公開日 2020/10/01
ママとパパのリレーエッセイ 第212回 -ささかわ まさよさん 三鷹市在住 アンガーマネジメント講師
リレーエッセイのバトンをいただきました、ささかわ まさよと申します。
怒りの対処トレーニング(アンガーマネジメント)やお話を伺う個人カウンセリング等を三鷹でやらせていただいています。
三鷹市に暮らして長くなりますが(二児の母です)、三鷹での生活は子育てと共にあります。私自身、両親が共働きで職種も世間的に体裁を重んじる殺伐とした家庭で育った為か、サクサクとマイペースに目標を立てやってきました。結婚したら『大草原の小さな家』(若い方は知ってるかな?)のような愛溢れる家庭にすることが、人一倍描いていた目標でした。しかしながら理想通りにいかないことの一つが家族との関係でした。
現実は、つわりがひどく7か月で体重激減、それが終われば切迫早産。出産後は体調を崩し、泣くほど痛い乳腺炎。子供も下におろせば泣くので、ずっと抱っこ。ベビーカーも嫌がり乗らず、腕は腱鞘炎。1週間に一度は高熱を出し。挙げ句の果てには親子で入院。家は荒れ果て、私はボロボロ。夫は帰らない、母も助けてくれない。夫と母が言った共通の言葉「ちゃんとやってない。あなたらしくない。皆んなやってるのに。自分で何とかして。忙しいから」(ネガティブなラップみたい)
諦めて自分1人で対峙した結果、本当に孤独で立ち行かず、救いを求めて児童館に行けば、私から離れず泣いてる我が子。もう対応できず思考ストップの自分…。私以外の皆んなが幸せに見えて、人と会わないような時間に公園に行ったり、家でアニメばかり見せたり。
今思えば、私の心身の状態が子どもに伝わって、不安であんなに離れず泣いていたのかなーと理解できますが、あの頃は常に何が大変かがわからず、悲しくて、悔しくて、その思いが怒りに変わって、子供や家族に向かうこともあり、自己嫌悪。そして自分が世界でひとりぼっちに思えて「もう消えたい」と口走っていました。
そんなときにたまたま公園で気さくに声を掛けてくれた、近い月齢の子供がいるほぼ初対面のママ。あいさつ程度の社交辞令的なお話の後「遊ばせてマックでサクッと食べて帰ろう!」 あまりの勢いについて行ってしまい「こんな風に声を掛ける人種がいるんだ」と衝撃を受けました。ちなみにそのママは、私にとって初めての学校や職場以外の友人となり、今でも友人関係は続いております。
その後も毎晩の夜泣きに病気、入院。小学生になるまで付きっきりで、家庭はゴタゴタでしたが、親子で何とか生きてこられたのは、心を開かなくても、何となく受け入れて話せる存在や場所があったからではないかと思います。
精神的に辛い時期は長く続きましたが、自分自身の「生きづらさがどこから来ているのか?」「このまま自分は何回後悔するのか?」を考え続け、様々な講座、心理カウンセリングを受ける中、自分に何ができるのかを考えるようになりました。その中で、生きづらさを体験した方に声を掛けていけるような人になりたいと思い、実践出来たことの1つがアンガーマネジメントでした。アンガーマネジメントは「怒らなくなること」ではなく、出来ることをやり続ける簡単なトレーニング。
ファシリテーターとなりキッズ講座をやっているうちに、感情を持てなかったり、表現を上手にできないお子様に出会うことが度々あります。会話をしていくうちに、親子関係やご家族の変えられない考えが根底にあるんだなぁと感じます。また、気持ちを言葉で表すことと、相手に見えるようにすることが大事なんだと思い知らされます。
今は普段、保育園で様々なタイプのママやお子様を見ています。子ども同士のケンカも相手へ気持ちを伝えて、状態を言葉で整理すると納得して上手くいくケースを経験しています。カウンセリングでは、心の整理を手伝いながらお話を伺うことをさせていただいていますが、いろいろな価値観に戸惑っていらっしゃるママが、飾らず語れる居場所でありたいと思っています。
子育て生活は、終わりなき旅のようですが期限があります。発達の早さ。習い事。〇〇小学校、中学受験した、名門大学に入ってゴール。でもそこはイコール「幸せや成功」ではないといろいろなケースを伺い感じます。
一見問題ないと思えても、ストレスから親も知らない一面をネットで発散したり、また理想と違う現実やいろいろな価値観に苦しんで不登校になり、言えずに耐えるもしくは、爆発するお子様。その後長く社会と距離を置く生活の方もいます。「あの頃までは良かった」「あれが悪かった」色んな理由を後から付け足す事でまた壁ができてしまったり……。たとえ、挫折してドロップアウトに苦しんだとしても、気持ちを言える、受け止めてくれる存在が誰にでもあって欲しいと思います。
安心できる人と場所は「そうだね」の一言からスタートアップに繋がる気がします。「生きづらさ」の経験が「共感する力」になり「誰かの幸せ」を感じられる体験に変わるように、これからも地道に活動を続けて参ります。私自身、まだまだ子育て半ばで、色んな経験がまだ残っています。過去、「子どもなんか大嫌い!幸せになれない」って思った私が今、皆さんと出会うことでいろいろな経験を伺い共有しながら「気づき」をいただいています。
理想と現実のギャップに悩み、1人よがりだった過去と、色んな人々との三鷹での出会いに改めて感謝します。
2020年10月号