公開日 2020/06/01
ママとパパのリレーエッセイ 第208回 -Kさん
初めまして。
三鷹市で7ヶ月の女の子を育てているKです。
初めての育児を通して感じたことを書いていきたいと思います。
まずは、育児とはこんなにも気力体力が削られていくものなのかと驚きました。
育児中の皆さん、様々な不調があるかと思いますが、私の場合は肩こりと、妊娠中からの坐骨神経痛に悩まされています。
毎日毎日長時間にわたる抱っこ…どんどん重くなる娘に体が悲鳴をあげています。
また、少しでも離れるとギャン泣きするのでなかなか家事も進みません。
家事が進まないことがまたストレスだったりしますよね…。
今まで当たり前のようにやってきた
「計画を立て、それが何に阻まれることなく実行できること」は一つの快感なのだと知りました。
大人と話す機会が激減したのもつらいです。
出産前の生活とのギャップが激しく、社会から一人取り残されたような感覚です。
友達と会ったり美容室に行ったり、今まで自由にできたことが簡単にはできなくなりました。
「自分」がどんどん失われて「ママ」に塗り替えられていくことに恐怖を感じました。
もちろん娘は可愛いし、何より大切な存在です。
だから「つらい」と感じることに罪悪感がありました。
そんな私を救ってくれたのが先輩ママの存在です。
「働けないことがつらい」「自分の時間がないのがつらい」と弱音をはいた私に「私もそうだったよ」「みんな通る道だよ」と励ましてくれました。
自分はダメな母親だと思っていたので、こう思うのは私だけじゃないと知り涙が出るほど嬉しかったです。
また、一歩外に出てみると、道行く人から優しさをもらうことがありました。
お散歩中に出会ったあばあちゃんが
「お母さん頑張ってるね」
「赤ちゃん、愛情いっぱいもらってる顔をしてる。見ればわかるよ」
と話しかけてくれたこと。
娘を連れて初めてバスに乗ったとき.、斜め後ろのおじいちゃんが娘をあやしてくれたこと。
公園でぼーっと座っていたらランニング中のお姉さんがバイバイしてくれたこと。
などなど、嬉しい出会いがたくさんありました。
絶賛人見知り中の娘。
私の腕の中で安心したように眠る娘を見ると、胸がきゅーっとなります。
私がこの子にできることは、何でもやってあげたいと思います。
今は毎日必死だけど、いつか振り返ってなつかしくなるのかもしれません。
そう考えると、今この瞬間を大事にどこかに閉じ込めて、いつでも引き出せたらいいのになぁと思ったりします。
これから先、嬉しいことも悲しいこともあるだろうけど、
なるべく気楽に、一人で抱え込まず、頼れる人に頼りながら、一歩一歩、自分のペースでやっていこうと思います。
2020年6月号