一般社団法人みたかSCサポートネットを立ち上げたチカラ~第1回 これがすべての始まりだった

公開日 2019/05/10

ロゴ

   一般社団法人みたかSCサポートネット代表理事の四柳千夏子です。防災教育や補習学習などで、学校教育とコラボしながら子どもたちの支援活動をしています。
   また、文部科学省総合教育政策局コミュニティ・スクール推進員(CSマイスター)としても、全国区で活動しています。
  三鷹の教育にどっぷりとはまっているこの20年間を8回にわたりおはなしさせていただきます。


<第1回> これがすべての始まりだった

~はじめに~
   平成21年、私の住む三鷹市では、市内15の公立小学校、7つの公立中学校の全てが、三鷹市小・中一貫教育校(※1)の7つの学園として開園した。三鷹市が掲げる小・中一貫教育は、コミュニティ・スクールを基盤としており、保護者や地域の人たちが学校運営に深く関わっているのが特徴だ。

   その昔、私たちが子どもだった頃は、子どもの教育は「学校」と「家庭」にその役割が求められていた。そこに「地域」という言葉が加わるようになったのはいつ頃からなのだろう。今ではあたりまえのように「地域」の力が求められ、「地域とともにある学校」と言われている。

   私の活動は、今からさかのぼること20年前の(えっ!?もう20年!?自分でビックリ)平成12年、私の2人の子どもが通う幼稚園の時から話はスタートする。

   そのスタートから含めて現在にいたるこの間、いろんな経験を積み重ねてきたが、自ら手を挙げてかってでたことは一度もなかった。なぜかその都度タイミングよく(悪く!?)お声がかかり、自分もタイミングよくそれがやれる状況だったので引き受けてやってみた、そしたらまた次のお声がかかり…、と「軽い気持ちで役を引き受けてやってみた」を繰り返してきただけなのである。
 
    自分でも、こんな面倒くさがり屋でいい加減な私がなぜ?と思うのだから、人から見たら「なんでそんな面倒なことを」とあきれるだろう。
 確かにメンドクサイと思ったらこんなに面倒なことは無い。初めにお断りしておくが、みんなにお薦めしようと思っているものでもない。

    大して特技も無く、趣味も無く、チコちゃんに叱られそうなぐらいフツーに生きてきたフツーのお母さんだった私が、ひょんなことから幼稚園で父母会役員を引き受け、その後小学校でのPTA役員や様々な活動につながっていくことになるわけだが、もしも、「PTAって面倒。やりたくない。冗談じゃない」と思っている方がいたら、ちょっと私の話を聞いてほしいのである。確かに面倒くさいけど、それも含めて自分の肥やしになっている、と本気で思っている人もいるんだ、ということを。
   そして、「へぇ~、こんな人生もあるんだなー」と思っていただけたら幸いである。しばしおつきあいのほどを。


~幼稚園父母会~
 年子の二人の娘を自転車の前後に乗せて通った幼稚園では、年長クラスの役員決めに必ず同席する伝説のおばあちゃん先生(失礼!)がいらした。先輩ママからは、「その先生にポンポンと肩を叩かれたら、役員にならなくちゃいけないのよ」と聞かされていた。

   進級した年長クラスでの最初の父母会。みんなで丸く椅子を並べて、さあ、役員決め。みんな互いに目を合わせないようにしているのは、年長クラスの役員が会長さんになるのが通例だから。私は、その前の一年間は下の子に手がかかっていたこともあり、本当に送り迎えだけの一年間だったので、「誰がなるんだろうなぁ」とほぼ他人事で座っていた。

 そして、隣のクラスの役員決めが終わり、いよいよ自分のクラスにおばあちゃん先生登場。ますますみんなが伏し目がちになったその時、「ね、四柳さん?」と突然顔を覗き込まれた!「えっ!私ですか?」(なんで~~!?)でも、その有無を言わさぬ目力に押され、つい「は、はい」とうなずいてしまった。
   そのあとの各学年の役員さんが集まった席でもなかなか会長が決まらず、私はアノ独特の重たい空気に耐え切れず、「じゃあ私やりますっ」と言ってしまったのだった。

   これがここから長く続く私の「学校との関わり」のスタートだったとは、自分でわかるはずもなかった。


~こんなに楽しいものなんだ!!~
 幼稚園の父母会会長としての1年間は、本当に楽しかった。元々保護者の活動が活発な幼稚園で、何かと関わる機会も多かったが、面倒くさいなんて一度も思わなかった。いい仲間に恵まれて、とにかく集まるのが楽しくて、役員会ではいつも笑ってばかりいた。

    父母会から保護者に発信しようと初めて広報紙を作った。あの頃は、まだパソコンを扱える人が少なくて全部手書きだったっけ。
    クリスマス会に役員たちで出し物をしようと、当時流行りの「だんご三兄弟」に合わせてダンスとコントの練習をしたけど、笑ってばかりで全然練習がはかどらなかったっけ。
「やってよかった!」心からそう思えた充実した1年間だった。

※1 連雀学園(四小、六小、南浦小、一中)、にしみたか学園(二小、井口小、二中)、三鷹の森学園(五小、高山小、三中)、三鷹中央学園(三小、七小、四中)、鷹南学園(中原小、東台小、五中)、東三鷹学園(一小、北野小、六中)、おおさわ学園(大沢台小、羽沢小、七中)

写真


一般社団法人みたかSCサポートネット http://mitakano.grupo.jp/
 

2019年5月号