ママとパパのリレーエッセイ-第175回-

公開日 2017/09/01

コラムママとパパのリレーエッセイ 第175回 -田中さん-

こんにちは。一般社団法人発達障がいファミリーサポートMarbleの田中と申します。
突然ですが、みなさんが親になったと感じたのはいつでしょうか。妊娠が分かった日、それとも出産した日でしょうか。
私が母になったのは今から10年前の母の日、当時小1の息子がピンク色の造花のカーネーションを贈ってくれた時です。息子を叱ってばかりで自己嫌悪に陥っていた私にとって、それはまったく予想外の出来事でした。そのとき初めて、この子のために強い母になりたい、と心から思ったのです。
多少のことには目をつぶってガミガミ言うのをやめる。息子が失敗しても「でも、よく頑張ったね」とできた部分を励ます。自分も子どもに戻って一緒に遊んでみる。思い切って新しいことに挑戦してみる。「まずは自分が変わろう」と日々を過ごしているうち、ふと気づくと、息子は以前より良く笑うようになっていました。
支援してくださった先生方、さまざまな刺激を与えてくれた友だち……息子の自然な成長をうながしてくれた皆さんには感謝の気持ちでいっぱいです。
しかし、ほっとしたのもつかの間、精神的な自立の過程なのでしょうが、扱いにくい時期を迎えイライラ、ハラハラする今日このごろ。いつまでも心配のタネが尽きないのが親というものなのだと実感しています。
一生懸命生きている姿を見せること。きっとそれが一番大事なのだと自分に言い聞かせつつ、ピンクのカーネーションを忘れずに、これからも子どもと共に成長していきたいと思います。

一般社団法人発達障がいファミリーサポートMarble 


2017年9月号