに、災害用伝言ダイヤル171や災害時伝言版web171などの利用方法を知っておきましょう。
避難場所と避難所
  避難場所と避難所の違いを知っていますか?
避難場所は、災害発生時に、皆さんの命を守るための場所で、三鷹市では、大地震の際に同時多発的に発生する延焼火災から命を守る場所とて、学校の校庭や広い公園などのオープンスペースや不燃化された耐震性の高い建物で囲まれた空間を避難場所として指定しています。
避難所は、災害で自宅が倒壊や焼失して居住することができなくなった場合の避難生活を送るための施設です。

4. 地震発生!その時あなたは?

首都直下地震は、突然激しくガタガタ揺れます。揺れは長くても1分間ぐらいです。
まずは自身の身の安全の確保です。子どもが寝ている部屋に走っていって子どもを守る余裕はありません。自身の命と体を守りましょう。決して親が命を落としてはいけません。(ですから、子どものいる部屋は安全対策を万全にしておくことが必要なのです)
寝ている時は、揺れがおさまるまで布団をかぶってダンゴ虫のポーズをとります。子どもたちも教えてあげてください。 じょじょまる5
火を消すこと、出口を確保することは揺れがおさまってからです。
赤ちゃんといっしょの時は、赤ちゃんをおなかにかかえて丸くなります。
室内の移動はスニーカーを履いて歩きます。裸足やスリッパでは、散乱したガラスなどで足を切ります。阪神・淡路大震災は、明け方の暗い時間帯の地震でしたので、停電になり真っ暗の中を裸足で歩き回り、多くの人が足の裏を切ってしまいました。使い古しのスニーカーでかまいません。捨てないで大地震に備えて準備しておきましょう。
避難する時は、ベビーカーに非常持出し品を入れ、余震等に備えて赤ちゃんはだっこおんぶで避難しましょう。
じょじょまる

みなさん、いかがでしたか?子どもの安全を守るためには、親の安全が第一です。親も子も「自助」に成功できるよう、これからもぼくといっしょに防災対策をしていきましょう。
それでは、また♪

 

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