公開日 2020/04/05
ママとパパのリレーエッセイ 第206回 -皆倉なつみさん
私は現在第一子を妊娠中で、この春に出産を控えています。
私たち夫婦は2人で過ごしてきた時間が長かったこともあり、2人での静かな生活にすっかり慣れ親しんでおりまして...
これからもう1人家族が増えるって一体どうゆうことだろう???と、まだ実感の湧かない日々です。
ですが、2人の時間が長かった分、これから家族が1人増えるというその未知の状況が、なんだか興味深く楽しみでもあります。
私たちは夫婦で音楽家であり共に活動しているのですが(歌とギターのユニットです)、ここ数年でなぜか小さなお子さんとママさんパパさんに向けての演奏会やお話会、ワークショップなどを行う機会が増えてきました。場所は保育園や子育て支援施設など様々です。
その際いつも感じることがあります。
それは、保護者の方々や現場のスタッフさんたちといった大人から子どもたちへのあたたかなまなざしがあってこそ、子どもたちは健やかに育っていくんだなぁということです。
まず音楽を生で楽しむ場を子どもたちに、と考えそういった音楽会やワークショップを企画されること自体にも大人のみなさんの想いを感じます。そして、演奏会中に大人のみなさんが笑顔で見守っておられる様子や子どもたちと一緒に楽しんでくださっている様子を見ていると、いかにみなさんがそこにいる子どもたちのことを考えて行動されているのかということをしみじみ感じるのです。そんな優しさあふれる空間で自由に過ごしている無邪気な子どもたちの姿を見ていると、いつもとても癒されると同時に心を揺さぶられます。
今後、私たち夫婦も実際に子育てしていくことになるなかで、こういった演奏会などの時に感じる気持ちの面が、なにかまた変化していくのかどうかということにも今はとても興味があります。
現在のマタニティライフなるものもたくさんの驚きの連続で、とても面白い経験だなぁと思っているのですが、次の出産という大イベント(?)、それを越えた先に始まる育児...と、夫婦共にこれからじっくり味わい楽しんでいけたらいいなと思っています。
皆倉なつみ
2020年4月号