ママとパパのリレーエッセイ第217回- 石崎さん

公開日 2021/03/01

コラムママとパパのリレーエッセイ 第217回-石崎さん

皆さんこんにちは。
今年の3月に夫の転勤先の大阪から三鷹市に引っ越してきました石崎と申します。
夫と2歳半の息子とのてんやわんやな毎日の中で感じたことを書きたいと思います。

引っ越して数ヶ月経ったある日、夫が仕事帰りに電話をしてきました。

夫「スーパー寄って何か買ってくるものある?」
私「ありがとう!じゃあ、いつもの牛乳お願い」
夫「わかった!」

あら珍しい。ちゃんとわかったんだ!いつもならどんな色・形で、なんていう商品名かまで伝えないとなのに。まぁでもさすがに毎日飲んでる牛乳だし、わかるよね!なーんて思ってました。
夫が帰宅し、夕飯作りや息子の世話で慌しかったので冷蔵庫に入れておいてと頼み数分経った頃、食材を出そうと冷蔵庫を開けてみてビックリ!!!

私「いや違うやんけ!」「なんでやねん!」
私「ねぇ、いつもの牛乳って言ったよね?いつもの牛乳ってさ、白でしょ?」
夫「いやぁ、並んでるの全部白だからなぁ〜」

そう言い放つ夫が買ってきた牛乳は…

某メ◯ミルクさんの牛乳でした。主婦の方はお気付きかと思いますが、そうです!
真っ赤なパッケージ…。

何一つかすってない!!なぜこれをいつもの牛乳と思ったんだ!!お前には他に家庭があるのか?!あまりの珍行動に逆に笑ってしまいました。

でもそんな夫も、息子がお世話になっている親子ひろばの先生方からの評価はとても高いんです。どうやら子供との遊び方が上手いらしく、他の子も集まってくるとのこと。先生方からイクメンの称賛を浴び満足気な顔をしています。

いやいや、牛乳1本満足に買えないパパですよー!2年半経ちますが、いまだに3回に1回は子供の下着裏表逆に着せてますよー!…と私は言ってやりたい。

やはり人間誰しもその一面を見ただけじゃわからないってことですよね。

私達は育児をする中で、どうしても他人と自分を比べがちになります。

どうしてあのママやパパはあんなに痩せていて素敵なんだろう?
どうしてあのお家はいつ行っても片付いているんだろう?
どうして忙しいはずなのにあんなに栄養満点のお弁当を作ってあげれるんだろう?

隣の芝生はこれでもかというくらい青くキラキラして見えませんか。
でも、それはその人の一面であって、もしかしたらその日以外は髪もボサボサで服も子どもの食べた米つぶがついているかもしれない。
お家も普段はオモチャや服で散らかっているけど、あなたが行く2時間前からせっせと片付けしてるかもしれない。
お弁当もその日は気合い入れて作ったけど、普段はスティックパン様様かもしれない。

みんな知らない一面があるものだと、私は思うようにしています。そう思ったら、みんなが同志のような気がして、比べる事が無意味に思えるからです。比べることよりも、今、目の前にいる我が子をしっかり見つめる事が大事と常に自分に言い聞かせています。

もし今、周りと比べて悩み落ち込んでいるママやパパがいたらこう言ってあげたいです。
「みんな完璧じゃない!同じだよ!一面だけ見ちゃダメだよ!」って。

 

2021年3月号