カ笑ル食堂を立ち上げたチカラ~第3回「すごく頑張った立ち上げまでのお話」

公開日 2019/01/01

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第3回「すごく頑張った立ち上げまでのお話」

こんにちは。吉祥寺ジブリ美術館の近くにある「カ笑ル食堂」のオーナーシェフの高橋明美です。
今回は、私が「カ笑ル食堂」を立ち上げるにあたってどんな所でどのような勉強をさせて頂いたのかをお話させて頂きます。

私は、多摩いのちの電話の相談員を続けながら調布市にある精神の病気を持った人の居場所でカウンセリングなどをやりつつ、8年間お仕事をさせて頂きました。

仕事で利用者さん達の相談を受けたり、一緒にプログラムに参加したり、ケーキを作ったりして、共に過ごし寄り添う時間を多く持つ事が出来ました。
現場でのお仕事は学ぶことが沢山ありました。
その中で、通院したり薬を飲むことの大切さは理解しましたが、それプラス回復に向けて出来る事はないかと考える事が多くなりました。
 
一人でご飯を食べている人が多いことやカップラーメンで済ませる人が多いのも知りました。
気軽に一人でも安心してご飯が食べられる場所、回復に向けていつも笑顔で迎えてくれて、お話も聴く事が出来る場所が必要だと思うようになりました。

そして、私は「まずは身体にも心にも良いご飯を作りたい、そして皆で笑顔で美味しいね!って言える場所を作りたい」とそんな夢をいつも沢山の友達に話すようになっていました。
 
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ある時、友達に「国立の谷保にある『やまもりカフェ』に行ってみたら何かヒントがあるかも」という情報をもらいました。
友達に夢を語っていると色々なアイデアが頂けました。
築53年の古民家をリノべーションし、シェアオフィスのひとつとしてレストランを作った「やまもりカフェ」は、無農薬の野菜を使ってお料理を出しているこだわりのお店でした。

早速、私の夢をオーナーに聞いてもらい勉強させてもらえることになりました。
オーナーと一緒にお料理をつくりながら、お店を立ち上げ維持していくノウハウを学ばせていただきました。
「次は、三鷹にある『たべもの村』で修行させてもらえれば、あなたは一流よ!」との一声で、私は「たべもの村」の門をたたきました。

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30年の歴史がある「たべもの村」は三鷹の駅前にあります。
無農薬の野菜を提供していて、昭和チックな佇まいのかなり個性のあるお店でした。
教えてもらう料理の全てが私にとって目から鱗でした。
まさに私の知らなかった食育でした。
カウンターの上には、主菜以外の大皿が8種類以上「私を見て!」と言っているように並ぶのです。
盛り付けは華やかでかつ大胆、そして繊細なお料理ばかり。
それも短時間で作られている。

私は自分の夢を叶えて自立する為に必死でした。
2ヶ月で仕事を全部覚えて、お客様に対応出来れば受け入れてくださるという当初の約束の下、毎日お料理のコツを食い入るように聞いて見て了解を得て写真を撮り、細かい注意点などをコマメに書きとめ、今の「カ笑ル食堂」の原点が生まれました。

こんなに頑張った事はなかったかも知れません。
夢に向かっての基礎を固めていく作業は、予想以上に頑張れるということを知りました。

全力疾走で私の立ち上げまでのプロセスをお話させて頂きました。
さあ、いよいよ4章は「カ笑ル食堂」オープンとなります。

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2019年1月号