公開日 2017/11/01
ママとパパのリレーエッセイ 第177回 -刈谷恵さん-
こんにちは!刈谷恵ともうします。
三鷹に生まれ育ち、東八道路がまだ原っぱだったころ、おてんばに駆けずり回る小学生でした。
今は新川で、めぐみ先生!とか店長!とか珈琲屋のお姉さん(←年齢をごまかしてます)なんて呼ばれています。
仕事柄たくさんの子ども達と関わる機会があり、今では朝読書や放課後アート倶楽部の講師を務める母校、第一小学校で1年生から6年生まで顔見知りができました。(近くのコンビニで買い食いして歩くなんてもうできません!)
叔父が定年後始めた珈琲店を手伝う事になり、今私の活動は絶好調!なぜなら…外に務めに出ていた頃は、身近な地元に目を向ける暇もなく、ただ過ぎていく日常でしたが、いまでは珈琲店の扉の前で毎日たくさんの人に「おはようございます」や「こんにちは」「おかえりなさい」が言える日々だからです。
それって、子どもの頃おばあちゃんに言われてあたりまえのようにしていたご近所とのコミュニケーションそのもの!それがすごく楽しいのです。
特に子ども達とのやり取りは、家族や学校の先生でもない、近所の大人として、好きな事言ってます(幼児にはかわいいリボンの結び方指導だったり、小学生には緊張しない方法伝授とか、思春期真っ只中!中学生とは哲学論議etc…)
自分の子どもの頃を思い出すと、そういう近所の大人との付き合いを今でも思い出すし、何かになっている気がするんですよね♪
少し前のお話ですが、いつものちいさなお客様がお店のドアをニコニコ顔で覗いました。
「いらっしゃーい」と招き入れたら…珈琲好きのお父様の姿はなく1年生のお兄ちゃんと4歳の弟くん二人だけ
お兄ちゃんは首から下げたお財布からメモ紙を取り出し「コーヒーを買いにきましたぁ!」と
「え!すごーい!!!二人で買いにきてくれたの?珈琲のおつかいなんてかっこいーね!すごいよー!」と少しばかり大げさな私
お兄ちゃんはちょっと照れた顔
でも、しっかりメモ紙の「マンデリン200g豆のままで!」と伝えてくれました!
頑張ったご褒美と言うのはなんですが…
常備しているキャンディーを子どもたちに一つづつ渡しました。(こういう時のお菓子って格別★)
気をつけてかえるんだよー!
家に着くまでがおつかいだよー!
信号ちゃんとみるんだよー!
自転車には気をつけるんだよー!
店の外で大きく手を振る私を何度も振り返ってくれる彼ら。
なんだか、一生の別れのような見送り方になってしまいましたが、その時の自信と珈琲屋さんに対する思いが高まり、今ではふれあい通り朝市で売り子を張り切ってやってくれています!
私自身もうん10年前この新川で同じ体験をしてきました。いまは見守る側になり、地元でお店を開けている事、良かったなぁ?とつくづく思う日々です。
どーぞこれから、初めてのお使い!にチャレンジさせてみたい保護者の皆様、ぜひご利用下さい。悪いようにはいたしません(笑)
お使いを褒めちぎって、持ち上げまくってお見送りいたします。
おまけに自信も一つプレゼントしちゃーいます!
刈谷恵
2017年11月号